山賊打線復活は道半ばか 主軸外すも打線つながらず 西武が単独最下位にあえぐ「理由」

2024年4月25日(木)16時33分 ココカラネクスト

源田はWBCにも侍ジャパンの一員として貢献した(C)Getty Images

 常勝軍団が苦しんでいる。

 西武は4月24日に行われたオリックス戦(京セラドーム大阪)に3−4と今季4度目のサヨナラ負けを喫した。

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 勝ちきれない。3点をリードされ迎えた9回は中村剛也が相手守護神の平野佳寿から左越えの2号ソロをマーク。二死一、三塁の好機に金子侑司が中前へ2点適時打を放ち、ぎりぎりの場面で同点に持ち込んだ。

 しかし3−3の延長10回二死二、三塁から4番手の本田圭佑が紅林弘太郎にサヨナラ打を浴び、ジ・エンド。まだ21試合を経過しながら借金7の単独最下位と苦しい戦いが続いている。

 この日は開幕から全試合で4番を託したヘスス・アギラー、同じく不動のレギュラー、源田壮亮、外崎修汰を先発から外した。

 思い切ったカンフル剤も打ち込んだが、勝利には手が届かなかった。

 開幕から21試合で20通りのオーダーと猫の目打線で「最適解」を摸索するも、光が見えてこない。

 一つにはFA移籍した山川穂高の穴を埋めるべく期待された両助っ人の不振も影響している。4番を託したアギラ—はここまで打率・208、2本塁打、8打点。同じく主軸として期待を集めたドミニカ出身のフランチー・コルデロは開幕から14試合に出場し、打率・176、1本塁打。日本球界特有の変化球の攻めにも苦しみ、ファームで再調整を強いられた。

 7連敗を喫した期間はわずか9得点と貧打にあえぐ。背景に猫の目打線となっていることで個々の役割が見えにくいことも影響を与えているとされる。

 投手陣に目を転じれば、勝利の方程式の一角を務めることが期待されたソフトバンクから加入した甲斐野央は24日に登録抹消となった。今季はここまで8試合に登板し、1敗5ホールド、防御率5・63。

 先発陣は高橋光成、今井達也、平良海馬、隅田知一郎、ドラ1ルーキー左腕の武内夏暉と他球団垂涎のラインアップを誇るも、チーム打率が12球団ワーストの「・208」と課題は明らか。何とか打線を上向かせようとベンチも動くが、なかなか結果に結びつかず、苦しい日々が続く。

 2018、19年と辻発彦監督の下、リーグ連覇を果たした西武では主軸に浅村栄斗(現楽天)、秋山翔吾(現広島)、山川穂高(現ソフトバンク)、森友哉(現オリックス)など強力打線が形成され、どこからも点を奪える「山賊打線」と他球団を怖がらせた。今回の苦戦の背景には毎年のようにFAなどで主力を他球団に奪われてきた一方で、イキのいい若手野手がなかなか出てこないという育成面の課題も見え隠れしている。

 持ち味である投手陣がより強固になってきた今、打線の奮起が待たれる。就任2年目の松井稼頭央監督のハンドリングにも注目が高まる。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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