水原氏違法賭博問題から1か月が経過「彼を責めることがあるなら…」 米識者が指摘した”野球少年”大谷が資金流用を招いた「スキ」とは
大谷にとっても大きな痛手となった(C)Getty Images
ドジャース・大谷翔平の元通訳、水原一平容疑者は、銀行詐欺罪で訴追された。
大谷の口座から1600万ドル(約24億5000万円)以上を不正送金したとされる事件をめぐっては、3月20日(日本時間21日)に所属のドジャースを電撃解雇されて以来、約1か月が経過した。すでに37ページにも及ぶ訴状で水原氏と違法賭博の胴元との詳細なやり取りも明らかになっている。大谷の携帯記録も調べられ、20年から24年に及ぶ水原氏との膨大なやり取りの中では賭博関連の言葉はなかったとされる。
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今回の事件をめぐっては、大谷と水原氏の親密な関係性から米国では大谷への関与が一時疑われるなど陰謀説も飛び交った。しかし捜査当局が「大谷は明らかに被害者」と発信、一連の見方への流れが変わりつつある中、今回の出来事ですべてにおいて完璧と見られていた大谷の”スキ”を指摘する声も上がっている。
米国を代表する有名スポーツライター、スポーツ専門局『ESPN』のジェフ・パッサン氏は、このたび米ポッドキャスト番組『The Rich Eisen SHow』に出演。
パッサン氏は今回の出来事では「壮大な陰謀説もささやかれている」と現在も水原氏を隠れみのとして、大谷主犯説が一部には残っていると指摘しながらも、訴状の内容に触れた上で「大谷と水原のメールのやりとりの中で、大谷がギャンブルに関して何かを知っていたとの痕跡は全くなかった」とコメント。
大谷は被害者で、賭博には一切かかわっていないという見方を支持した上で、給与が振り込まれる自身の口座に3年以上アクセスしていなかったという事実に対しても「彼は極めて裕福で、お金は彼にとっては全く気にするものではない。色々な物を買うことを追い求めるのは彼のスタイルではないのです」と一定の理解を示した。
一方でパッサン氏は「もし今回、彼のことで何かを責めることがあるなら、間違った人が周りにいたこと、もしくは自分で囲っていたこと、それと、あれほどの大金をもらう立場として必要な金融リテラシーを持っていなかったこと」とコメント。大谷自身が水原氏を信用して専属通訳に使命したこと、巨額資金を得る立場として、もう少しお金の流れに目を配っておくべきだったとした。
大谷と水原氏は同氏が球団通訳を務めた日本ハム時代から親交を深めた。入団時から外出を制限するなど球団も大事に育ててきたが、まさか信頼を置く”身内”に裏切られるとは想定外だった。
疑惑の目を向けられている賭博への関与に関しては「証拠から非難することはできない」とパッサン氏も潔白を認めながら、今回の事件における大谷の”スキ”を指摘してみせた。動画内ではほかにも代理人のバレロ氏含め、マネジメント体制も不十分だったとした。
水原氏の一連の事件が明らかになってから約1か月が経過した。その間、大谷も会見を行うなど対応に追われたが、本業の野球に専念するなど少しずつ日常を取り戻しつつある。何とも痛い授業料となったが、すべてを糧に前に進んでいく。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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