「人間同士で対話しようよ」水原被告に完無視された『モーニングショー』記者の“傲慢”論理に違和感

2024年5月15日(水)11時35分 週刊女性PRIME

ドジャース元通訳・水原一平容疑者(2023年)

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 5月15日(現地時間14日)、スポーツ違法賭博によってロサンゼルス・ドジャースを解雇された、元通訳の水原一平被告がカリフォルニア州ロサンゼルスの連邦地裁に出廷した様子を各メディアがこぞって報じた。

 大谷翔平の口座から約1700万ドル(約26億円)を盗み取った銀行詐欺罪の他、虚偽の納税申告の罪にも問われている水原被告。すでに司法取引に応じて罪を認めているが、この日は形式的に「Not Guilty(私は無罪です)」と無罪を主張。

 およそ5分の滞在時間を経て退廷した水原被告を待ち受けていたのは、法廷前に集結していたおよそ50人の日米メディアによる取材攻勢。

「水原さん、何か一言お願いします」「大谷選手やファンを裏切ったことには?」「お金はどう返済するんですか?」「大谷選手に対して何かコメントはないんですか?」「申し訳ないと思ってるのか?」

 日本語と英語で矢継ぎ早に浴びせられる質問に、視線は虚ろなまま無言で歩を進める水原被告。報道陣から「水原さん、1度止まりましょう」と促されても応じることなく、迎えの車に乗り込む姿が放送された。

モーニングショー記者の主観

 中でも生中継リポートを交えて放送したのが、テレビ朝日系『羽鳥慎一モーニングショー』。取材にあたったロサンゼルス支局の記者が、懸命に質問を投げかけるも完無視された現地でのやり取りを、スタジオの羽鳥と一緒に振り返った。

 記者によると、水原被告が無言を貫いたのは「メディアに対してスッキリしないものがあったのではないか」と、一方的に報じられている現状に納得いっていない心情もあると推測。そして、わずか数分間の問答ではあったが、

「私も周りの記者も、途中から質問して答えを求めるような質問じゃなくて、“人間同士で対話しようよ”という感じで温度感としてなっていった」





 記者たちの間には取材する側・される側ではなく、人と人としての対話を求める空気感が生じていたとする。それでも、

「何で人として何も答えないんだ。しかも信頼している人を裏切っているのに何で答えないんだっていう、人間同士で会話しようという空気感になったのに、それすらも無視したたまま乗り込んで帰っていったという形なので、本当の真実は別のところにあるんじゃないか? ないと思いますが、思わせてしまうような態度だった」

 協力の姿勢を見せなかった水原被告の姿勢に、ついヒートアップしてしまったのか、まるで一連の真相を疑うかのような発言も飛び出すのだった。

“口止め”はわかりきっていること

「気持ちは痛いほどわかりますが」と苦笑いするのは、かつて全国紙社会部記者として対人取材にあたっていたベテランジャーナリスト。

「そもそも司法取引が成立している事件で、弁護士から“何も話すな”と口止めされていることは記者なら全員がわかりきっていること。それでも質問を投げかけ続けて、たとえ“すみません”のひと言でも取り付けるのが記者の仕事。

 今回は、そのひと言すら引き出せず、記者たちの“完敗”とも言える結果。その言い訳なのでしょうが、“人間同士で対話しようとした”などと、まるで記者側に落ち度はない、水原さんの態度がおかしい、などと視聴者を誘導するのは少々傲慢な論理だったのかなと(苦笑)。

 そもそも勝手に集まってきたのは報道陣であって、水原さんには応じる義務もなければ答える義務もないわけで。まあ、私も現地にいたらもちろん法廷に駆けつけますし、ひと言でも答えるまで質問を投げ続けますけどね」

 記者には記者なりの苦労があるということで。

週刊女性PRIME

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