ブラウン、今季も上位3チームがF1の表彰台を独占すると予想「SCが入っても差は覆らない」
F1のモータースポーツ担当マネージングディレクターを務めるロス・ブラウンは、今シーズン中のすべてのレースの表彰台は、フェラーリ、メルセデス、レッドブルのトップ3チームによる独占状態になるだろうと予想している。
中団グループはパフォーマンスの面でトップ3チームから大きく引き離されており、このギャップを超えて上位3位内でフィニッシュできるチームはいないだろうという考えをブラウンは示した。
昨年、トップ3チーム以外で表彰台に上がったのは、アゼルバイジャンGPにて3位でフィニッシュをした、ウイリアムズのランス・ストロールだけだ。
「あと2週間足らずでバクーでのレースを迎える。昨年、トップ3チーム以外のドライバーが表彰台に上がった唯一のレースだ」
「だからと言って、今年、トップ3チーム以外が結果を出せるのか?今シーズンの開幕3戦との違いは、市街地コースということだけだ。今の状況から見て、その可能性は非常に低い」
ブラウンは今シーズンが開幕してからこれまでに目にしたことを元に考えをまとめていた。どのレースでも優勝を賭けた激しい戦いが行われてはいたが、事実上ふたつのカテゴリーに別れているレースだった。
ブラウンは中国GPをより詳細に分析していった。
「バーレーンGP同様、やはり中国GPでもトップ3チームと残りのチームのギャップはあまりにも大きかった」
「16周目、ピットストップが行われる前では、トップで走行中の(セバスチャン・)ベッテルと7番手の(ケビン・)マグヌッセンとの差は35秒以上だった。さらにマグヌッセンはすぐ前の(ダニエル・)リカルドにすら、すでに20秒の差をつけられていた」
トロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーとブレンドン・ハートレーの2台がヘアピンでクラッシュし、セーフティカーが入ったため、コース上は接戦になっていた。マーシャルはデブリを除去する必要があり、イエローフラッグやバーチャルセーフティカーだけでは対応できない状況だった。
「セーフティカーが状況を大きく変えた。だが2番目の集団にいるドライバーが表彰台争いに加われるほどではなかった」とブラウンは認めた。
ブラウンはこのレースでいくつか劇的なオーバーテイクを見られたことについては少なくとも喜んだ。レッドブルのリカルドが新品のタイヤで首位への道を切り開き、圧倒的な勝利を飾ったのだ。
ブラウンは現在、コース上でのオーバーテイクを2021年には改善するために、その方法を検討するプロジェクトを率いている。見込みのある解決策を出すことができ、それを5月末までに各チームが賛成すれば、早ければ来シーズンから導入されると見られている。
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