中田翔が離脱の巨人で一番の懸念材料はブリンソン?球界OBが“暴走”に苦言「本当にいろいろなことをしておかないと」
”暴走”が目立つブリンソン。コーチ陣の指導で改善できるのか(C)CoCoKARAnext
連日激しい乱打戦が繰り広げられたヤクルトとの3連戦を、2勝1敗の勝ち越しで終えた巨人。ここ6試合で4勝2敗と徐々に調子を上げている巨人ではあるが、4日の試合中に負傷した中田翔が右太腿裏の肉離れのために出場選手登録を外れる、という不測の事態が起きた。
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中田はこれまで中軸として打率・301、リーグトップの7本塁打、3位タイの15打点と打線を牽引。ポイントゲッターの不在は今後の戦い方に大きく影響しそうではあるが、野球解説者はどのように感じているのか。
現役時代に大洋(現DeNA)で活躍した高木豊氏は4日に自身のYouTubeチャンネルにて、「巨人は特にホームランで勝つチーム。この3連戦はホームランが効果的に出た」とヤクルトとの試合を振り返り、「中田の怪我が心配。ホームランで勝てるチームだけにホームランバッターを失うっていうのは。打線が上向きになってるだけにちょっと辛いかな」と心配する。ヤクルトとの3連戦では、3日はブリンソンの逆転3ラン、4日は丸佳浩のサヨナラソロホームランなど、巨人は合計7本のホームランを記録しており、打ち勝ったと言って良い試合が続いている。
坂本勇人や丸といった状態の悪かった選手にも一発が飛び出すなど、ホームランで試合を決める戦い方が定着しそうなその矢先、中田の離脱は痛恨の展開だろう。
とはいえ、巨人の不安要素はこれだけではない。高木氏は「今日もブリンソンが大城がタイムリーを打った打球を一塁ベースに戻ろうとしてタッチアップしようとした。あれが前に進んでいれば大城の足ならツーベースになった」とランナー二・三塁になるはずの大チャンスを、一・二塁にしてしまったブリンソンの判断ミスを指摘。その後に代打で出場した門脇誠はショートゴロゲッツーだったが、ニ・三塁であればヤクルトも前進守備を敷いていたはずで、同じ打球でも2点タイムリーになっていた可能性を示唆した。
もし巨人が負けていれば戦犯になっていたかもしれないプレーだったため、「ブリンソンの走塁って本当にコーチが声をかけるとか、いろいろなことをしておかないと」と走塁面の徹底指導を首脳陣に呼びかけた。
開幕して1か月足らずではあるが、ブリンソンの走塁ミスは珍しくない。3日の試合では二塁にいたブリンソンは1アウトだったにもかかわらず、門脇の中飛で飛び出してしまいダブルプレー。4月6日のDeNA戦でも1アウト一塁で左中間を破る長打をブリンソンが放つが、一塁走者の岡本和真が三塁でストップしたにも関わらず、二塁を蹴ったために二・三塁間に挟まれる。そして、岡本が本塁を狙うもアウト。ここまでなら“暴走”で済むが、岡本がアウトになった姿を見て、チェンジになったと勘違いしたブリンソンはベースを離れてしまいタッチアウトになる、というプロの試合ではあまり見ることのないゲッツーが完成した。
中田という主軸を失っただけに厳しい試合が続くことが想定されるため、1つの走塁ミスが勝敗を左右するケースも多くなるだろう。コーチ陣の手腕が試される。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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