MORIWAKI MOTUL RACING全日本ロード第4戦スポーツランドSUGO レースレポート
6月16日(土) 予選/レース1
全日本ロードレース第4戦。公式予選でRace1、Race2共にセカンドローを獲得。清成龍一4番グリッド、高橋裕紀6番グリッド。決勝レース1は清成7位、高橋8位フィニッシュ。
RELEASED:2018.06.16
全日本ロードレース第4戦が宮城県:スポーツランドSUGOで開幕した。今大会は2レース制で、土曜日に公式予選と決勝レース1、日曜日に決勝レース2が開催される。木曜日までは気持ち良いカラリとした晴天であったがART合同走行が行われた金曜日は2回の走行とも雨。ウェットコンディションでの走行となった。
1本目の走行は小雨、高橋裕紀は1分44秒557、清成龍一は1分43秒767。午後の2本目は本降りとなり風も強く6月とは思えない寒さの中で行われた。そんなコンディションの中で高橋は1分42秒233と約2秒タイムを伸ばす。清成は1本目とほぼ同じタイムの1分43秒749。
迎えた公式予選。天気予報では雨であったが曇り空。朝9時45分からの公式予選開始前に霧雨が降り始めたがウェットコンディションにまでは至らずモリワキの2人はドライタイヤでコースインする。2レース制の予選は計時予選のベストタイムがレース1のグリッド、セカンドタイムがレース2のグリッド順となる。
ところどころウェットパッチが残る難しい路面コンディション、気温も路面温度も低い中で高橋と清成はマシンのセットとタイヤの確認をしながら走行する。清成は19周目に27秒台に入れる1分27秒818をマーク。このタイムがレース1の4番グリッドを獲得する。翌周に出した1分28秒311でレース2も4番グリッドを獲得。
高橋は17周目に出した1分28秒079のタイムでレース1の6番グリッドを、セカンドタイムの1分28秒360でレース2も6番グリッドを獲得する。
MORIWAKI MOTUL RACINGはレース1、レース2共にセカンドローの好位置からのスタートとなった。
決勝レース1のウォームアップ走行で高橋が他車の転倒に巻き込まれるアクシデントに遭遇。ピットに戻りTカーに乗り換えることとなった。
決勝レース1スタート。清成が抜群のスタートを決め、3コーナーでインから攻め込みトップに立つ。高橋もハイポイントコーナーで3番手にポジションアップ、馬の背コーナーでかわされるものの、オープニングラップを清成トップ、高橋4番手で通過する。2周目のコントロールラインも同じ順位で通過、応援に詰めかけたモリワキファンを沸かせる。
清成は3周目にトップの座を明け渡し3番手となるが、15周目まで3番手をキープする快走を見せる。
高橋の身体に変調を来す。左腕に力が入らなくなりコーナーやブレーキングで踏ん張らなくてはならない時に腕が抜けたような状態で走行を続けていた。ウォームアップ走行の転倒時に左肩を痛めたようである。
レース終盤、ラップタイムペースが思うように上がらない清成と高橋は7位、8 位でフィニッシュする。
明日の午後にレース2が行われる。MORIWAKI MOTUL RACINGの2台はセカンドローからのスタート。明日のレースに期待したい。
高橋選手コメント
「今日の決勝レースは非常に難しいコンディションで誰もが滑るのかどうか様子を見ながらのウォームアップ走行でした。でもレースに向けてタイヤを温めることも必要で、その走行をしている最中にSPアウトコーナー出口で目の前のライダーがハイサイド転倒を起こし避けきれずにタイヤに乗り上げて自分も転倒してしまいました。Tカーに乗り換えて決勝レースに臨んだのですが、コーナーに入る体制で左ヒジを曲げるとカクンとチカラが抜けて全然踏ん張れなくなってしまい、転倒したときに左肩をおかしくしてしまったようです。痛みはないのですがチカラを入れて踏ん張れなくなっています」
「セカンドローからのスタートと言うのは喜ばしい結果ですが、ブリヂストンが得意としない低い気温と中途半端な路面状況が我々に味方してくれたのかな、と思っています。ドライでもウェットでも結果を残せるバイク造りをしなければ、と思います。決勝レースの1コーナーでアウト側からまくることができて4番手に上がり、ハイポイントコーナーでは高橋選手をかわして3番手にまで上げられました。先頭グループの3人は序盤から飛ばすことが出来るライダーなので置いて行かれないようにしっかりと着いていきました。今日のレースはTカーでしたが明日はメインカーで走りますのでいつも通り最初から全快で攻めていきたいと思います。」
清成選手コメント
「事前テストからマシンもタイヤも良くなってきていますし、あとひとつ、二つ上に行けるフィーリングはあるのですが、なかなかそこに到達していない感じです。今回、車体やサスペンション、ギアレシオなど変えて調整しているのですが、前に進んだ部分とネガが出て分があり事前テストから先に進んでいないのかな、という印象です。決勝レースはとても難しいコンディションでした。ウォームアップ走行で赤旗が出るし自分も不安で、様子を見ながら走ってみて“行ける”と思ったらズバッと行こうと思ったのですが、1周目にトップに立てたので一気に攻めました。このまま後ろとの差を広げられたら、と思いましたが3周目にはかわされてしまいました。序盤にタイムを詰められましたがその後はラップタイムを上げる事が厳しくなり最終的には7位フィニッシュで、すごく悔しいです。明日もセカンドロー4番グリッドなので今日みたいにスタートを決めてトップを長く走れるように頑張りたいと思います」
■決勝レース2レポート
6月17日(日) レース2
決勝レース2。高橋裕紀6位、清成龍一は9位でフィニッシュ。
RELEASED:2018.06.17
全日本ロードレース第4戦「SUGO Super Bike Race」決勝レース2が開催された。雨が心配されたが決勝日は曇り。朝のウォームアップ走行時には時々薄陽がさすほど回復した。高橋と清成はマシンとタイヤのチェックを行い、高橋は昨日と同じタイヤを、清成は高橋と同じタイヤに変更することにした。清成1分28秒354で4番手、高橋1分28秒452で6番手、と共に好感触を得て午後の決勝レースに備える。
J-GP3クラスとJ-GP2クラスで赤旗中断が発生した影響で、JSB1000クラスは40分遅れの13:55にスターと進行が開始となり14:15決勝レース2スタート!
高橋は5番グリッドのイン側からアウト側へ一気に加速して2番手で第1コーナーに進入するとホンダワークス:Team HRCの高橋巧選手の背後にピタリとつけてオープニングラップを2番手で通過する。2周目に3番手にポジションを下げるが6周目まで3番手を走行する。
その後8周目に1分28秒281のベストタイムをマーク。昨日行われたレース1よりも約1秒速い1分28秒台のラップタイムで周回を重ね、6位でチェッカーを受けた。
清成はスタートで前列のライダーのスタート失敗に行き場を失い7番手まで順位を落としてしまう。その後10番手まで順位を落とすが、8周目に1分28秒077秒のベストタイムをマークすると1分28秒前半のラップタイムを刻み9位でフィニッシュする。
高橋も清成もマシンは確実に前進し、レースではトップ10圏内が指定席になってきた。しかしそこからさらに上位を目指すにはまだ足りない部分、課題もある。鈴鹿8耐を経て8月の第5戦もてぎに向けてチーム一丸となって更なる高みを目指す。
高橋選手コメント
「レース2は中須賀選手がスタートでウィリーをして出遅れた隙に前に出て高橋巧選手の背後につけることができました。2周目にはかわされてしまいましたが、ピレリタイヤの“序盤からイケる”特徴を上手く活かして「この二人にいけるところまで着いていこう」と考えました。そこからは余計な事を考えずに自分が出せるベストタイムを出し続けることに集中しました。結果、昨日よりもアベレージで1秒近く速い1分28秒前半から中盤のタイムで周回できました。それで抜かれてしまったら仕方ありません。でもラップタイムもタイヤも途中でガクンと下がることもなく最後まで走り切りました。それはデータ収集の上で大きな収穫だと思っています。トップに比べるとその差は歴然なので、今日の結果と鈴鹿8耐を踏まえてさらにマシンのポテンシャルを上げて行きたいと思います。」
清成選手コメント
「朝のフリーでタイヤもセットも変えて出ていきました。朝の感じは悪くなかったし、昨日より速いタイムで走れる自信はありました。スタートで自分の前のライダーがミスをして失速したので自分の行き場所はなくなり、そこで順位を落としてしまいました。その後はアタマを切り替えて、今回新たに履いたタイヤを見極めに集中しました。自分も昨日のレースよりアベレージで0.5秒くらい速く周回することができました。全力を尽くしましたが9位という結果には満足できません。次は鈴鹿8耐。スプリントレースとは性格も内容も違うレースですが8耐でしっかり戦い、全日本ロードレース後半戦にむけた邁進開発を進めたいと思います。」
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