優勝はフランスか、クロアチアか…勝敗を左右する“3つのポイント”
サッカーキング2018年7月15日(日)14時15分
フランスとクロアチアが優勝を懸けて激突する [写真]=Getty Images
2018 FIFAワールドカップ ロシアは15日、いよいよ決勝を迎える。頂点に立つのは、自国開催となった1998年大会以来の優勝を目指すフランス代表か、それとも初優勝を狙うクロアチア代表か。イギリスメディア『スカイスポーツ』が、勝敗を左右する3つのポイントを紹介している。
1 エンゴロ・カンテ vs ルカ・モドリッチ
同メディアが「最も興味をそそられるバトル」として挙げたのが、中盤の攻防だ。クロアチア代表MFルカ・モドリッチは63キロメートル、フランス代表MFエンゴロ・カンテは62.7キロメートルと、今大会の総走行距離トップ2(準決勝終了時点)を誇る両者が中盤でぶつかり合う。
ここまでマン・オブ・ザ・マッチ(MOM)を最多3度獲得しているモドリッチに比べると、カンテは地味に映るが、全6試合にフル出場。ディディエ・デシャン監督が「チームに不可欠な存在」と称賛するように、フランスになくてはならない選手となっている。特に貢献度が高いのは守備面だ。データ会社『Opta』によると、準決勝終了時点でのタックル数とインターセプト数の合計数は「33」。これを上回るのは、合計数が「34」を記録したロシア代表MFロマン・ゾブニンの1人だけだという。カンテが汚れ役に徹することで、MFポール・ポグバらが攻撃に比重をおけるというメリットもある。
モドリッチは、出場時間(604分)、パス数(443)、決定機創出数(14)が、いずれもチーム1位。さらにゴール数(2)もチームトップタイと、貢献度の高さは数字にもよく表れている。文字通り、クロアチアの中心であり、フランスにとっては彼を止めることが勝利への近道となる。もちろん、その適任者はカンテ以外には存在せず、背番号13の働きが勝負の行方を左右すると同メディアは指摘している。
2 キリアン・ムバッペ vs イヴァン・ストリニッチ(ヨシプ・ピヴァリッチ)
今大会、フランスの10番をつけるFWキリアン・ムバッペをどう止めるのか。それは、対戦するどのチームにとっても悩ましい問題となっている。準決勝のベルギー戦でも、19歳のアタッカーは開始十数秒で自慢のスピードを披露。相手DFヤン・ヴェルトンゲンを置き去りにすると、試合終了まで脅威を与え続けた。
『Opta』によると、準決勝が終わった段階で、もっとも多くのドリブルを試みた選手がムバッペだという。6試合で計46回は、ベルギー代表FWエデン・アザールの42回を上回る最多数。さらに、ここまで3ゴールはFWアントワーヌ・グリーズマンと並ぶチームトップになる。単に足が速いだけでなく、迷わず仕掛け、さらにゴールまで奪う。まさにモンスター級の働きを見せている。
快足FWへの対応策が注目されるクロアチアだが、肝心の左サイドに問題を抱えている。準決勝のイングランド戦で左サイドバックとして先発したDFイヴァン・ストリニッチが、負傷交代を余儀なくされた。また同選手の前方でプレーしていたイバン・ペリシッチも、試合後に太ももを痛めたとの報道がある。ズラトコ・ダリッチ監督は「決勝では全員が問題なくプレーできる」とコメントしたが、コンディション面に不安が残る。
決勝トーナメント以降は3試合連続で、DFヨシプ・ピヴァリッチがストリニッチに代わって途中出場。「ストリニッチ → ピヴァリッチ」の起用法は、決勝でも採用される可能性が高い。いずれにせよ、一瞬でもスキを見せれば、高い代償を支払うことになるだろう。なお『スカイスポーツ』は、「左サイドMFと挟み撃ちにしても、ムバッペを抑えるのは十分ではないかもしれない」と記事をつづっている。
3 ラファエル・ヴァラン vs マリオ・マンジュキッチ
クロアチアでは、1トップを務めるFWマリオ・マンジュキッチも、ここまで素晴らしい働きを見せている。奪ったゴールは2つだけだが、デンマークとの決勝トーナメント1回戦では同点弾、イングランドとの準決勝では逆転弾をマーク。チームのファイナル進出に大きく貢献している。
そんなマンジュキッチと対峙するのが、フランスのDFリーダーであるラファエル・ヴァランだ。前者はユヴェントスの選手として、後者はレアル・マドリードの選手として、ここ1年間で3度も対戦。2016-17シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)決勝、そして2017-18シーズンのCL準決勝ともに、結果を手にしたのはレアル・マドリードだったが、マンジュキッチも3試合で3ゴールを挙げる活躍を見せている。
W杯決勝という大舞台で再び実現した因縁対決において、『スカイスポーツ』が注目ポイントに挙げたのは“空中戦”だ。『Opta』によると、準決勝終了時点でのマンジュキッチの空中戦勝利数は23回。これはDFデヤン・ロヴレンの32回に次ぐチーム2位で、FW登録選手としても、ロシア代表FWアルテム・ジュバ(41回)、イングランド代表FWハリー・ケイン(29回)に次いで今大会3番目に多い。ただしヴァランも、フランスで最多となる24回の空中戦勝利数を記録。準決勝のベルギー戦でも、長身FWロメル・ルカクを完封してみせた。
“エアバトル”を制するのは、クロアチアの背番号17か、それともフランスの背番号4か。今大会はセットプレーからの得点も多く、空中戦の攻防からも目が離せない。
(記事/Footmedia)
1 エンゴロ・カンテ vs ルカ・モドリッチ
同メディアが「最も興味をそそられるバトル」として挙げたのが、中盤の攻防だ。クロアチア代表MFルカ・モドリッチは63キロメートル、フランス代表MFエンゴロ・カンテは62.7キロメートルと、今大会の総走行距離トップ2(準決勝終了時点)を誇る両者が中盤でぶつかり合う。
ここまでマン・オブ・ザ・マッチ(MOM)を最多3度獲得しているモドリッチに比べると、カンテは地味に映るが、全6試合にフル出場。ディディエ・デシャン監督が「チームに不可欠な存在」と称賛するように、フランスになくてはならない選手となっている。特に貢献度が高いのは守備面だ。データ会社『Opta』によると、準決勝終了時点でのタックル数とインターセプト数の合計数は「33」。これを上回るのは、合計数が「34」を記録したロシア代表MFロマン・ゾブニンの1人だけだという。カンテが汚れ役に徹することで、MFポール・ポグバらが攻撃に比重をおけるというメリットもある。
モドリッチは、出場時間(604分)、パス数(443)、決定機創出数(14)が、いずれもチーム1位。さらにゴール数(2)もチームトップタイと、貢献度の高さは数字にもよく表れている。文字通り、クロアチアの中心であり、フランスにとっては彼を止めることが勝利への近道となる。もちろん、その適任者はカンテ以外には存在せず、背番号13の働きが勝負の行方を左右すると同メディアは指摘している。
2 キリアン・ムバッペ vs イヴァン・ストリニッチ(ヨシプ・ピヴァリッチ)
今大会、フランスの10番をつけるFWキリアン・ムバッペをどう止めるのか。それは、対戦するどのチームにとっても悩ましい問題となっている。準決勝のベルギー戦でも、19歳のアタッカーは開始十数秒で自慢のスピードを披露。相手DFヤン・ヴェルトンゲンを置き去りにすると、試合終了まで脅威を与え続けた。
『Opta』によると、準決勝が終わった段階で、もっとも多くのドリブルを試みた選手がムバッペだという。6試合で計46回は、ベルギー代表FWエデン・アザールの42回を上回る最多数。さらに、ここまで3ゴールはFWアントワーヌ・グリーズマンと並ぶチームトップになる。単に足が速いだけでなく、迷わず仕掛け、さらにゴールまで奪う。まさにモンスター級の働きを見せている。
快足FWへの対応策が注目されるクロアチアだが、肝心の左サイドに問題を抱えている。準決勝のイングランド戦で左サイドバックとして先発したDFイヴァン・ストリニッチが、負傷交代を余儀なくされた。また同選手の前方でプレーしていたイバン・ペリシッチも、試合後に太ももを痛めたとの報道がある。ズラトコ・ダリッチ監督は「決勝では全員が問題なくプレーできる」とコメントしたが、コンディション面に不安が残る。
決勝トーナメント以降は3試合連続で、DFヨシプ・ピヴァリッチがストリニッチに代わって途中出場。「ストリニッチ → ピヴァリッチ」の起用法は、決勝でも採用される可能性が高い。いずれにせよ、一瞬でもスキを見せれば、高い代償を支払うことになるだろう。なお『スカイスポーツ』は、「左サイドMFと挟み撃ちにしても、ムバッペを抑えるのは十分ではないかもしれない」と記事をつづっている。
3 ラファエル・ヴァラン vs マリオ・マンジュキッチ
クロアチアでは、1トップを務めるFWマリオ・マンジュキッチも、ここまで素晴らしい働きを見せている。奪ったゴールは2つだけだが、デンマークとの決勝トーナメント1回戦では同点弾、イングランドとの準決勝では逆転弾をマーク。チームのファイナル進出に大きく貢献している。
そんなマンジュキッチと対峙するのが、フランスのDFリーダーであるラファエル・ヴァランだ。前者はユヴェントスの選手として、後者はレアル・マドリードの選手として、ここ1年間で3度も対戦。2016-17シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)決勝、そして2017-18シーズンのCL準決勝ともに、結果を手にしたのはレアル・マドリードだったが、マンジュキッチも3試合で3ゴールを挙げる活躍を見せている。
W杯決勝という大舞台で再び実現した因縁対決において、『スカイスポーツ』が注目ポイントに挙げたのは“空中戦”だ。『Opta』によると、準決勝終了時点でのマンジュキッチの空中戦勝利数は23回。これはDFデヤン・ロヴレンの32回に次ぐチーム2位で、FW登録選手としても、ロシア代表FWアルテム・ジュバ(41回)、イングランド代表FWハリー・ケイン(29回)に次いで今大会3番目に多い。ただしヴァランも、フランスで最多となる24回の空中戦勝利数を記録。準決勝のベルギー戦でも、長身FWロメル・ルカクを完封してみせた。
“エアバトル”を制するのは、クロアチアの背番号17か、それともフランスの背番号4か。今大会はセットプレーからの得点も多く、空中戦の攻防からも目が離せない。
(記事/Footmedia)
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