エースの一撃で名古屋が完封勝利。3度の決定機に前田直輝の進化を見た。
サッカーキング2020年7月19日(日)10時29分
前田直輝がダイレクトボレーで決勝点をマークした [写真]=N.G.E.
エースの一撃が名古屋に勝利をもたらした。
明治安田生命J1リーグ第5節が7月18日に行われ、名古屋グランパスはサガン鳥栖と対戦した。リーグ再開後初めて“グランパスファミリー”を豊田スタジアムに迎えた一戦は1-0で名古屋が勝利。前田直輝のセンセーショナルなボレーシュートが決勝点となった。
ベンチスタートとなった鬱憤を晴らすかのような、鮮烈なパフォーマンスだった。スコアレスで迎えた56分に1枚目の交代カードとして投入されると、すぐさま59分にマテウスの折返しからクロスバー直撃のシュートを放つ。投入直後から、決定機を作れずにいた名古屋の攻撃を活性化してみせた。
そしてその3分後、守備陣の背後を突いて阿部浩之からの浮き球のパスを呼び込むと、後ろから来たボールをそのままボレーで突き刺して決勝点をマーク。81分には得意のカットインから決定機を作り出した。前田は試合後のオンライン取材で「うれしいですが、もっと取れるチャンスがあった。決めきれるようにならないと上にいく選手にはなれない」と反省したが、マッシモ・フィッカデンティ監督は「(前田のプレーの)すべてにおいて最高に気に入っている」と賛辞を送った。
前田は山﨑凌吾に代わって最前線に投入されたものの、もともとの彼の主戦場は右サイドだ。鋭いカットインを武器に、昨シーズンはチームトップの9得点を挙げている。ところが今シーズンはチーム状況により、1トップでの起用が多くなった。右サイドとは違い、中央では簡単に一対一を仕掛けられない。特にプレシーズンの前田のプレーには、窮屈そうな印象を抱いていた。
この日、前田は約40分のプレータイムで自身の進化を見せつけた。その一つが上述した59分のシーンだ。DFとMFの間のスペースで駆け引きし、吉田豊からの縦パスを引き出す動きが秀逸だった。その後はボールを受けるとマテウスへ展開し、マーカーの背中を取りつつゴール前へ。シュートこそクロスバーに弾かれたものの、ドリブル突破ではなく、連続した動き出しでチャンスを生み出している。
二つ目は決勝点のシーンだ。阿部が左サイドから中央にボールを運ぶと、中央やや右にいた前田は斜めにランニング。「僕が入ったらどんどん相手の裏を狙おうと考えていた」という言葉どおり、死角から相手センターバックの背後を取ってパスを引き出し、ロビン・ファン・ペルシさながらの鮮やかなボレーシュートを沈めた。
この二つのシーンに共通しているのは、動き出しで相手を上回ったことだ。もちろんそれだけではなく、81分のように、最大の武器であるカットインからのシュートも健在。中央でもサイドでも、ドリブルでもドリブルでなくとも相手の脅威となれる選手であることを証明した三つのプレーだった。
フィッカデンティ監督は試合後に「スタートから出ているから序列が高い、ということではない」と語ったが、前田がジョーカーの役割に満足することはないだろう。彼が常々口にするテーマは「90分間仕掛け続ける」ことだからだ。交代出場で結果を出した前田がどのように起用されるか、次節の大分トリニータ戦を楽しみにしたい。
明治安田生命J1リーグ第5節が7月18日に行われ、名古屋グランパスはサガン鳥栖と対戦した。リーグ再開後初めて“グランパスファミリー”を豊田スタジアムに迎えた一戦は1-0で名古屋が勝利。前田直輝のセンセーショナルなボレーシュートが決勝点となった。
ベンチスタートとなった鬱憤を晴らすかのような、鮮烈なパフォーマンスだった。スコアレスで迎えた56分に1枚目の交代カードとして投入されると、すぐさま59分にマテウスの折返しからクロスバー直撃のシュートを放つ。投入直後から、決定機を作れずにいた名古屋の攻撃を活性化してみせた。
そしてその3分後、守備陣の背後を突いて阿部浩之からの浮き球のパスを呼び込むと、後ろから来たボールをそのままボレーで突き刺して決勝点をマーク。81分には得意のカットインから決定機を作り出した。前田は試合後のオンライン取材で「うれしいですが、もっと取れるチャンスがあった。決めきれるようにならないと上にいく選手にはなれない」と反省したが、マッシモ・フィッカデンティ監督は「(前田のプレーの)すべてにおいて最高に気に入っている」と賛辞を送った。
前田は山﨑凌吾に代わって最前線に投入されたものの、もともとの彼の主戦場は右サイドだ。鋭いカットインを武器に、昨シーズンはチームトップの9得点を挙げている。ところが今シーズンはチーム状況により、1トップでの起用が多くなった。右サイドとは違い、中央では簡単に一対一を仕掛けられない。特にプレシーズンの前田のプレーには、窮屈そうな印象を抱いていた。
この日、前田は約40分のプレータイムで自身の進化を見せつけた。その一つが上述した59分のシーンだ。DFとMFの間のスペースで駆け引きし、吉田豊からの縦パスを引き出す動きが秀逸だった。その後はボールを受けるとマテウスへ展開し、マーカーの背中を取りつつゴール前へ。シュートこそクロスバーに弾かれたものの、ドリブル突破ではなく、連続した動き出しでチャンスを生み出している。
二つ目は決勝点のシーンだ。阿部が左サイドから中央にボールを運ぶと、中央やや右にいた前田は斜めにランニング。「僕が入ったらどんどん相手の裏を狙おうと考えていた」という言葉どおり、死角から相手センターバックの背後を取ってパスを引き出し、ロビン・ファン・ペルシさながらの鮮やかなボレーシュートを沈めた。
この二つのシーンに共通しているのは、動き出しで相手を上回ったことだ。もちろんそれだけではなく、81分のように、最大の武器であるカットインからのシュートも健在。中央でもサイドでも、ドリブルでもドリブルでなくとも相手の脅威となれる選手であることを証明した三つのプレーだった。
フィッカデンティ監督は試合後に「スタートから出ているから序列が高い、ということではない」と語ったが、前田がジョーカーの役割に満足することはないだろう。彼が常々口にするテーマは「90分間仕掛け続ける」ことだからだ。交代出場で結果を出した前田がどのように起用されるか、次節の大分トリニータ戦を楽しみにしたい。
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