ハンガリーGPのペースに改善の兆しを見るフェラーリF1代表「充分ではないが、大きく盛り返した」
フェラーリF1のフレデリック・バスール代表は、「優勝ドライバーから20秒遅れて4位で終わったことには満足していない」と何度も断言しながらも、ハンガリーGPの週末に多くのポジティブな点が見られたと語った。
またバスールは、スペインGPで新しいフロアとその他のアップグレードが導入されて以来、『SF-24』に影響を与えてきた問題がまだ解決していないことを認めたが、過去3回のグランプリに比べ、マシンのパフォーマンスには明らかに満足していた。
「日曜日はずっとペースがよかった。昨年はレッドブルから65秒遅れでフィニッシュしたが、今週末はトップから20秒遅れでレッドブルより前にいる。だから、この12カ月で我々はまずまずの仕事をしてきたと思う」とバスールは述べた。
一方で「これでは充分ではない。マクラーレンが我々よりも速かったのは明らかだ」と同氏は続ける。「週末を通して彼らは我々よりもコンマ2秒から3秒速かった。しかし、挽回した位置と過去の2、3のイベントを考えると、我々は大きく盛り返したので、今は次のことに集中しよう。パフォーマンスにおいて一歩前進する必要があるが、我々は正しい方向に進んでいる」
ブダペストでは路面温度の変動によってパフォーマンスが変化し、涼しいコンディションのときにフェラーリとメルセデスはレッドブルよりも苦戦したが、バスールはレース中の気温上昇がチームにとって有利に働いたかどうか確信が持てなかった。
「それについて話すのは難しい。長いスティントや気温に合わせてモードを合わせるといった、マシンの全体的なセットアップによるものだ。しかし、今日の調子はよく、レース中ずっとメルセデスやレッドブルと戦っていた。予選よりもよかったのは事実だ」と語ったバスールはその後、いつもの皮肉を込めて次のように付け加えた。「来週まで確かなことは言いたくない。スパの気温が非常に高くなるかどうか分からないからだ」
真剣な表情に戻ったバスールは、「今のところ、我々はまだここブダペストで抱えていた問題に集中している。来週はスパについて話し合う予定だ。まったく違う性格のコースになるのは確かだが、スピードだけでなく状況も異なるだろう」と、ハンガリーから連戦となるベルギーGPの展望を語った。
SF-24のフロアの改良はバウンシング効果の低減を目的としており、ドライバーたちは改善を感じたが、ハンガロリンクには実際には高速コーナーがないという事実にも注意が促された。
「ダウンフォースとパフォーマンスの間にはつねにバランスがあるが、ダウンフォースとバウンシングの間にもバランスがある。それは誰にとっても当てはまると思う。昨日、数人の同僚と話をしたが、我々はみな同じ状況にあると考えている」
「まさに両者の境界線上にあるし、コースとセットアップに関連してくるだろう。ブダペストは、もっともバウンシングがひどいコースというわけではないことは事実だが、少なくとも多少はその危険があった」
結論として、バスールは次のように説明した。「今週末に何かをする予定はなかった。シルバーストンの後、我々はファクトリーで必死にプッシュした。私が必死と言ったのは、彼らはレースの後ですぐ風洞へ行き、問題を理解して解決策を見つけようとしていたと思うからだ。我々は解決策を見つけ、今週末のために4つのキットを作ることができたし、同じ原動力を維持したいと考えている。これはチームにとってもプラスになると思う」
「また誤解のないように言っておくが、私は今日の結果には満足していない。しかし、競争力の面でイギリスGPと比べて大きく前進できたと思う。それにマシン間のギャップはコンマ2秒から3秒程度なので、今も同じ方向に進み続けなければならない。我々はこれから物事を変える必要はなく、あちこちで小さな一歩を踏み出すだけでいい」
「もちろん、ときには難しくなる。5位や6位だと、自分たちが遠く離れているように感じて、物事を大きく変えたくなるものだ。だが、調子はそのように取り戻すものではない。さまざまなトピックについて小さな一歩を踏み出すだけだ。まさに我々はそのことに注意を向けなければならない」
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