重くても速いMOTUL GT-R。得意の富士でニッサン陣営が予選を席巻【スーパーGT第5戦GT500】
スーパーGT第5戦、真夏の富士500マイル戦の公式予選が行なわれ、GT500クラスのポールポジションはMOTUL AUTECH GT-Rのロニー・クインタレッリが獲得。ニッサン勢が1-2-4-5と上位を占めた。
午前の練習走行でブレーキトラブルから大きなクラッシュに遭遇してしまったZENT CERUMO LC500は、ノックアウト予選出走ドライバー登録をしていたのだが(Q1:石浦宏明、Q2:立川祐路)、Q1セッションのコース上にマシンが姿を現すことはなかった。よって今回のQ1は実質14台から8台へと絞り込まれる戦いに。
GT300クラスのQ1が開始された14時35分の時点で気温31度、路温44度。そして14時55分にスタートしたGT500のQ1、各車の動き出しはセッション開始6分、残り9分というところからだった。残り6分半にMOTUL MUGEN NSX-GTの中嶋大祐がコースインして、これが13台目。ところがKEIHIN NSX-GT(塚越広大)だけはコースインしてこない。KEIHINについてはエンジンがかからない、という情報が場内に流れ、結局Q1は13台での戦いになる。
アタック水準のタイムが最初に記録されたのはセッション残り2分半、カルソニック IMPUL GT-Rのヤン・マーデンボローが1分29秒666をマークする。これをNSX勢が上回っていくが、残り1分を切ってからはGT-R勢が一気に上位へと躍進してきた。
目まぐるしいタイム更新のなか、カルソニックも一時はトップ8圏外に落ちるが、最後に6番手へと再進出し、Q1を突破。また、やはり最後の土壇場でQ2進出圏内に入ってきたのがKeePer TOM’S LC500の平川亮である。この2台の上昇によって弾き出される格好になったのが、RAYBRIG NSX-GTの山本尚貴とEpson Modulo NSX-GTのベルトラン・バゲットだった。以下、11〜13番手はDENSO KOBELCO SARD LC500(ヘイキ・コバライネン)、MOTUL NSX(大祐)、WAKO’S 4CR LC500(大嶋和也)。
最終的なQ1トップタイムをマークしたのはMOTUL AUTECH GT-Rの松田次生だった。これを筆頭にGT-Rは4台すべてがQ2に進出し、LC500は3台、NSXは1台がそれぞれ残った。
Q2の出走ドライバーは、まずニッサン勢がロニー・クインタレッリ(MOTUL GT-R)、本山哲(CRAFTSPORTS MOTUL GT-R)、高星明誠(フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R)、佐々木大樹(カルソニック)という顔ぶれ。レクサス勢は関口雄飛(au TOM’S LC500)に国本雄資(WedsSport ADVAN LC500)、ニック・キャシディ(KeePer)。唯一となったホンダ勢は伊沢拓也(ARTA NSX-GT)である。
コースインはやはりセッション残り約9分から。そこから約1分の間に全8台がコースへ。そして最初のアタックタイムが記録されたのは残り3分で、まずARTAの伊沢が1分29秒563をマーク。
しかし残り1分半から、またGT-R勢の猛攻が始まる。CRAFTSPORTSの本山が1分28秒872でトップに立つと、カルソニックの佐々木が2番手へ。さらにはMOTULのクインタレッリが1分28秒461でトップへ。フォーラムエンジニアリングの高星も2番手へと上がる。
結局GT-R勢はクインタレッリ、高星、本山、佐々木の順で1-2-4-5。auの関口が3番手に入って、GT-Rの上位完全独占をかろうじて阻止した。6〜8番手は国本、キャシディ、伊沢。
3番目に厳しい62kg相当のハンデを背負いながら、クインタレッリが今季初ポールを獲得。春に続く富士戦連勝に照準を定めた。
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