【速報】角田裕毅が初優勝。残り3周で2台を抜き去り大逆転勝利/FIA-F2第5戦イギリス レース2
8月9日(日)、2020年FIA-F2第5戦イギリスのスプリントレース(決勝レース2)がシルバーストン・サーキットで開催され角田裕毅(カーリン)がFIA-F2参戦後、初の優勝を飾った
コンディションは気温16.9度、路面温度22.7度でどんよりとした曇り空、路面はドライコンディションだ。昨日よりも気温は10度、路面温度は20度近く下がった。規定周回数は21周、タイヤ交換の義務はない。
スターティンググリッドはレース1の上位8台がリバースグリッドとなるため、ポールはロバート・シュワルツマン、2番手にミック・シューマッハーとプレマ・レーシングの2台がフロントロウ、3番手に角田、4番手にルイ・デレトラズ(チャロウズ・レーシング・システム)の順となった。また松下は11番手、佐藤は17番手からのスタートとなる。
フォーメーションラップを終えた各マシンがグリッドに付くさなか、ショーン・ゲラエル(ダムス)がトラブルでピットに向かい、そのままリタイアとなった。
そして日本時間18時10分、スプリントレースがスタート。上位3台はうまくスタートを切ったがデレトラズが2つポジションダウンし、6番手スタートのジャック・エイトケン(カンポス・レーシング)が4番手に浮上した。
「終盤にペースのピークを持っていきたい」とレース前に語っていた3番手角田はペースを維持しているのか、3周目には2番手のシューマッハーに対して2秒の差がつき、前を行くプレマの2台は唯一の1分41秒台を記録しながらハイペースで周回を重ねていく。
トップのシュワルツマンを牽制し0.4秒差をキープしていたシューマッハーだが、5周目の最終コーナーで痛恨のコースアウトを喫し、一気に2秒以上の差がついてしまう。また角田との差が1秒を下回り、DRSの使用可能範囲内に突入した。
これ以降、上位3台は1分42秒後半の同じペースを刻み、等間隔を維持しながら周回を重ねていく。一方で4番手以降は接近戦を繰り広げいたせいか、8周目あたりから1分45秒台まで大きくペースが落ち始めてしまった。
10周目、2番手シューマッハーの後方0.483秒に角田が急接近。角田は追い抜きはせず、じわじわとプレッシャーをかけながらレースを進めていく。また首位を走るシュワルツマンから「リヤタイヤが厳しい」と無線が飛び、気づけば2番手との差が0.830秒となり、ここから三つ巴の様相を呈していく。
このまま3台は0.7〜1秒前後の等間隔で5周以上ラップを重ねていくが、15周目あたりからシュワルツマンがペースアップし2番手シューマッハーとの差を1.5秒とした。
17周目、ペースに悩んでいた8番手走行中のクリスチャン・ルンガー(ARTグランプリ)の左フロントタイヤがバースト。F1第4戦でもメルセデスのルイス・ハミルトンらが最終ラップでタイヤをバーストさせた光景が各チームの脳裏に呼び起こされることとなる。
これが首位争いのゴングとなったか、残り4周となった18周目に上位3台が急接近する。トップを走るシュワルツマンとシューマッハーの差が0.521秒に、その後ろ0.5秒に角田が虎視眈眈と狙う展開に。
そして19周目、シュワルツマンのインにシューマッハーが飛び込むも2台は接触。ペースダウンした2台を横目に角田がついにトップへ躍り出る。
シューマッハーが角田の1秒後方から追い迫るもこのまま順位を守り切った角田が、今シーズン、そして自身初となる優勝を飾った。
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