【ライターコラムfrom松本】「ワクワクした」名古屋戦…下川陽太、J初先発の舞台で感じた“自信と課題”
サッカーキング2017年8月16日(水)17時3分
名古屋戦で初先発を果たした下川陽太 [写真]=J.LEAGUE
31,481人。今季の明治安田生命J2リーグで2位となる大観衆をのみ込んだ名古屋グランパスとの大一番で、松本山雅FCの下川陽太は初先発に抜擢された。来季の加入が内定済みの大阪商業大4年生。チームの台所事情が芳しくなかった側面はあるが、特別指定選手をリーグ戦で先発起用するのはJ参入6年目で初めてのチャレンジだった。
年代別代表など目立った実績がない自身にとっても、人生最大の晴れ舞台。だが周囲の不安をよそに、実に伸び伸びとしたプレーを披露してくれた。「硬くなるのが一番いけないと思っているから、リラックスして試合に臨むようにしている」と下川。それは多くの選手があの手この手で試みていることだが、ぶっつけ本番で実現できたのは「普段からボケッとしているから(笑)。ああいう場面ではいい方向に出たんだと思う」という強心臓の賜物かもしれない。
J1を彷彿とさせる雰囲気にも臆せず、左ウイングバックで持ち味を存分に発揮。まずは13分、クリアボールを足元に収めてのカウンターで左サイドからペナルティーエリア内に侵入した。利き脚の右でシュートを打つフェイントをかけて切り返すと、相手DF3人を置き去りにして縦に突破して左脚シュート。これは枠をわずかにそれたが、十分にゴールの可能性を感じさせた。さらに22分、再び左サイドをえぐって深い位置からグラウンダーのクロス。ファーに詰めていたセルジーニョには惜しくも合わなかったが、これも下川の積極性が生んだシーンだった。
試合は2-5の大敗だったが、「ワクワクしたし楽しかった。やれると思って入ったし実際こういう舞台でやれたのは自信になる。1つレベルが上がったかなと思うし、いい経験ができたと思う」。名古屋に対しては「近寄ってもボールを取れないシーンがあって、僕自身としてもチームとしても質が全然違うと思った」と舌を巻いたが、それでも「自分がボールを持っている時の1対1や、サイドで当たり負けずボールを取りに行く積極性はいい形で出せたと思う」と強気な言葉を自然に紡ぐ。とはいえ後半になって以降は目立ったインパクトを残せず。90分通じて安定したパフォーマンスを出すという課題も新たに生まれたし、ディフェンス時のポジショニングなど改善の余地もある。
関西学生リーグ2部Aの後期のスタートに伴い、9月中旬からは再び大学に戻ってプレーする下川。それまでの期間、プロの環境でどれだけ経験を積めるかが重要な意味を帯びる。「今は山雅にいるので、大学のことはあまり頭にない。『大学生だから』と思われるのが僕の中では一番イヤだし、プロとして見てもらえるような振る舞いとか姿勢を先輩から学ばせてもらっている」。高崎寛之や宮阪政樹など面倒見のいい先輩にさまざまなアドバイスをもらいながら、日々着実に進化を遂げていくつもりだ。
文=大枝令
年代別代表など目立った実績がない自身にとっても、人生最大の晴れ舞台。だが周囲の不安をよそに、実に伸び伸びとしたプレーを披露してくれた。「硬くなるのが一番いけないと思っているから、リラックスして試合に臨むようにしている」と下川。それは多くの選手があの手この手で試みていることだが、ぶっつけ本番で実現できたのは「普段からボケッとしているから(笑)。ああいう場面ではいい方向に出たんだと思う」という強心臓の賜物かもしれない。
J1を彷彿とさせる雰囲気にも臆せず、左ウイングバックで持ち味を存分に発揮。まずは13分、クリアボールを足元に収めてのカウンターで左サイドからペナルティーエリア内に侵入した。利き脚の右でシュートを打つフェイントをかけて切り返すと、相手DF3人を置き去りにして縦に突破して左脚シュート。これは枠をわずかにそれたが、十分にゴールの可能性を感じさせた。さらに22分、再び左サイドをえぐって深い位置からグラウンダーのクロス。ファーに詰めていたセルジーニョには惜しくも合わなかったが、これも下川の積極性が生んだシーンだった。
試合は2-5の大敗だったが、「ワクワクしたし楽しかった。やれると思って入ったし実際こういう舞台でやれたのは自信になる。1つレベルが上がったかなと思うし、いい経験ができたと思う」。名古屋に対しては「近寄ってもボールを取れないシーンがあって、僕自身としてもチームとしても質が全然違うと思った」と舌を巻いたが、それでも「自分がボールを持っている時の1対1や、サイドで当たり負けずボールを取りに行く積極性はいい形で出せたと思う」と強気な言葉を自然に紡ぐ。とはいえ後半になって以降は目立ったインパクトを残せず。90分通じて安定したパフォーマンスを出すという課題も新たに生まれたし、ディフェンス時のポジショニングなど改善の余地もある。
関西学生リーグ2部Aの後期のスタートに伴い、9月中旬からは再び大学に戻ってプレーする下川。それまでの期間、プロの環境でどれだけ経験を積めるかが重要な意味を帯びる。「今は山雅にいるので、大学のことはあまり頭にない。『大学生だから』と思われるのが僕の中では一番イヤだし、プロとして見てもらえるような振る舞いとか姿勢を先輩から学ばせてもらっている」。高崎寛之や宮阪政樹など面倒見のいい先輩にさまざまなアドバイスをもらいながら、日々着実に進化を遂げていくつもりだ。
文=大枝令
(C) SOCCERKING All rights reserved.
「舞台」をもっと詳しく
「舞台」のニュース
-
マンUが誇る“19歳コンビ”が大舞台で躍動! 宿敵シティとのダービー制し8季ぶり13回目のFA杯優勝5月26日0時57分
-
ONE OK ROCK、ドーム舞台の対バン最終日はVaundy ジャンル&世代を超えた“青年”たちの熱狂5月26日0時50分
-
林裕太 共演の桝田幸希に「脚がすごくキレイ」と褒められるとまさかの「僕も...」5月25日20時54分
-
小野賢章、役柄が憑依「嫌わないでください」 私物眼鏡で舞台あいさつ「紫外線を受けると…」5月25日19時9分
-
「こんなに疲れたことはなかった」『オペラ座の怪人』デザイナーが衣装の秘密明かす5月25日18時0分
-
【角田裕毅F1第8戦展望】接触もなく走行時間を有意義に活用。初日11番手「コンパウンド差を考えるとタイムは悪くない」5月25日10時35分
-
久本雅美、生涯青春&生涯現役!「目指すは黒柳徹子さん」 舞台&テレビの両輪で「自分らしく輝いていけたら」5月25日9時0分
-
【日本ダービー】(5)ダノンデサイル 安田師 夢舞台も気負いはなし「意識しないように意識しています」5月25日5時23分
-
【日本ダービー】(7)ミスタージーティー 舞台替わり歓迎 陣営「距離も問題ない」5月25日5時13分
-
舘ひろし「お帰り」に感激 映画「あぶない刑事」初日舞台あいさつ5月25日5時10分
スポーツニュースランキング
-
1球宴3度出場の元MLB戦士が大谷翔平に“疑念” 水原容疑者の違法賭博騒動にまさかの意見「突然、物語が変わった」 ココカラネクスト
-
2大谷翔平が“史上5人目の快挙”へ! 第1打席に左前打で4試合連続安打 打率「.350」維持なら歴史的記録を達成 ココカラネクスト
-
3批判殺到!どこ投げてんだよ…! 大谷翔平、まさかの盗塁で“異変”が起きた…!? 相手捕手のリアクションがヤバすぎる 「古田さんも思わず苦笑」「さすがに無謀w」 ABEMA TIMES
-
4大谷翔平、最速169キロ右腕攻略で7戦ぶり14号&米通算100盗塁なるか 「2番・DH」でスタメン スポーツ報知
-
5 【訃報】グレイソン・マレーが突然の死去 米ツアー2日目に棄権した翌朝に…原因は未発表 ALBA Net