WECシルバーストン:残り45分で逆転! 8号車トヨタが僚友とのデットヒートを制し開幕3連勝達成
2018/19年WEC“スーパーシーズン”第3戦シルバーストンは8月19日、イギリス・シルバーストンで6時間の決勝レースが行われ、TOYOTA GAZOO Racingの8号車トヨタTS050ハイブリッド(セバスチャン・ブエミ/中嶋一貴/フェルナンド・アロンソ組)が総合優勝を飾った。
前日の予選でトヨタの2台がフロントロウを独占したWEC第3戦シルバーストン。その決勝レースは曇り空の下、気温19度、路面温度20度というコンディションで定刻12時にスタートが切られた。
スタート直後、小林可夢偉がドライブする7号車トヨタを先頭に各車が1コーナーに飛び込んでいくが、後方で4番手を争うSMPレーシングの17号車BRエンジニアリングBR1・AERとレベリオン・レーシングの3号車レベリオンR13・ギブソンが接触し両車スピンアウト。このアクシデントが後続車の混乱を誘い、レースはオープニングラップから波乱の展開となった。
そんななか、トップ2を行くトヨタ勢は約3秒以内の間隔を保ちながら7号車トヨタ、8号車トヨタの順でラップを重ねていき、スタートから35分過ぎに最初のルーティンピットを迎えた後もそのままの順位でコースに戻る。
トヨタに続くLMP1プライベーター勢もほぼ同じタイミングでピットインを行なっていくが、この直後、総合3番手につけていたSMPの11号車BR1・AERが左の排気管から白煙をあげてストップ。同車はジェンソン・バトンが乗り込む前に無念のリタイアとなってしまった。
一方、トヨタ勢は1時間過ぎに可夢偉がドライブする7号車とブエミ駆る8号車のポジションを入れ替える。その後、コース上のデブリを片付けるためのフルコースイエロー(FCY)を挟んで迎えた2回目のピット作業後にふたたび7号車トヨタが先行するが、2時間30分を前に8号車のアロンソが僚友に譲られて首位に立っている。
■一時は20秒の差がつくも、8号車トヨタが終盤に逆転
2時間45分から約15分にわたって導入されたセーフティカー(SC)ラン後の後半戦では、ホセ-マリア・ロペス駆る7号車トヨタが8号車の一貴を交わして三度トップに。
この直後から2台のギャップは徐々に開いていき4時間30分を迎えた時点でその差は20秒にまで広がる。しかし、ラストアワーを迎える直前のルーティンピットで、首位の7号車トヨタはリヤセクションを交換しタイムをロス。僚友とのギャップはわずか6秒となった。
チェッカーまで残り1時間を切ったところで総合首位は7号車トヨタの可夢偉だったが、その可夢偉がトラフィック処理の際にコースオフを喫し背後に8号車トヨタのブエミが迫ってくる。
その後ペースの鈍った7号車トヨタはチェッカーまで残り45分というタイミングで8号車にポジションを譲り、最後はそのままの順位でフィニッシュ。この結果、トヨタは2018/19年シーズンの開幕から3戦連続でワン・ツー・フィニッシュを飾ることとなった。
総合3位はレベリオンの1号車R13、同じくレベリオンの3号車R13が同4位に続き、SMPの17号車BR1・AERが総合5位に入っている。
LMP2クラスはレース序盤から両車揃ってトップ3そ走行してきたジャッキー・チェン・DCレーシングが38号車オレカ07、37号車オレカ07のオーダーでワン・ツー・フィニッシュを飾り、シグナテック・アルピーヌ・マットムートの36号車アルピーヌA470がクラス3位となった。
LM-GTEプロクラスは、レース中盤からレースをリードしたAFコルセの51号車フェラーリ488 GTE Evo(アレッサンドロ・ピエール・グイディ/ジェームス・カラド組)が優勝。ポルシェGTチームの92号車ポルシェ911 RSRが2位、3位には最終盤に92号車ポルシェ911 RSRとの死闘を制したフォード・チップ・ガナッシ・チームUKの67号車フォードGTが入り表彰台を獲得した。
LM-GTEアマクラスは残り1時間を切ったところで首位と2番手のマシンに75秒ストップペナルティが出されたことで3番手を走っていたデンプシー-プロトン・レーシングの77号車ポルシェ911 RSR(クリスチャン・リード/ジュリアン・アンロエア/マット・キャンベル組)が労せず首位に立つと、そのままトップチェッカーを受けている。
クラス2位は首位走行中に痛恨のペナルティを受けたTFスポーツの90号車アストンマーチン・バンテージ。3位には同じく2番手でペナルティを受けたチーム・プロジェクト1の56号車ポルシェ911 RSRが入った。
2018/19年WEC“スーパーシーズン”の次戦第4戦富士は10月12〜14日、静岡県の富士スピードウェイで開催される。
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