HOPPY Schatz GR Supraが“復活”の初日を終える「スタートラインに並びました」【第5戦鈴鹿GT300予選】
8月27日、三重県の鈴鹿サーキットで開催されたスーパーGT第5戦『FUJIMAKI GROUP SUZUKA GT 450km RACE』の予選日。第4戦富士を前に鈴鹿で行われたメーカーテストでクラッシュし、富士を欠場したHOPPY Schatz GR Supraが、車両修復を終えた“緒戦”に臨んだ。
今季、チームオリジナルの車両を製作しGT300クラスに臨んでいるHOPPY Schatz GR Supraは、富士スピードウェイで行われた公式テストから少しずつ歩みを続け、第3戦鈴鹿を走った後、7月21〜22日に行われたメーカーテストに参加したが、テスト初日に130Rでクラッシュ。車両前部に大きなダメージを負ったほか、エンジンもダメージを受けてしまった。
第4戦を欠場し車両修復を進めてきたHOPPY Schatz GR Supraだが、ほぼ完成し積み込まれたのは8月24日の水曜日。「徹夜はしていないですが、一度作ったものをもう一度作るのが……」と気持ちの面での厳しさを語ったのは、車両製作に携わる木野竜之介エンジニア。ちなみにフロントは型を取っておらず、いろいろなものを流用していること、さらに「もっと良いものを作ろう」ということから、第3戦までとはかなり形状が変わっているという。
「作ったモノの量と期間で言うと今回の方が大変でした」と木野エンジニアが語るとおり、タイトなスケジュールのなかで8月24日に多くの部分を完成させ、鈴鹿に運び込まれた後、細部を仕上げ8月27日の公式練習に臨んだ。車両の前側の大部分を作り直したため「シェイクダウン(土屋武士代表)」とも言える状態だった。
そんなHOPPY Schatz GR Supraは松井孝允がステアリングを握り公式練習を走るが、開始から1時間過ぎというタイミングで松井が違和感を感じピットイン。リヤのハブのトラブルによるもので、修復のためその後の公式練習を走れず、野中誠太は1周も走れないまま公式予選を迎えることに。予選では松井がQ1を走り1分58秒944をマークするも、突破はならなかった。
ただ、今回HOPPY Schatz GR Supraにも関与している土屋代表は「公式練習でトラブルが出て逆に良かった。まだ全然バランスがとれていないなかで、作り直して本当にシェイクダウンの状況で臨んでいた。序盤戦にあったトラブルを見直すこともできたし、作り直してきて、本当のシェイクダウンが今日だった感じ。予選で初めて全開で走れました」とQ1突破はできなかったものの、こうして初日を終えられたことに満足げな表情を浮かべた。
「当然僕はHACHI-ICHI GR Supra GTをやっているので、“勝てるデータ”も分かりますが、まだまだ足りないにしろ、シェイクダウンの状態で1秒以内につけられましたし、『スタートラインに並びました』という状態まで来られました」
「明日の決勝で全開で走ってしっかりチェッカーを受けて、ようやくラインに並べる感じですね」というHOPPY Schatz GR Supra。まずは決勝で走り切ることが、明日のミッションだ。
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