誤報告で川崎F戦中止の名古屋に罰金200万円「Jリーグの信用を毀損する行為」
サッカーキング2022年8月30日(火)18時8分
Jリーグは名古屋グランパスに対し、けん責および罰金200万円の懲罰を決定した。
名古屋は今年7月、トップチームの関係者から新型コロナウイルス陽性者が続出。管轄保健所からトップチーム活動停止を指導され、リーグ戦試合実施要項に定めるエントリー要件を満たせないとして、同月16日に開催が予定されていた明治安田生命J1リーグ第22節川崎フロンターレ戦は中止となっていた(※川崎F戦は9月14日に代替開催)。
しかし、名古屋は後に、管轄保健所より感染対策に関する指導を受ける中で、チーム活動停止についても指導を受けたとクラブが誤認していたことを公表。Jリーグにも誤った報告を行なっていた。
Jリーグの発表によると、名古屋が誤った報告に基づいてJリーグの最も基本的な活動である公式試合の中止を決定させたことは規約第1条の「Jリーグの目的達成を妨げる行為」に該当。また、「虚偽報告により安易に日程遵守義務を回避したとの疑念を他のJクラブ、サポーター等に抱かれかねない事態を招いた」ことは“Jリーグの信用を毀損する行為”にも該当し、「規約第3条第2項が定める『Jリーグ関係者の遵守すべき義務』に明らかに違反するものである」とした。Jリーグの野々村芳和チェアマンは裁定委員会に諮問し、名古屋に対するけん責および罰金200万円の懲罰を決定した。併せて、名古屋に対し、同種事案の再発防止を期すために必要な措置の実施を依頼した。
Jリーグの実施要項ではエントリー下限人数である13名(ただしGK1名含む)に満たないことが明らかであるとチェアマンが判断した時には、試合を中止することとしている。その運用に当たっては、感染症法に基づく陽性者や濃厚接触者に対する保健所等の公的機関からの自宅待機等の指示の有無や、コロナウイルス感染症関連以外の理由によりエントリーができない選手(怪我人等)の有無について各Jクラブが虚偽を述べないことが大前提となっており、Jリーグは名古屋の行為について「この前提を揺るがすもの」としている。
一方、Jリーグによる調査の結果、名古屋が虚偽の報告を故意に行ったとは認められなかった。また、名古屋の当時のチーム状況では、虚偽報告の有無にかかわらず、川崎F戦が中止になる可能性があったことを指摘している。それらの事情を総合的に考慮し、上記の懲罰内容が決まった。
「名古屋は、Jリーグから保健所による指導の有無を再確認された際、保健所から試合中止など経済活動を中止する指導はできない旨を明確に伝えられていたにもかかわらず、チームの活動停止はこれと異なると判断し、保健所へ追加の確認等を行わなかった。これらが生じた背景には、担当と保健所とのやりとりならびにリーグへの報告内容に対し、組織として再度確認する体制が十分に整えられていないことも確認された」
「一方で、弁護士等も交えた名古屋、川崎F、管轄保健所等への聞き取り調査に基づき、名古屋が虚偽の報告を故意に行ったとは認められず、また、保健所側からチーム活動の停止に関する直接的な指導を受けたものではないにせよ、名古屋側が示したチームの活動停止の方針に保健所側が異議を唱えず、これを前提とした感染拡大防止に関する指導を行っている事実が認められる上、保健所の指導に基づいて活動を停止したとされる過去の他クラブの直近の事例からしても、当時の名古屋の陽性者の広がりからすれば保健所から指導があり得ると考えても不自然とはいえない」
「また、その後の調査によれば、当時、名古屋は、陽性者、濃厚接触者、怪我人等を除外すると実施要項第13条第4項に定めるエントリー下限人数をもともと満たせていなかったことが客観的に明らかであるために、虚偽報告の有無にかかわらず、結果的に開催可否判断への影響が限定的であった」
名古屋は今年7月、トップチームの関係者から新型コロナウイルス陽性者が続出。管轄保健所からトップチーム活動停止を指導され、リーグ戦試合実施要項に定めるエントリー要件を満たせないとして、同月16日に開催が予定されていた明治安田生命J1リーグ第22節川崎フロンターレ戦は中止となっていた(※川崎F戦は9月14日に代替開催)。
しかし、名古屋は後に、管轄保健所より感染対策に関する指導を受ける中で、チーム活動停止についても指導を受けたとクラブが誤認していたことを公表。Jリーグにも誤った報告を行なっていた。
Jリーグの発表によると、名古屋が誤った報告に基づいてJリーグの最も基本的な活動である公式試合の中止を決定させたことは規約第1条の「Jリーグの目的達成を妨げる行為」に該当。また、「虚偽報告により安易に日程遵守義務を回避したとの疑念を他のJクラブ、サポーター等に抱かれかねない事態を招いた」ことは“Jリーグの信用を毀損する行為”にも該当し、「規約第3条第2項が定める『Jリーグ関係者の遵守すべき義務』に明らかに違反するものである」とした。Jリーグの野々村芳和チェアマンは裁定委員会に諮問し、名古屋に対するけん責および罰金200万円の懲罰を決定した。併せて、名古屋に対し、同種事案の再発防止を期すために必要な措置の実施を依頼した。
Jリーグの実施要項ではエントリー下限人数である13名(ただしGK1名含む)に満たないことが明らかであるとチェアマンが判断した時には、試合を中止することとしている。その運用に当たっては、感染症法に基づく陽性者や濃厚接触者に対する保健所等の公的機関からの自宅待機等の指示の有無や、コロナウイルス感染症関連以外の理由によりエントリーができない選手(怪我人等)の有無について各Jクラブが虚偽を述べないことが大前提となっており、Jリーグは名古屋の行為について「この前提を揺るがすもの」としている。
一方、Jリーグによる調査の結果、名古屋が虚偽の報告を故意に行ったとは認められなかった。また、名古屋の当時のチーム状況では、虚偽報告の有無にかかわらず、川崎F戦が中止になる可能性があったことを指摘している。それらの事情を総合的に考慮し、上記の懲罰内容が決まった。
「名古屋は、Jリーグから保健所による指導の有無を再確認された際、保健所から試合中止など経済活動を中止する指導はできない旨を明確に伝えられていたにもかかわらず、チームの活動停止はこれと異なると判断し、保健所へ追加の確認等を行わなかった。これらが生じた背景には、担当と保健所とのやりとりならびにリーグへの報告内容に対し、組織として再度確認する体制が十分に整えられていないことも確認された」
「一方で、弁護士等も交えた名古屋、川崎F、管轄保健所等への聞き取り調査に基づき、名古屋が虚偽の報告を故意に行ったとは認められず、また、保健所側からチーム活動の停止に関する直接的な指導を受けたものではないにせよ、名古屋側が示したチームの活動停止の方針に保健所側が異議を唱えず、これを前提とした感染拡大防止に関する指導を行っている事実が認められる上、保健所の指導に基づいて活動を停止したとされる過去の他クラブの直近の事例からしても、当時の名古屋の陽性者の広がりからすれば保健所から指導があり得ると考えても不自然とはいえない」
「また、その後の調査によれば、当時、名古屋は、陽性者、濃厚接触者、怪我人等を除外すると実施要項第13条第4項に定めるエントリー下限人数をもともと満たせていなかったことが客観的に明らかであるために、虚偽報告の有無にかかわらず、結果的に開催可否判断への影響が限定的であった」
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