加藤未唯の「ルール違反は明らか」全仏OPの失格騒動でバッシング受けたブズコワが持論「相手の不利は望んでない」
加藤との熱戦の最中に執拗な抗議を繰り返したブズコワ。その行動は大きな批判を受け続けている。(C)Getty Images
世界中からバッシングを受けている複雑な胸中を明かした。現地8月23日、チェコ人のプロテニスプレーヤーであるマリー・ブズコワが、米テニス専門メディア『tennis.com』のインタビューで、SNSでの誹謗中傷被害を告白した。
彼女がバッシングを受けるキッカケとなったのは、今年6月の四大大会「全仏オープン」の女子ダブルス3回戦での出来事だ。
【動画】波紋を広げた加藤の失格騒動。 物議を醸したボール直撃の瞬間をチェック
サラ・ソリベストルモ(スペイン)とのペアで加藤未唯/アルディラ・スチアディ(日本/インドネシア)組と対戦したブズコワ。その試合中に加藤が何気なく放った返球がボールガールの頭部を直撃。ショックのあまりに混乱した少女は涙が止まらずに数分間に渡って号泣した(※加藤は後に少女に謝罪)。
この時、主審は一度、加藤に「警告」を言い渡した。しかし、これにブズコワとソリベストルモが「彼女は血を流している」(ブズコワ)と執拗に抗議。らちが明かなくなるとスーパーバイザーも介入する事態に発展。結局、判定は失格処分に覆り、試合中止が決定。28歳の日本人は女子ダブルスでの賞金とポイントを剥奪され、罰金まで科された。
試合後、あやふやなジャッジをした大会側はもちろん、執拗な抗議を繰り返したブズコワにも批判は飛んだ。プロテニス選手協会や、多くのプレーヤー仲間やメディアから「スポーツマンシップに欠ける」とされた彼女の下にはファンからも誹謗中傷が殺到。一時的にSNSの封鎖をせざるを得ないほどの状況となった。
この過酷な状況についてブズコワは、「あれ以来、私はソーシャルメディア(SNS)から少し距離を置くようになった。SNSには常にいじめられる人がいて、まるで勝ち目のない戦争のよう」と語り、今でも何かを共有すると、多くの人から憎しみを投稿される感情的な日がまだある」と切実な想いを口にした。
「自分が悪い人間だと感じるような状況に陥ったことがないので、今でもかなり辛い」
たった1試合で”悪役”として世間に評価されるようになってしまった。執拗な抗議は勝負に勝つためではあったが、ブズコワは「対戦相手が不利になるように望んだことはない。一度もない。ルールでそうなっているから行動した」と説明。そして、加藤に対する考えを含め、こう続けている。
「ルール上そうなっているにもかかわらず、私たちが何かを押し付けたと思われているのは、とても悲しい。今となっては、たとえ一瞬でも何も言ったり笑ったりすべきではなかったと言うのは簡単なこと。たとえ、私たちが笑っていたことが相手と何の関係もなかったとしてもね。結局のところ、彼女のやってしまったことは明らかであり、ルールに違反していたものだったのよ」
騒動から約3か月。世界中から批判を受けたブズコワの苦悩は続いている。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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