FIA-F4:VSR Lamborghini SC Junior Team 2017年第11戦/第12戦 鈴鹿レースレポート
FIA-F4第11&12戦(鈴鹿サーキット)レビュー
灼熱の鈴鹿で苦悩の展開に
■大会概要
開催地:三重県・鈴鹿サーキット(1周:5.0807km)
開催日:2017年8月26日(土)〜8月27日(日)
■大会結果
19号車:アカシュ・ゴウダ
8月26日(天気:晴れ/路面:ドライ) 第11戦予選:22番グリッド
8月26日(天気:晴れ/路面:ドライ) 第12戦予選:22番グリッド
8月26日(天気:晴れ/路面:ドライ) 第11戦決勝:15位(15周)
8月27日(天気:晴れ/路面:ドライ) 第12戦決勝:リタイア(7周)
63号車:金澤力也
8月26日(天気:晴れ/路面:ドライ) 第11戦予選:23番グリッド
8月26日(天気:晴れ/路面:ドライ) 第12戦予選:23番グリッド
8月26日(天気:晴れ/路面:ドライ) 第11戦決勝:16位(15周)
8月27日(天気:晴れ/路面:ドライ) 第12戦決勝:リタイア(7周)
■大会レビュー
2017シーズンのFIA-F4シリーズ第11&12戦は8月26〜27日、三重県の鈴鹿サーキットで32台の参加により開催され、VSRランボルギーニ・スクアドラ・コルセ・フォーミュラ・ジュニア・チーム(VSRLamborghiniSquadra CorseFormulaJuniorTeam)は、開幕からのレギュラードライバー、63号車金澤力也(かなざわりきや/20歳)とインド人ドライバー、19号車Akash Gowda(アカシュゴウダ/18歳)を起用する2台体制で挑みました。
8月24日(木)から始まった公式テストセッションでは、前日のプライベートテスト同様、真夏の陽射しにより気温・路面温度が今シーズン最高にまで達しました。両ドライバーともに鈴鹿サーキットは初走行のため、シミュレーターでしっかりと走りこみ、金澤は水曜日のプライベートテストからサーキット走行を開始しました。
セッティング面よりもドライバーのコース習熟に徹した走行の結果、ゴウダは21番手、金澤は22番手タイムをマーク。データの分析、コースサイドからの観察によって、両ドライバーともに、ドライビング面での改善点がいくつか浮上しました。
25日(金)の公式テストセッションでは、ニュータイヤを装着しての予選シミュレーションを行ない、ゴウダは3セッション総合の17番手をマークし、初コースでの習熟度の高さを発揮しました。
一方の金澤はあと一歩ドライビングがまとまらず23番手にとどまりました。26日(土)の公式予選では両ドライバーともに他のクラスの走行後の路面状態の変化にドライビングをマッチングすることに苦労を強いられ、不本意なタイムアタックにより、ゴウダ22番手、金澤23番手グリッドに甘んじました。
両ドライバーともにグリップが低下したコースコンディションに対応するためのセッティング変更を施して、第1レースに挑みました。オープニングラップでスピンした車両があり、ゴウダ20番手、金澤21番手でオープニングラップをクリア。
さらに2周目にそれぞれ1ポジションアップし、予選タイムを上回るラップタイムをマークするも、混戦のなかポジションアップできずに10周レースを折り返しました。トラブルでピットインするマシンやクラッシュによる脱落があり、ゴウダ15位、金澤16位でチェッカーを受けました。
納得できる順位とはもちろん言えませんが、それぞれポジションアップし、上位勢とのレース中のラップタイム差を縮めてのドライビングだっただけに、予選での低迷が悔やまれました。
27日(日)の第2レースは早朝8:05のスタート。第1レースほどではないものの、朝からの陽射しによって路面温度は上昇し、予選と第1レースで使用したタイヤのグリップダウンを補うセッティング変更を施して挑みました。
ファインスタートを切った両ドライバーでしたが、オープニングラップは順位変動なくクリア。22番手のゴウダは前方とコンマ3秒、その後方コンマ3秒差に金澤が追走する超接近戦が展開されました。
そして迎えた7周目、ハイスピードの130Rコーナーでインから金澤がゴウダをパス。抜かれたゴウダは続くシケインでのブレーキングで後続車両に抜かれないようにラインをずらしましたが、そこの路面は汚れていて、イン側の縁石に乗り上げ、ブレーキロックしてアウト側の金澤にヒット。両者ともにサスペンションにタメージを負ってピットへと戻ってきました。
損傷度合いは緊急修復が可能なものではなく、無念のリタイアを喫しました。2017シーズンの最終ラウンドとなるFIA-F4第13&14戦は11月26(土)〜27日(日)に今シーズン初開催となる栃木県のツインリンクもてぎにて開催されます。
ストップ・アンド・ゴーのレイアウトで両ドライバーがどのようなファイナルレースを見せてくれるか、ポイント獲得を果たせるか、注目のレースとなります。
■コメント
19号車:アカシュ・ゴウダ
「世界屈指のテクニカルコースの鈴鹿サーキットだけに、これまで以上にしっかりと準備を進めて乗り込みました。いざ走り始めると、奥の深いドライビングが要求されるのを感じましたが、それと同時にチャレンジしがいのあるコースとして楽しめました」
「徐々にポイントとなるコーナーの攻略方法も掴み、予選前日のセッションでは上位勢とのタイム差を今シーズンでもっとも接近できました。その上昇機運が予選で断ち切られたのは残念でした」
「それでも追い上げての第1レースはさらに第2レースへの期待を高める内容でした。そして第2レースでは自分のミスでチームメイトを巻き込んでのリタイアとなり、悔やんでも悔やみきれません」
「今シーズンを通じて、やはり路面コンディションの変化を感じ取り、それに合わせたドライビングが今回も課題として残りました。次の最終戦では、それを克服できるように頑張ります」
63号車:金澤力也
「水曜日のプライベートテストから、いまひとつ攻め切れていない自分に歯がゆい気持ちでした。木曜日と金曜日の公式セッションで、ニュータイヤを装着しての予選シミュレーションでも、目標とするタイムには程遠く、ドライビングの歯車が噛み合わないまま決勝レースを迎えることになりました」
「第1レースではチームメイトのゴウダの後方で走り続けたことで、予選タイムを上回るタイムをマークでき、第2レースへの期待が高まりました」
「その第2レースではゴウダをうまく抜くことができてよかったのです。しかし直後のシケインでのブレーキング競争になるのがわかっていましたので、慎重にライン取りをややアウト側にしていたのですが、接触リタイアとなりました」
「チームメイトとの同士討ちという非常に残念な結果でした。最終戦のもてぎは昨年スポット参戦でFIA-F4デビューしたサーキットです。去年の経験を生かして、予選順位、決勝結果でシーズンベストが出せるように、走行初日から気を引き締めて臨みます」
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