メルセデスF1代表、ボッタスの2位入賞を称賛もドライビング改善の必要性を指摘「先行車の後ろで苦戦していた」
メルセデスのチーム代表を務めるトト・ウォルフは、F1第14戦イタリアGPで見られたバルテリ・ボッタスの弱点について、前を走るマシンのすぐ後ろを走行する際の技術を改善する必要があると考えている。
イタリアGPの決勝レース終盤、タイヤが摩耗してしまったルイス・ハミルトン(メルセデス)はトップを走るシャルル・ルクレール(フェラーリ)の追尾を諦めざるを得ず、ボッタスがルクレールを追い詰める役目を任された。
ボッタスはあと3周のところで実際にルクレールとの差を縮めたが、最初のシケインでオーバーランを喫し、ルクレールに2度目の優勝を確保するのに必要な余裕を与えてしまった。
ウォルフは2位に入賞したボッタスのパフォーマンスを称賛したものの、前のマシンにぴったりつけて走行するのに必要なレース技術を完璧なものにする必要があると主張した。
「彼は(前を走る)マシンのすぐ後ろに続いた時に、最大の力を引き出すのに少々苦戦していたように見える」とウォルフは語った。
「ルイスがそのポジションにいたら、ともかく彼は近づいて、追い抜きの態勢を取ることができる」
「彼はこのことに取り組む必要がある。だがポジティブな面としては、彼のレースは素晴らしかったし、非常に速かった。純粋なレースタイムで言えば、最速のマシンだったかもしれない」
ボッタスはハミルトンよりも8周後でソフトタイヤからミディアムタイヤに交換したが、チームメイトよりも新しいタイヤで走行していたにもかかわらず、後半の攻撃でタイヤが傷んでしまったと語った。
「残り4周のところでミディアムタイヤがだいぶ傷んできたのを感じたので、いっそう難しい状況になった」とボッタスは説明した。
「十分近づいた時、ブレーキング中にフロントタイヤがロックした。ルイスも似たような問題を抱えていたんだ」
「すべての計算によれば、オーバーテイクをする最適なチャンスを掴むには、1秒のペース差が必要だ。僕がシャルルに近づくまでには最大でコンマ5秒の差があった」
「難しかったよ。できることはすべて試した。でも今日は手が届かなかったんだ」
2019年シーズンのスケジュールは、残すところあと7戦だ。ボッタスはドライバーズランキングで首位のハミルトンに対して63ポイント差で2位につけている。そしてボッタスは、チームメイトを追い抜くという希望をまったく諦めていない。
「僕とルイスの間にはポイント差があるが、夜と昼ほどの違いがあるわけではない」
「チャンピオンシップでは何が起り得るか分からないし、まだチャンスはある。諦めるのは意味がないことだ。まだ7戦残っているし、いろいろなことが起こるからね」
「僕は1戦1戦に取り組んでいる。自分がパフォーマンスを発揮できるわかれば、それは励みになる。自分ならできるということに、確信を持っているんだ」
「最高の力を出せて、希望とモチベーションがあれば、自分には(ランキングを逆転することが)可能だということは分かっている」
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