若き才能がひしめき合うグループは「本命不在」に【CL/グループH】
サッカーキング2019年9月14日(土)12時7分
[写真]=Getty Images
実力拮抗の興味深いグループである。ネームバリューだけで考えるなら、チェルシー、アヤックス、バレンシア、リールの序列ははっきりしている。だが今シーズンに限っては何が起きてもおかしくない。なぜなら、本来ならば本命視されるはずのチェルシーが、過去15年間で「最弱」と囁かれているからだ。
昨季のヨーロッパリーグ(EL)覇者は、絶対的エースだったエデン・アザールの放出と補強禁止によって戦力ダウンが否めない。積極的に生え抜きの若手を起用しているが、彼らが欧州の舞台でも通用する保証はどこにもない。加えて、チームを率いるのは監督歴1年の新米監督である。その1年だって、イングランド2部リーグでの話だ。選手時代には慣れ親しんだチャンピオンズリーグ(CL)とはいえ、監督2年目のフランク・ランパードには少々荷が重いように映る。
確かにクラブの英雄で、3年契約も結んだ。それでもグループステージの結果いかんではランパードの進退問題に発展しかねない。そういう重圧がのしかかるため、グループステージ初戦のバレンシア戦(H)が肝になる。快勝できれば若いメンバーが多いだけに勢いに乗るかもしれないが、そこで躓けばグループ敗退も大いに考えられる。
アヤックスはチェルシー以上に安定する可能性も
どちらに転ぶか分かりづらいのはアヤックスにも言えるだろう。こちらはDFマタイス・デ・リフトとMFフレンキー・デ・ヨングの二枚看板を引き抜かれたのだから仕方のないことだ。とはいえ、攻撃の軸となるFWドゥシャン・タディッチとモロッコ代表のMFハキム・ツィエクが残留したことで、CLベスト4に入った昨シーズンのような小気味よい攻撃は健在だ。
さらに21歳の新戦力コンビであるアルゼンチン代表DFリサンドロ・マルティネスとメキシコ代表DFエドソン・アルバレスは、中盤でもプレーできる足元の技術に秀でた現代型センターバック。彼らがチームに上手く馴染むことで、チェルシーよりは安定性を発揮するだろう。
バレンシアの場合は、自ら墓穴を掘ったように思われる。CL初戦のわずか6日前にマルセリーノ・ガルシア・トラル監督を電撃解任。名門復活の立役者に代わってチームを率いるのは、元スペイン代表MFアルベルト・セラーデス氏だ。現役時代はバルセロナとレアル・マドリードの両クラブでプレーし、引退後はスペイン代表の年代別代表監督を歴任。A代表のアシスタントコーチとして、2014年と2018年のワールドカップにも帯同した。昨シーズンはフレン・ロペテギ監督の右腕として、短期間ながら古巣レアルでCLを経験している。とはいえ、クラブの監督を務めるのはこれが初めてのこと。準備期間もほとんどない中、欧州最高峰の戦いに挑むのは荷が重すぎるだろう。
欧州最高峰のピッチに立つ若手たちの飛躍にも注目
7年ぶりのCL本戦出場となったリールは未知数な部分が多すぎる。昨季のリーグ・アン2位の立役者だったFWニコラ・ペペとMFチアゴ・メンデスが引き抜かれて崩壊の一途を辿るのかと思いきや、新戦力のFWヴィクター・オシムヘン(20歳)が覚醒しそうだし、ジョージ・ウェアの息子であるティモシー・ウェア(19歳)も飛び道具として使えそうだ。とにかく、キャプテンであるDFジョゼ・フォンテ(35歳)との世代間格差が心配になるほど若いチームだ。今季リーグ・アンでスタメンの平均年齢は23歳。もちろんリーグ最年少だ。
基本的にはアヤックスとチェルシーによるトップ通過争い、バレンシアとリールによるEL枠(3位)争いになると思うが、どのチームも若手の成長次第ではどうなるか分からない。そのため、育成年代の指導者必見のグループと呼べる。
アヤックスは言わずと知れた育成のスペシャリスト。一方でチェルシーは、MFクリスティアン・プリシッチ(20歳)、MFメイソン・マウント(20歳)、FWタミー・アブラハム(21歳)が攻撃陣を形成する“ヤング・ブルーズ”。今季プレミアリーグでクラブ史上最年少のスタメンを起用した。さらに原石が目白押しのリール、そして“韓国代表の将来”と謳われるMFイ・ガンイン(18歳)を擁するバレンシア。勝敗だけでなく若手の飛躍にも注目したいグループだ。
(記事/Footmedia)
昨季のヨーロッパリーグ(EL)覇者は、絶対的エースだったエデン・アザールの放出と補強禁止によって戦力ダウンが否めない。積極的に生え抜きの若手を起用しているが、彼らが欧州の舞台でも通用する保証はどこにもない。加えて、チームを率いるのは監督歴1年の新米監督である。その1年だって、イングランド2部リーグでの話だ。選手時代には慣れ親しんだチャンピオンズリーグ(CL)とはいえ、監督2年目のフランク・ランパードには少々荷が重いように映る。
確かにクラブの英雄で、3年契約も結んだ。それでもグループステージの結果いかんではランパードの進退問題に発展しかねない。そういう重圧がのしかかるため、グループステージ初戦のバレンシア戦(H)が肝になる。快勝できれば若いメンバーが多いだけに勢いに乗るかもしれないが、そこで躓けばグループ敗退も大いに考えられる。
アヤックスはチェルシー以上に安定する可能性も
どちらに転ぶか分かりづらいのはアヤックスにも言えるだろう。こちらはDFマタイス・デ・リフトとMFフレンキー・デ・ヨングの二枚看板を引き抜かれたのだから仕方のないことだ。とはいえ、攻撃の軸となるFWドゥシャン・タディッチとモロッコ代表のMFハキム・ツィエクが残留したことで、CLベスト4に入った昨シーズンのような小気味よい攻撃は健在だ。
さらに21歳の新戦力コンビであるアルゼンチン代表DFリサンドロ・マルティネスとメキシコ代表DFエドソン・アルバレスは、中盤でもプレーできる足元の技術に秀でた現代型センターバック。彼らがチームに上手く馴染むことで、チェルシーよりは安定性を発揮するだろう。
バレンシアの場合は、自ら墓穴を掘ったように思われる。CL初戦のわずか6日前にマルセリーノ・ガルシア・トラル監督を電撃解任。名門復活の立役者に代わってチームを率いるのは、元スペイン代表MFアルベルト・セラーデス氏だ。現役時代はバルセロナとレアル・マドリードの両クラブでプレーし、引退後はスペイン代表の年代別代表監督を歴任。A代表のアシスタントコーチとして、2014年と2018年のワールドカップにも帯同した。昨シーズンはフレン・ロペテギ監督の右腕として、短期間ながら古巣レアルでCLを経験している。とはいえ、クラブの監督を務めるのはこれが初めてのこと。準備期間もほとんどない中、欧州最高峰の戦いに挑むのは荷が重すぎるだろう。
欧州最高峰のピッチに立つ若手たちの飛躍にも注目
7年ぶりのCL本戦出場となったリールは未知数な部分が多すぎる。昨季のリーグ・アン2位の立役者だったFWニコラ・ペペとMFチアゴ・メンデスが引き抜かれて崩壊の一途を辿るのかと思いきや、新戦力のFWヴィクター・オシムヘン(20歳)が覚醒しそうだし、ジョージ・ウェアの息子であるティモシー・ウェア(19歳)も飛び道具として使えそうだ。とにかく、キャプテンであるDFジョゼ・フォンテ(35歳)との世代間格差が心配になるほど若いチームだ。今季リーグ・アンでスタメンの平均年齢は23歳。もちろんリーグ最年少だ。
基本的にはアヤックスとチェルシーによるトップ通過争い、バレンシアとリールによるEL枠(3位)争いになると思うが、どのチームも若手の成長次第ではどうなるか分からない。そのため、育成年代の指導者必見のグループと呼べる。
アヤックスは言わずと知れた育成のスペシャリスト。一方でチェルシーは、MFクリスティアン・プリシッチ(20歳)、MFメイソン・マウント(20歳)、FWタミー・アブラハム(21歳)が攻撃陣を形成する“ヤング・ブルーズ”。今季プレミアリーグでクラブ史上最年少のスタメンを起用した。さらに原石が目白押しのリール、そして“韓国代表の将来”と謳われるMFイ・ガンイン(18歳)を擁するバレンシア。勝敗だけでなく若手の飛躍にも注目したいグループだ。
(記事/Footmedia)
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