PFPの在り方に持論 世界4階級制覇王者カネロが語る“最強”「今のボクシング界にはイノウエもいるし、クロフォードもいる」
世界最強の呼び声もあるカネロ(左)。そんなメキシコの名手がPFPへの考えを打ち明けた。(C)Getty Images
当代最強は誰か——。ボクシング界ではファンやメディアを中心に絶えず議論が交わされてきた。このテーマに答えを出すべく作られたのが、1950年代に米専門誌『The Ring』のナット・フライシャー編集長が作ったとされる「パウンド・フォー・パウンド(PFP)」だ。
【動画】フルトンもタジタジ 井上尚弥が世界に見せつけた衝撃のKOシーンをチェック
PFPは全階級を通じて誰が最も優秀なボクサーであるかを指す称号だ。しかし、厳密な選定基準がなく、選定する媒体や記者によって主観が異なるため、議論は絶えない。
そんな「当代最強」を決めるPFPには、選定される選手たちにも持論がある。米メディア『SHOWTIME Sports』のポッドキャスト番組「The Last Stand」で思いの丈を打ち明けたのは、世界4階級制覇王者のサウル・アルバレス(メキシコ)だ。
カネロの愛称でも親しまれる名手は「世界最強」と呼ばれる一人。だが、当人は「誰もが(PFPの)ナンバーワンにふさわしいと思ってる。誰か一人をトップに据えるのは失礼なんじゃないか」とキッパリ。そして、自らの考えを続けた。
「だってそうじゃないか? 今のボクシング界にはイノウエもいるし、クロフォードもいるし、ウシクだっている。俺を含めて全員がナンバーワンにふさわしいと思うよ」
自分を含めるあたりは、63戦59勝(2敗)39KOのキャリアを誇る王者の矜持と言えよう。
日本が生んだ「怪物」井上尚弥(大橋)を含め、PFPの在り方に疑問を投じたカネロは、自らのボクシング人生についても興味深いコメントを残している。
「少なくともあと4年、5年は闘うと思う。15歳からプロボクサーをやってきて、もう18年近く闘ってきた。そのなかで俺は『36歳で引退する』と言っていた。そこまでいけば、十分すぎるほどにボクシングを続けてきたと言えると思う。きっとそのころには、いろいろなことを成し遂げているだろうし、あとは家族との生活やすべてを楽しまないとね」
現在33歳のカネロ。PFPへ持論を投げかけられるのも、栄光に満ちたキャリアを歩んできたからこそ。そんなカリスマはいかにこの先のボクシング人生を歩むのか。まずは現地9月30日に行われるジャーメル・チャーロ(米国)との4団体統一世界スーパーミドル級タイトルマッチの行方に注目だ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
Copyright © CoCoKARAnext All Rights Reserved.
「ボクシング」をもっと詳しく
「ボクシング」のニュース
-
中谷潤人 恒例のLA合宿へ出発「強くなることにフォーカス」 7・20アストロラビオとの初防衛戦が濃厚5月23日19時9分
-
ボクシング・坪井智也、最終予選棄権でパリ五輪消滅 21年バンタム級世界王者5月23日17時23分
-
ボクシング坪井が最終予選棄権 五輪出場が消滅、男子51キロ級5月23日15時47分
-
【ボクシング】坪井智也 五輪最終予選辞退でパリ五輪消滅 「期待を裏切り申し訳御座いません」5月23日14時3分
-
エキサイトマッチ、6月はジャーボンテイ・デービスにデビッド・ベナビデスが登場5月22日18時0分
-
「井上尚弥は天才ではない」と父・真吾が断言する理由とは。「尚には素直さと愚直さがあった。いや、それは今でも」5月22日12時30分
-
ボクシング男女8人、パリ五輪最終予選へ出発 木下鈴花「崖っ縁」 坪井智也「やるだけ」5月21日21時39分
-
計量オーバー頻発に東日本ボクシング協会罰則強化提案 JBCは来月、医事講習会開催5月21日16時34分
-
ロバート山本、副鼻腔炎の手術を報告 全身麻酔“残り顔”に「お顔はボクシング後みたいですね」5月21日13時30分
-
ロバート山本、副鼻腔炎の手術を受けていた 「全身麻酔残り顔」に驚きの声「ボクシング後みたいなお顔...」5月21日11時46分