パワーユニットを失うレッドブル&アルファタウリに対し、ルノーF1は供給を拒否せず「規則に従い要請があれば応じる」
ホンダが2021年末でF1活動を終了すると発表、これに伴い、パートナーチームであるレッドブル・レーシングとアルファタウリは、2022年以降のパワーユニット(PU/エンジン)契約を結ぶ相手を探さなければならなくなった。
F1競技規則には「マニュファクチャラーは、FIAから要請された場合、少なくとも3チームに供給を行わなければならない」と記されており、FIAは最少数のチームに供給するマニュファクチャラーにこの要請を行うと定められている。メルセデスは現在、ワークスチーム、レーシングポイント、ウイリアムズにパワーユニットを供給しており、2021年にはここにマクラーレンが加わるため、供給先は4チームとなる。フェラーリは、ワークスチーム、アルファロメオ、ハースに供給。一方、残るルノーはマクラーレンとの契約が今年で終了し、来年からはワークスチームのみへの供給となる。
そのため、レッドブルとアルファタウリがパワーユニット契約をどのマニュファクチャラーとも結べなかった場合、現状では、ルノーがFIAからの要請に従って、この2チームにパワーユニットを供給しなければならないということになる。
ルノーはレッドブルとは2007年から2018年まで、アルファタウリの前身トロロッソとは2014年、2015年、2017年にエンジン/パワーユニット契約を結んでおり、レッドブルとは2010年から2013年にコンストラクターズ、ドライバーズ両タイトルを獲得するという快挙を達成した。しかし現在のパワーユニット規則に変更された後、ルノーのパフォーマンス低下に伴い、両チームとルノーとの関係は悪化し、袂を分かつこととなった。
こういった経緯はあるものの、ルノーF1のマネージングディレクターであるシリル・アビテブールは、レギュレーションを順守し、要請があればこの2チームへの供給を行うと語った。
「レギュレーションは理解しており、そのレギュレーションに従うつもりだ」とアビテブールはロイターに対して語った。
アビテブールによると現時点ではレッドブル側からの打診は受けていないということだが、規則では、パワーユニットマニュファクチャラーはFIAに対し、2021年5月15日以前に2022年の供給先チームを通知する必要がある。
「レッドブルが解決策を見つけられなかった場合、そのころになってから協議がなされることになると思う」とアビテブール。
「彼らが解決策を見つけられないという事態にならないことを願っている」
「競技に参加している者は、それに関連する義務を受け入れる必要がある。我々に関していえば、それが競技規則の一部であり、その義務を果たすつもりだ」
ホンダのF1活動終了の発表を受け、レッドブルとアルファタウリは同日10月2日にそれぞれリリースを発表、今後もF1活動を継続する意向であり、新たなパワーユニットパートナーを探すと述べている。
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