エンゼルスの今季をLAメディアが総括 大谷翔平を「ほとんどなにもせずに失ったチームとして知られるか」
ア・リーグの本塁打王となった大谷。“キング”が残した数々の一発には現役選手たちにも想いがある。(C)Getty Images
MLBのアメリカン・リーグはレギュラーシーズンの全日程を終了した。大谷翔平が所属するエンゼルスは、73勝89敗、勝率.451で西地区4位に終わった。
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今季もポストシーズン進出を果たせず、9月には大谷も右肘故障などにより戦線を離脱し、最終盤の戦いでは黒星が続いたエンゼルス。さらにその大谷がシーズンオフにFAを迎えることで、来季に向け、球団共々、その動向が注目を集めている。
エンゼルスの地元紙『Los Angeles Times』は10月1日に、低迷した今季の戦いぶりを総括する特集記事を配信。さらに大谷の去就についての見解を綴っている。
その中では、開幕前までに、他球団から多くの選手を補強したことで「理論上、チームは大幅に改善された」と今季序盤の選手層を評しており、その上で「ワールドシリーズ終了後にFAになる予定のオオタニにとって、これがエンゼルスで最後のシーズンになるかもしれないということは組織内の誰もが思っていた」と振り返っている。
また、シーズン中ではザック・ネトやノーラン・シャヌエルが頭角を現し、ベン・ジョイスもメジャーに昇格したことなど大学卒ルーキーのパフォーマンスが目立ったことや、「エンゼルスの負傷者リスト(IL)には計35人の選手が名を連ね、球界最多となった」として、アンソニー・レンドンやマイク・トラウトなど主力選手が次々と戦列を離れるという異常なまでの負傷者の多さなどが指摘されている。
さらに、大谷についても「爪のひび割れ、指の水ぶくれ、指の過敏症、身体の痙攣、指の痙攣などで支障をきたしていたオオタニは、8月23日にキャリア2度目となる右肘靱帯を損傷して登板停止となった」と中盤以降に、見舞われたアクシデントを列挙。
加えて、チームは今季も昨年までと同様、登板間隔や大谷本人の調整法など、「二刀流」に合わせた体制だったことも紹介しながら「エンゼルスはこれからオフシーズンを迎え、オオタニを説得するのに十分な努力をしたことを願うことになる」と論じている。続けて「そして彼らは、ほとんどなにもせずにオオタニを失ったチームとして知られるか、あるいは野球史上最も偉大な選手の一人を取り戻すために年俸記録を樹立したチームとして知られることになるだろう」とFA去就への見込みを述べている。
今季は大谷がアジア人として初の本塁打王にも輝く記念すべき一年となった。しかし、チームとしてはシーズンオフも正念場は続き、大きな決断を迫られることになるだろう。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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