NASCAR第30戦:シボレーのエリオットがカップ戦オーバル初優勝。トヨタ勢は2位に食い込む
モンスターエナジーNASCARカップは10月7日、デラウェア州ドーバーのドーバー・インターナショナル・スピードウェイで第30戦が行われ、チェイス・エリオット(シボレー・カマロZL1)が優勝した。
シーズン終盤10戦で争われるチャンピオン決定戦“プレーオフ”は、この第30戦から第2ラウンドに突入。レースに参戦しているドライバーのうち、12名が第3ラウンドへの進出権をかけて第30戦に臨むことになる。
決勝レースは7日(日)、120周、120周、160周の3ステージ合計400周で争われた。なお、5日(金)に行われる予定だった予選は雨によりキャンセルされたため、スターティンググリッドはオーナーポイント順となっている。
ステージ1は大きなクラッシュなどはなく推移。そんななか、17周目にトップへ浮上したケビン・ハービック(フォード・フュージョン)が逃げ切り、トップチェッカーを受けた。
勢いに乗るハービックは続くステージ2も危なげない走りで戦い抜き、今シーズン14回目のステージ優勝を達成してみせる。
迎えた最終ステージ3でもハービックはトップを維持。レース残り100周の時点では3秒近いマージンを稼いだ。
しかし、319周目にグリーンフラッグ下でピットインした際に作業ミスがあり、ハービックは大きく後退。1周遅れのドライバーでは最高位の14番手にポジションを落としてしまう。これでラップリーダーにはアリック・アルミローラ(フォード・フュージョン)が浮上してレースをリードしていく。
するとレース残り8周となった392周目、ターン3でクリント・ボウヤー(フォード・フュージョン)がクラッシュすると、レースにはイエローコーションが導入される。
このタイミングでアルミローラやデニー・ハムリン(トヨタ・カムリ)、カート・ブッシュ(トヨタ・カムリ)などがピットインした一方、エリオット、ブラッド・ケゼロウスキー(フォード・フュージョン)、マーティン・トゥルーエクスJr.(トヨタ・カムリ)などはステイアウトし、戦略が分かれることに。
レースは残り4周で再開されたが、リスタート直後のターン2出口でアルミローラがウォールにヒット。反動でケゼロウスキーに衝突すると、バランスを崩した2台にトゥルーエクスJr.やライアン・ブレイニー(フォード・フュージョン)などが巻き込まれる多重クラッシュに発展し、レースは赤旗中断となる。
コースの清掃作業などでレースは5分間中断された後、延長戦“オーバータイム”として再開されると、トップのエリオットは後方から迫るハムリンを抑えきってトップチェッカー。2018年シーズン2勝目、キャリア通算2勝目を挙げるとともにカップシリーズでオーバル戦初優勝を遂げた。
2位はハムリン、3位はジョーイ・ロガーノ(フォード・フュージョン)で3メーカーがトップ3を分け合う形となっている。
エリオットはレース序盤の123周目にピット作業違反からペナルティを受けたことを上げ、「今日は忍耐力が試されるレースだった」とレースをふり返っている。
「レース序盤にペナルティを受けて後方にポジションを下げてしまったけど、幸運にもいいペースで走れるマシンとベストな戦略があったおかげで(トップに)戻ることができた。なんて1日だろう!」
モンスターエナジーNASCARカップ第31戦は10月14日、アラバマ州タラデガのタラデガ・スーパースピードウェイで開催される。
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