フェルスタッペンが今季2度目のポールポジション。ホンダPU勢は4台がQ3進出/F1メキシコGP予選
10月26日現地時間午後1時、メキシコGPの予選が行なわれレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンがポールポジションを獲得した。チームメイトのアレクサンダー・アルボンは5番手に入っている。
前夜の雨でフリー走行3回目は大半がダンプコンディションとなったが、午後になって強い陽射しが降り注ぎ、気温は19度、路面温度は32度というコンディションになった。
決勝ではソフトタイヤが使い物にならないと見られており、Q3に進む各車はミディアムタイヤでQ2をクリアしようと狙ってくる。Q3当落線上にある中団グループにとっては難しい判断を迫られる予選となった。
Q1では多くのチームが路面コンディションの向上を待ってピットで待機する中、ウイリアムズ勢からコースインしてアタックを開始。これを見て他車もコースインしていくが、決勝のスタートタイヤに影響しないここでは各車ともソフトタイヤをチョイスした。
ロマン・グロージャン(ハース)はアタック1周目のターン1でリヤが流れてスピンしコースオフ。ピエール・ガスリー(トロロッソ・ホンダ)も同様にターン1でオーバーシュートしてしまう。
1回目のアタックでフェルスタッペンが1分15秒949でトップに立ち、アルボンも0.226秒差の2番手でレッドブル・ホンダ勢が1-2体制となる。フェラーリはシャルル・ルクレールが0.415秒差で3番手。セバスチャン・ベッテルはセクター3の低速コーナーで苦戦し0.747秒差の5番手。メルセデス勢はルイス・ハミルトンが4番手、バルテリ・ボッタスが6番手という順位になった。
中団グループではキミ・ライコネン(アルファロメオ)が1.650秒差の7番手で最上位に付け、アタックをやり直したガスリーは1.689秒差の8番手。以下はカルロス・サインツJr.、ダニエル・リカルド、ランド・ノリス、ニコ・ヒュルケンベルグのマクラーレン勢とルノー勢が続き、ダニール・クビアト(トロロッソ・ホンダ)は13番手となった。中団は7番手ライコネンから15番手アントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)まで0.4秒と大接戦になっている。
残り3分を切ったところで7番手ライコネン以下の各車が2回目のアタックに入る。
各車ともタイムを更新していき、クビアトは1.092秒差の6番手タイムを記録。1回目のアタックから苦戦を強いられていたハース勢は辛うじてウイリアムズ勢の前に出るのが精一杯で17番手・18番手でQ1敗退となってしまった。そしてもう1台のQ1敗退は、やはりグリップ不足で苦戦を強いられているレーシングポイントのランス・ストロールとなった。
Q2では事前の予想通り多くのマシンがミディアムタイヤをチョイス。ただし中団勢では2台ともにミディアムを選んだのはトロロッソ・ホンダだけで、マクラーレンはノリス、ルノーとアルファロメオは2台ともにソフトを選び、セルジオ・ペレスも同様にソフトで1回目のアタックに臨んだ。
ボッタスはアタックラップでターン13でアンダーステアを出して曲がりきれず、ターン14のインをカットするかたちとなった。
ここでトップタイムを記録したのはベッテルで1分15秒914。これに0.222秒差でフェルスタッペンが2番手で続き、ルクレール、ボッタス、ハミルトン、アルボンの順に。ハミルトンはクールダウンラップを挟んでもう1回アタックを行ないセクター1で自己ベストを更新したものの、ターン11でエイペックスにつけることができずインカットしてアタックを取りやめた。
ソフトタイヤのペレスが1分16秒981で中団最上位の7番手につけたのに対し、ミディアムタイヤのトロロッソ勢は1分17秒台中盤で14番手・15番手と最下位に終わり、サインツも11番手とミディアムでのQ2通過が難しいことは明らかとなった。
残り2分30秒を切ったところで各車が2回目のアタックに入り、サインツもトロロッソ・ホンダ勢もソフトタイヤを履いてQ3進出を狙う。
ここでサインツは6番手、トロロッソ勢はクビアトが9番手、ガスリーが10番手タイムを記録してしっかりとQ3進出を決めた。ペレスは11番手、ルノー勢は12番手・13番手、アルファロメオ勢は14番手・15番手とチームごとに並び、Q2敗退となったが決勝のスタートタイヤ選択の自由を得た。
フェラーリ勢、レッドブル勢はソフトタイヤでQ3の予行演習を行なうが、メルセデスAMG勢だけは新品のミディアムタイヤを履いて再度のアタックを行なう。そしてハミルトンが1分15秒721のトップタイム、ボッタスは0.131秒差の2番手タイムを記録した。フェラーリとレッドブルはセクター3でバックオフしてタイムを更新せずミディアムスタートのままとした。
Q3では各車がソフトタイヤを履いてアタックに出て行く中、アルボンがフェラーリ2台の間に割って入り、フェルスタッペンはその最後方でアタックに入る。ここではメルセデスAMG勢もソフトタイヤを投入した。
ここでフェルスタッペンが1分14秒910を記録してトップに立ち、ルクレールは0.114秒差で2番手、ベッテルは0260秒差で3番手となった。4番手ハミルトン、5番手アルボン、6番手ボッタスとここでもメルセデスAMG勢は苦戦を強いられる。中団勢は全て中古のソフトだがサインツが最上位でクビアト、ガスリー、ノリスと続いた。
残り2分半で各車が続々と最後のアタックに向かい、フェルスタッペンはまたしても最後尾でコースに入る。
しかしアタックラップの最後に最終コーナーでボッタスがターン16出口の縁石に乗ってリヤが流れウォールにクラッシュ。これで上位勢は誰もタイムアップはできずフェルスタッペンのポールポジション獲得が決まった。2番手はルクレール、3番手はベッテル。先頭でアタックに入っていた中団勢だけが新品ソフトでタイムを刻んだが、7番手サインツ、8番手ノリス、9番手クビアト、10番手ガスリーという結果に終わった。
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