【コラム】リーガ得点ランクに異変、メッシ以外の常連不在…スター選手の決定率を徹底分析
サッカーキング2017年11月9日(木)7時57分
リーが得点ランク上位4選手はメッシ、ザザ、サナブリア、バカンブ(左上から時計回り) [写真]=Getty Images
アルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(バルセロナ/12ゴール)、イタリア代表FWシモーネ・ザザ(バレンシア/9ゴール)、コンゴ民主共和国FWセドリック・バカンブ(ビジャレアル/8ゴール)、パラグアイ代表FWアントニオ・サナブリア(ベティス/7ゴール)、スペイン代表FWロドリゴ(バレンシア/7ゴール)、あれ? いつもはいるはずのストライカーがいない。
リーガ・エスパニョーラ第11節終了時点での得点ランキングは新鮮だ。昨シーズンを含めて過去4度、得点王になっているアルゼンチン人ストライカーはいるが、彼の後に続くのは見慣れない顔だ。
過去に3度、得点王となったポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド(レアル・マドリード)、2015-16シーズンの得点王であるウルグアイ代表FWルイス・スアレス(バルセロナ)、そして2014年夏にアトレティコ・マドリードに加入してから昨シーズンまでにリーガ・エスパニョーラで111試合出場60ゴールを記録しているグリーズマンの名前がない。またクリスティアーノ・ロナウドとともに攻撃のユニットを形成し、“BBC”と総称されるフランス人FWカリム・ベンゼマ、ウェールズ代表FWギャレス・ベイルの名前もない。
地元メディアは得点ランキングの異変に注目し、分析した。着目したのは決定力だ。
リーガ・エスパニョーラで2位につけるバレンシアで必ず語られるのが、ザザとロドリゴのコンビだ。スペイン紙『アス』はストライカーコンビを“リーガでベスト”と称える。両選手は合計16ゴールを挙げており、揃って無得点に終わったのは2試合のみだ。同紙は、首位バルセロナのメッシとスアレスのコンビを上回る数字を残していると伝えた。
スペイン紙『エル・パイス』は第10節終了時点でのデータから、ザザとロドリゴを擁するバレンシアの決定力が高いと分析した。バレンシアは96本のシュートを放ち、27ゴールを記録。決定率は28.13パーセントとリーガ最高の数字だ。ザザのシュートは2本に1本が得点となり、ロドリゴは3本に1本がゴールネットを揺らしていた。
バルセロナは114本のシュートで28ゴールを挙げているが、決定率は24.56パーセント。バレンシアに次いで2位となっている。ちなみに150本のシュートで19ゴールにとどまっているレアル・マドリードの決定率は12.67パーセントで、リーガで10番目の決定率という結果だった。首位バルセロナとの勝ち点差はすでに「8」。決定力不足が不調の一因となっているようだ。
得点ランキングに名を連ねていないスター選手も分析対象となった。
『エル・パイス』はC・ロナウド、ベンゼマ、グリーズマン、スアレスのリーガ第11節終了時点での決定力を列挙した。
わずか1ゴールにとどまっているC・ロナウドは48本ものシュートのうち、枠内に飛んだものが12本(25パーセント)だった。決定率は2.7パーセントで、今シーズンにゴールを記録しているレアル・マドリードの選手の中で最も低い。
同じ1ゴールのベンゼマは18本ものシュートを打ち、枠内は7本(46.6パーセント)。そして決定率は6.6パーセントで、C・ロナウドに次いでレアル・マドリード内で2番目に決定力が低い選手となっている。
また、2ゴールのグリーズマンは22本のシュートを放ち、枠内に飛んだものは12本(63.1パーセント)。決定率は10.53パーセントとなっている。そして3ゴールのスアレスは30本のシュートを放ち、枠内は10本(52.6パーセント)。決定率は15.79パーセントだ。
国際Aマッチウイークのため、リーガは2週間に渡って中断される。ランキング上位に名を連ねる選手たちは各国代表に招集されたが、2018 FIFAワールドカップ ロシア出場を決めていることもあり、C・ロナウドとスアレスは招集されなかった。また、ベンゼマはいまだにフランス代表から追放されている。トレーニングと調整の繰り返しとなる過密日程が当たり前の現代サッカーにおいて、2週間をまるまるトレーニングだけに費やせる機会は滅多にない。不振がクローズアップされているストライカーたちは、リーガ再開までに本来の決定力を取り戻せるだろうか。
文=座間健司
リーガ・エスパニョーラ第11節終了時点での得点ランキングは新鮮だ。昨シーズンを含めて過去4度、得点王になっているアルゼンチン人ストライカーはいるが、彼の後に続くのは見慣れない顔だ。
過去に3度、得点王となったポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド(レアル・マドリード)、2015-16シーズンの得点王であるウルグアイ代表FWルイス・スアレス(バルセロナ)、そして2014年夏にアトレティコ・マドリードに加入してから昨シーズンまでにリーガ・エスパニョーラで111試合出場60ゴールを記録しているグリーズマンの名前がない。またクリスティアーノ・ロナウドとともに攻撃のユニットを形成し、“BBC”と総称されるフランス人FWカリム・ベンゼマ、ウェールズ代表FWギャレス・ベイルの名前もない。
地元メディアは得点ランキングの異変に注目し、分析した。着目したのは決定力だ。
リーガ・エスパニョーラで2位につけるバレンシアで必ず語られるのが、ザザとロドリゴのコンビだ。スペイン紙『アス』はストライカーコンビを“リーガでベスト”と称える。両選手は合計16ゴールを挙げており、揃って無得点に終わったのは2試合のみだ。同紙は、首位バルセロナのメッシとスアレスのコンビを上回る数字を残していると伝えた。
スペイン紙『エル・パイス』は第10節終了時点でのデータから、ザザとロドリゴを擁するバレンシアの決定力が高いと分析した。バレンシアは96本のシュートを放ち、27ゴールを記録。決定率は28.13パーセントとリーガ最高の数字だ。ザザのシュートは2本に1本が得点となり、ロドリゴは3本に1本がゴールネットを揺らしていた。
バルセロナは114本のシュートで28ゴールを挙げているが、決定率は24.56パーセント。バレンシアに次いで2位となっている。ちなみに150本のシュートで19ゴールにとどまっているレアル・マドリードの決定率は12.67パーセントで、リーガで10番目の決定率という結果だった。首位バルセロナとの勝ち点差はすでに「8」。決定力不足が不調の一因となっているようだ。
得点ランキングに名を連ねていないスター選手も分析対象となった。
『エル・パイス』はC・ロナウド、ベンゼマ、グリーズマン、スアレスのリーガ第11節終了時点での決定力を列挙した。
わずか1ゴールにとどまっているC・ロナウドは48本ものシュートのうち、枠内に飛んだものが12本(25パーセント)だった。決定率は2.7パーセントで、今シーズンにゴールを記録しているレアル・マドリードの選手の中で最も低い。
同じ1ゴールのベンゼマは18本ものシュートを打ち、枠内は7本(46.6パーセント)。そして決定率は6.6パーセントで、C・ロナウドに次いでレアル・マドリード内で2番目に決定力が低い選手となっている。
また、2ゴールのグリーズマンは22本のシュートを放ち、枠内に飛んだものは12本(63.1パーセント)。決定率は10.53パーセントとなっている。そして3ゴールのスアレスは30本のシュートを放ち、枠内は10本(52.6パーセント)。決定率は15.79パーセントだ。
国際Aマッチウイークのため、リーガは2週間に渡って中断される。ランキング上位に名を連ねる選手たちは各国代表に招集されたが、2018 FIFAワールドカップ ロシア出場を決めていることもあり、C・ロナウドとスアレスは招集されなかった。また、ベンゼマはいまだにフランス代表から追放されている。トレーニングと調整の繰り返しとなる過密日程が当たり前の現代サッカーにおいて、2週間をまるまるトレーニングだけに費やせる機会は滅多にない。不振がクローズアップされているストライカーたちは、リーガ再開までに本来の決定力を取り戻せるだろうか。
文=座間健司
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