第65回マカオグランプリ:F3ワールドカップでの負傷者5名は生命の別状なしも、フローシュは脊椎骨折。坪井は経過観察
第65回マカオグランプリは、11月18日に決勝レースがスタートしたが、レースは5周目にリスボア・ベンドで大きなクラッシュが発生し、赤旗中断となった。その後、マカオグランプリの主催者は5名の怪我人について状況を発表した。
ダニエル・ティクトゥム(モトパーク・アカデミー)がリードして序盤戦が展開された今季のマカオGPで起きたクラッシュは、リスボア・ベンドで女性ドライバーであるソフィア・フローシュ(ファン・アメルスフールト・レーシング)が、ユアン・ダルバラ(カーリン)のマシンに乗り上げるかたちで、リヤからクラッシュしてしまったもの。
フローシュのマシンは、イン側の縁石に乗り上げながら、アウト側でターンインしようとしていた坪井翔(トムス)のマシンのロールバーにヒット。さらにキャッチフェンスを突き破り、アウト側に設けられているカメラマン台に直撃した。このクラッシュにより5名が負傷することになったが、その5名に関する状況がレポートされた。
●ソフィア・フローシュ(#25 ドライバー)
症状:背中の痛み
診察結果:意識はあり、生命に別状はない。脊椎を骨折している
●坪井 翔(#31 ドライバー)
症状:腰の痛み
診察結果:腰の痛みについては経過観察
●チャン・チャ・イン(マーシャル)
症状:顔、頭部に外傷。神経に負傷はなし
診察結果:顔の裂傷。上腹部の負傷。上顎骨折
●チャン・ウェン・ワン(フィルムアシスタント)
症状:上腹部痛
診察結果:肝部裂傷
●南 博幸(フォトグラファー)
症状:顔、頭部に外傷
診察結果:意識はあり、生命に支障はない。脳震盪がある
坪井自身は18時過ぎにピットに戻ったが、坪井車のロールバーにはくっきりとフローシュのマシンがヒットした痕があり、非常に危険なクラッシュだったことが分かる。坪井のヘルメットもフィンの部分が破損していたとのこと。チームからも坪井の安静を優先するよう依頼があったため、オートスポーツwebでは取材は差し控えた。本人は元気な様子だが、チームでは今晩経過を観察し、帰国のタイミングを検討するという。
また、南博幸フォトグラファーは、事故当時フォトグラファースタンドで坪井を撮影中で、クラッシュの衝撃によりうしろに跳ね飛ばされたという。その後すぐに立ち上がり撮影を続けたが、その記憶はないとのこと。現在入院し安静にしている。
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