優勝争いの命運を握るのはアフリカネーショズ杯? プレミア上位勢への影響
サッカーキング2021年12月7日(火)15時47分
アフリカネーションズカップへの参加が予想される選手たち [写真]=Getty Images
近年稀にみる混戦模様となりつつあるプレミアリーグの優勝争いだが、その命運を握るのは外的要因かもしれない。来年1月9日にカメルーンで開幕するアフリカネーションズカップが、プレミアリーグに大きな影響を与えようとしているのだ。
当初、同大会は今年の6月に開催予定だったが、開催地カメルーンの雨季に当たるため2021年1月に変更された。しかし今度はコロナ禍の影響で開催が難しくなり、来年1月に延期となったのだ。当然、大会期間中もプレミアリーグの戦いは続くため、主力を抜かれるチームはやりくりが必要になり、優勝争いに大幅な影響を及ぼしかねない。
1か月後、ネーションズカップが開催される場合、英紙『The Guardian』によればプレミアリーグから最大で40名の選手が参加する可能性があり、4クラブを除いた16クラブに影響が出そうだという。それでは、実際にプレミアリーグの上位勢にどんな影響が出るのか詳しく見てみよう。
■リヴァプール (ネーションズカップ出場予定選手=3名)
まずマンチェスター・C、リヴァプール、チェルシーの3つ巴となっている優勝争いだが、最も影響を受けるのは間違いなくリヴァプールだ。彼らは主力を抜かれるどころの騒ぎではなく、絶対的エースのFWモハメド・サラー(エジプト)を1カ月ほど失うのだ。それだけでも大きな痛手だが、加えてFWサディオ・マネ(セネガル)とMFナビ・ケイタ(ギニア)も抜けるため、計3名がチームを離れる予定だ。
現在プレミアリーグで得点ランク首位を走るサラーはここまでリーグ戦13ゴール。そこにマネ(7ゴール)とケイタ(2ゴール)の得点数も足すと、チーム総得点の44ゴールのうち、実に半数の22ゴールを欠くことになるのだ! ユルゲン・クロップ監督も「うちに多くのアフリカ人選手がいるのはいつも素晴らしいと思うが、アフリカネーションズカップが始まるときに『何てこった!』と気付くのさ」と嘆いていた。
ちなみに1月2日にはチェルシー対リヴァプールの大一番が控えているが、リヴァプールは上記3名が試合に出られるように各サッカー協会に掛け合っているという。恐らく3名とも、そのチェルシー戦に出場したあとでチームを離れることになるだろう。
■チェルシー (2名)
リヴァプールほどの痛手ではないものの、チェルシーには“絶対的な守護神”を欠くという不安が出てくる。というのも、GKエドゥアール・メンディ(セネガル)とFWハキム・ツィエク(モロッコ)がチームを離れる予定なのだ。最近好調のツィエクの左足を欠くのも痛いが、やはり心配なのは今季リーグ戦で1試合を除いて全試合にフル出場しているGKメンディの穴だろう。
トーマス・トゥヘル政権になってから堅守を誇るチェルシーは、今季もリーグ最少の9失点。そして守備の要であるGKメンディは、今季プレミアで最高セーブ率を誇っているのだ。チェルシーは1月2日のリヴァプール戦(H)のあと、ネーションズカップ期間中にマンチェスター・C戦(A)とトッテナム戦(H)を控えており、控えGKのケパがどれだけメンディの穴を埋められるかに注目が集まる。
■マンチェスター・C (1名)
リーグ戦5連勝で首位に浮上したシティで不在になるのはFWリヤド・マフレズ(アルジェリア)だけ。ペップ・グアルディオラ監督は「我々は選手が少なすぎる」と冬の過密日程に向けて懸念を口にしていたが、怪我人さえ出なければマフレズ不在が響かないだけの戦力は揃っている。もし前線のタレントが必要ならば、新たに獲ってくることもできるだろうし、優勝争いにおいて最もネーションズ杯の影響を受けないのはシティだろう。
■その他
トップ4争いを演じるクラブで大きな痛手を負うのは現在7位のアーセナルだ。同クラブはMFトーマス・パルティ(ガーナ)、FWピエール・エメリク・オーバメヤン(ガボン)、FWニコラ・ペペ(コートジボワール)、MFモハメド・エルネニー(エジプト)の計4名を欠く可能性がある。若い才能が台頭してきているとはいえ、これだけの戦力を欠けば台所事情が苦しくなるはず。
一方で、同じノースロンドンのトッテナムは一人も選手を欠く心配がない。アントニオ・コンテ新監督を招いてからリーグ戦無敗(3勝1分け)で5位まで順位を上げているスパーズは、今後さらなる浮上も期待できる上、1月16日のノースロンドンダービーは9月の屈辱を晴らす絶好の機会になりそうだ。ちなみに、誰もネーションズ杯に出場しないのはスパーズ、リーズ、ニューカッスル、ノリッジの4チームとなっている。
また、新たにラルフ・ラングニックを暫定監督に据えたマンチェスター・ユナイテッドは2名を欠く可能性があるが、DFエリック・バイリーとFWアマド・ディアロ(共にコートジボワール)のため、さほど影響はなさそうだ。
一方で、今季ここまで4位と大健闘のウェストハムが欠くのは1名だけだが、それが攻撃の片翼となっているFWサイド・ベンラーマ(アルジェリア)なので痛手になる。ベンラーマは今季ここまで全試合に出場して3ゴール3アシスト。ウェストハムは決して選手層が厚いわけではないため、1月に選手補強を検討しており、信ぴょう性は低いがレアル・マドリードのFWエデン・アザールの名前も出ているとか。
ちなみに、最も多くの選手を失う可能性があるのは17位のワトフォード(5名)。そう考えると、来月のアフリカネーションズカップは優勝争いのみならず、残留争いにも大きな影響を及ぼしそうだ。
(記事/Footmedia)
当初、同大会は今年の6月に開催予定だったが、開催地カメルーンの雨季に当たるため2021年1月に変更された。しかし今度はコロナ禍の影響で開催が難しくなり、来年1月に延期となったのだ。当然、大会期間中もプレミアリーグの戦いは続くため、主力を抜かれるチームはやりくりが必要になり、優勝争いに大幅な影響を及ぼしかねない。
1か月後、ネーションズカップが開催される場合、英紙『The Guardian』によればプレミアリーグから最大で40名の選手が参加する可能性があり、4クラブを除いた16クラブに影響が出そうだという。それでは、実際にプレミアリーグの上位勢にどんな影響が出るのか詳しく見てみよう。
■リヴァプール (ネーションズカップ出場予定選手=3名)
まずマンチェスター・C、リヴァプール、チェルシーの3つ巴となっている優勝争いだが、最も影響を受けるのは間違いなくリヴァプールだ。彼らは主力を抜かれるどころの騒ぎではなく、絶対的エースのFWモハメド・サラー(エジプト)を1カ月ほど失うのだ。それだけでも大きな痛手だが、加えてFWサディオ・マネ(セネガル)とMFナビ・ケイタ(ギニア)も抜けるため、計3名がチームを離れる予定だ。
現在プレミアリーグで得点ランク首位を走るサラーはここまでリーグ戦13ゴール。そこにマネ(7ゴール)とケイタ(2ゴール)の得点数も足すと、チーム総得点の44ゴールのうち、実に半数の22ゴールを欠くことになるのだ! ユルゲン・クロップ監督も「うちに多くのアフリカ人選手がいるのはいつも素晴らしいと思うが、アフリカネーションズカップが始まるときに『何てこった!』と気付くのさ」と嘆いていた。
ちなみに1月2日にはチェルシー対リヴァプールの大一番が控えているが、リヴァプールは上記3名が試合に出られるように各サッカー協会に掛け合っているという。恐らく3名とも、そのチェルシー戦に出場したあとでチームを離れることになるだろう。
■チェルシー (2名)
リヴァプールほどの痛手ではないものの、チェルシーには“絶対的な守護神”を欠くという不安が出てくる。というのも、GKエドゥアール・メンディ(セネガル)とFWハキム・ツィエク(モロッコ)がチームを離れる予定なのだ。最近好調のツィエクの左足を欠くのも痛いが、やはり心配なのは今季リーグ戦で1試合を除いて全試合にフル出場しているGKメンディの穴だろう。
トーマス・トゥヘル政権になってから堅守を誇るチェルシーは、今季もリーグ最少の9失点。そして守備の要であるGKメンディは、今季プレミアで最高セーブ率を誇っているのだ。チェルシーは1月2日のリヴァプール戦(H)のあと、ネーションズカップ期間中にマンチェスター・C戦(A)とトッテナム戦(H)を控えており、控えGKのケパがどれだけメンディの穴を埋められるかに注目が集まる。
■マンチェスター・C (1名)
リーグ戦5連勝で首位に浮上したシティで不在になるのはFWリヤド・マフレズ(アルジェリア)だけ。ペップ・グアルディオラ監督は「我々は選手が少なすぎる」と冬の過密日程に向けて懸念を口にしていたが、怪我人さえ出なければマフレズ不在が響かないだけの戦力は揃っている。もし前線のタレントが必要ならば、新たに獲ってくることもできるだろうし、優勝争いにおいて最もネーションズ杯の影響を受けないのはシティだろう。
■その他
トップ4争いを演じるクラブで大きな痛手を負うのは現在7位のアーセナルだ。同クラブはMFトーマス・パルティ(ガーナ)、FWピエール・エメリク・オーバメヤン(ガボン)、FWニコラ・ペペ(コートジボワール)、MFモハメド・エルネニー(エジプト)の計4名を欠く可能性がある。若い才能が台頭してきているとはいえ、これだけの戦力を欠けば台所事情が苦しくなるはず。
一方で、同じノースロンドンのトッテナムは一人も選手を欠く心配がない。アントニオ・コンテ新監督を招いてからリーグ戦無敗(3勝1分け)で5位まで順位を上げているスパーズは、今後さらなる浮上も期待できる上、1月16日のノースロンドンダービーは9月の屈辱を晴らす絶好の機会になりそうだ。ちなみに、誰もネーションズ杯に出場しないのはスパーズ、リーズ、ニューカッスル、ノリッジの4チームとなっている。
また、新たにラルフ・ラングニックを暫定監督に据えたマンチェスター・ユナイテッドは2名を欠く可能性があるが、DFエリック・バイリーとFWアマド・ディアロ(共にコートジボワール)のため、さほど影響はなさそうだ。
一方で、今季ここまで4位と大健闘のウェストハムが欠くのは1名だけだが、それが攻撃の片翼となっているFWサイド・ベンラーマ(アルジェリア)なので痛手になる。ベンラーマは今季ここまで全試合に出場して3ゴール3アシスト。ウェストハムは決して選手層が厚いわけではないため、1月に選手補強を検討しており、信ぴょう性は低いがレアル・マドリードのFWエデン・アザールの名前も出ているとか。
ちなみに、最も多くの選手を失う可能性があるのは17位のワトフォード(5名)。そう考えると、来月のアフリカネーションズカップは優勝争いのみならず、残留争いにも大きな影響を及ぼしそうだ。
(記事/Footmedia)
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