ちゃんこの聖地・両国で、絶対に味わうべき老舗『巴潟』の「塩ちゃんこ」を食べてきた
食楽web
寒い冬に食べたいものといえば、やっぱり鍋。一口に鍋といってもさまざまな種類がありますが、具材のバランスがよく栄養満点な“ちゃんこ鍋”は、免疫力が下がり風邪をひきやすくなるシーズンにはうってつけのメニューです。
ちゃんこ鍋の本場ともいえる「両国国技館」付近には、現役を退いた元力士たちが開くちゃんこ料理店が点在していますが、その中でも1973年創業の『ちゃんこ巴潟』は、深い歴史を持つ老舗店。そこには、ちゃんこを通じて伝えたいある“想い”がありました。
15種の具材からなるダシが絶品! 黄金スープの「塩ちゃんこ」
いわしつみれ・旬の魚2種・牛肉・鳥肉・蛤・ほたて貝・白菜・玉ネギ・しいたけ・水菜・えのき茸・ごぼう・焼豆腐・油揚げ・白ゴマの入った「国見山ちゃんこ」1人前3000円(税別)
“ちゃんこ”といえば「ちゃんこ鍋」を思い浮かべる人が多いと思いますが、実は力士が食べる料理なら、鍋でなくてもすべて“ちゃんこ”になるのだそう。「ちゃんこ鍋」がちゃんこ料理の代表として浸透していったのには、栄養バランスがよく、力士の体づくりにもっとも適しているからだといいます。
巴潟のちゃんこメニューは4種類。店名の由来でもある巴潟親方の名前が付いた味噌味をはじめ、醤油味、塩味、水炊きと、それぞれ名高い力士の名前が付けられています。今回は、鶏ガラを水から半日煮詰め、塩で整えた“黄金スープ”が有名な「国見山ちゃんこ」をいただきます。
接客から店の掃除、“巴潟新聞”の企画・取材まで自ら行う女将の工藤みよ子さん
店名の由来となった巴潟親方は、166cm、90kgという超小兵ながら、相手にまわしを取らせないほどの押し相撲で、“弾丸”というあだ名まで付けられた名力士でした。65歳になった1976年に相撲界から退きましたが、自身が親方を務めた友綱部屋兼自宅に、「ちゃんこ巴潟」を開業。開業は親方の意向というわけではなく、親方の次男による情熱に押し切られてのことだったそうです。
巴潟自慢の「つみれ」は、毎朝仕入れているいわしを使用
創業当時、夫妻で店頭に立ち、初代店主として店を繁盛させていった巴潟親方ですが、1978年に逝去。共に店を立ち上げた次男・建二さんが2代目となり、現在は建二さんの婦人・みよ子さんが3代目の女将として切り盛りしています。
3代目店主となった女将が目指すのは、“ちゃんこを通じて和食のおいしさを伝える”こと。具材の煮る順番ひとつでも味が変わってしまうため、女将は今も客前に出て自ら鍋を作っています。
香り高いごまをすりつぶし、鍋にかけていただきます
鶏ガラベースのスープに、牛肉やホタテ、つみれや魚、しいたけなどから染み出したダシが混ざり合い、一口食べればその深みのあるおいしさにため息が漏れます。数種類のダシから作られる複雑な味は、まさに和食の真髄。最近では訪日観光客も増えてきていて、海外にもちゃんこファンを獲得しつつあるそうです。
〆はスープにごはんを入れ、卵でとじたおじやに
身体の芯からあたたまるちゃんこ鍋は冬に人気が高まりますが、「栄養満点なので、本当は夏バテしがちな時期にも食べて欲しいんです」と女将。たしかに、優しく上品な味わいのちゃんこ鍋は、食欲の湧かないときでもペロリと食べられそう。
元々「ちゃんこ」は、相撲部屋の力士たちが大人数で囲んでいた料理。同じ鍋を分け合えば、人と人との関係もほっこりと温まるかもしれません。
(取材・文◎藤間紗花)
●SHOP INFO
店名:ちゃんこ巴潟
住:東京都墨田区両国2-17-6
TEL:03-3632-5600
営:11:30〜14:00、17:00〜22:30(土日祝は16:30〜)
休:月曜(6〜8月のみ)
(c)TOKUMA SHOTEN@All Rights Reserved
「風邪」をもっと詳しく
「風邪」のニュース
-
「風邪」に抗菌薬は効きません! 薬剤耐性菌を増やさないために正しい知識を2月3日16時0分
-
「咳がでる」「喉が痛い…」不快な風邪の初期症状を緩和する食材8選 【管理栄養士解説】1月31日11時30分
-
「風邪をひいたから、声が変わった」 息子かたる不審電話 福岡県広川町の女性宅1月30日22時57分
-
鼻水・鼻づまり…風邪症状を和らげる食材&食事、悪化させる食べ物とは? 【管理栄養士解説】1月30日11時30分
-
柑橘類と食物繊維ダメ? 意外と知らない風邪の時に控えたい食べ物は? 【管理栄養士解説】1月29日11時30分
-
岡副麻希 風邪&ぎっくり腰&中耳炎で育児に涙「激痛のなか夜通し永遠に抱っこ...忘れられない」夫は出張1月28日12時53分
-
ビタミンCでもニンニクでもない…管理栄養士が「風邪にはコレ」とすすめるエビデンスのある栄養素と食事法1月28日9時15分
-
【知ってる?】「風邪」と「新型コロナ」の症状って何が違う?1月27日16時10分
-
「花粉症」と「風邪」を見分けるポイントは? 医師が解説1月27日11時3分
-
「風邪をひいている、同窓会の案内はきていないか」 息子かたる不審電話 福岡県久留米市の女性宅1月25日15時27分
トレンドニュースランキング
-
1初めてトリミングに行った子柴犬、飼い主が迎えに行ったら…… “幸せあふれる反応”にほっこり 「これは嬉しい」 ねとらぼ
-
2ペプシの原液タイプついに登場、家庭用では日本初 アニメ「その炭酸飲料ゲンエキですか〜?」も公開 おたくま経済新聞
-
3これは「オーバーツーリズム」かも... 青森・蓬田村で激写された〝団体客〟に3.4万人驚がく Jタウンネット
-
4今週の12星座占い「牡牛座(おうし座)」全体運・開運アドバイス【2025年2月10日(月)〜2月16日(日)今週の運勢】 TOKYO FM+
-
5「えええええ!!!」 ディズニーシーで撮影したミニーマウスの “目”をよく見ると…… 330万表示の“奇跡の1枚”に驚がく 「これはすごい」 ねとらぼ