圧倒的大迫力...! 「富士の病」にとりつかれた写真家の一枚が「凄すぎて言葉にならない」
富士山頂付近に現れる「笠雲」。
その名の通り、頭にかぶる「笠(かさ)」のような形の雲で、けっして珍しいものではないらしい。
山頂付近に昇った湿った空気が、断熱冷却されて生まれる雲で、凸レンズを横から見たような形のレンズ雲の一種だそうだ。
しかし、これほど巨大で見事な笠雲を見たことがある人は、どれだけいるだろうか......。
「まるでUFOみたい!」そう思った人もいてもおかしくないほどの立派な雲が、ツイッターに投稿され、注目を集めている。
写真は、冠雪した富士山をすっぽりと覆う笠雲だ。「凄すぎて言葉にならない」というコメントが添えられている。
投稿したのは、富士山を撮り続けている写真家・橋向 真さん(@hashimuki)である。
2021年2月1日に投稿されたこのツイートには、なんと38万件を超える「いいね」が付けられ、まだまだ拡散中だ(2月4日昼現在)。
写真を見た人からはこんな声が寄せられている。
「自分も見ました」
「笠雲は時の運次第ですから、スタンバイしていても撮れるとは限りません」
「何か特別なものを感じますね」
Jタウンネット記者は、写真家・橋向 真さんに詳しい話を聞いてみた。
圧倒的なエネルギーを感じる「笠雲」
橋向さんによると、写真は2月1日、静岡県富士宮市にある朝霧高原で撮影したという。
「富士山を追いかけて撮影している中で、笠雲自体はさほど珍しいものではありませんが、巨大な笠雲を目の前で見ると圧倒的なエネルギーを感じるので、毎回驚かされます」
と橋向さん。
話題になった写真を撮影した時の様子を記録したタイムラプス(低速度撮影)動画がツイッターに投稿されている。こちらも必見だ。
橋向さんは静岡市在住、富士山専門に活動している新進気鋭の写真家だ。
「毎年、インプレス出版から富士山カレンダーを出しており、Amazonではベストセラーをいただいています。他にも書籍やカメラ雑誌などの寄稿もしています」
橋向さんは、自らを「富士の病」にとりつかれてしまったと語る。そのきっかけは、雲海に浮かぶ富士山の写真だったという。
「......何度も何度も雲海に浮かぶ富士山を求めて通うようになっていた。初めて見た時の静かに流れる雲海と美しい雪化粧をまとった富士山の感動は今でも私の心に深く刻まれている。そこで知り合った他の富士山カメラマンとも仲良くなり、富士山に対する想いをみんなで熱く語るようになっていた」(「富士山と静岡の魅力」静岡県広聴広報課サイト『痛快! 静岡県』より)
富士山の魅力とは、それほどまでに凄いものなのか。
橋向さんのツイッタ—アカウントのメディア欄には、数多くの富士山の写真が並んでいる。
季節や時間帯、撮影される場所によって様々な表情を見せる富士山。いずれも壮観だ。
「富士の病」にとりつかれないと、こんな写真はなかなか撮れないのかもしれない。
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