「いい葬儀屋さん知ってるから」って、逆に失礼!ママ友の“度を超した親切”がズレすぎている
All About2024年2月28日(水)22時5分
引っ越してきたときに親切にしてくれたママ友。付き合いが長くなるにつれ、その主観の強さ、親切さを通り越した失礼さなどが気になり始めた。なんと、母親が倒れた話をした時には、葬儀屋を紹介してくれたという。
「親切なのはわかるけど、そこまで求めてないので放っておいて」と言いたくなる人間関係、経験のある人もいるかもしれない。近所に住んでいて、子どもも同級生となると、こうした「ママ友」との関係、どうしたらいいか悩みどころだと困惑するだろう。
そう言うのはシュウコさん(43歳)だ。10歳の長男と8歳の長女がいる。3年前に夫の実家と自分の実家の中間地点である今の場所に中古マンションを購入した。
息子の入学に合わせて越したが、やはりそれまで同じ幼稚園や同じ保育園に通っていた子たちが上がった小学校ではなかったから、長男にしてみれば「転校生気分」ではあっただろう。リナさんの娘が仲良くしてくれたのには助かったとシュウコさんは言う。
「ただ、最初からリナさんの言うことは、けっこう主観が強かったんですよね。近所の人間関係にしても、彼女が『あの家の奥さんには気をつけて』と言っていたけど、私が実際話してみるとすごくいい方だったりした。リナさんの親切には感謝しつつも、すべて鵜呑みにはするまいと思っていました」
「2年前、私の母が倒れて入院していたことがあったんです。一時期、意識不明になり、そんなときに限って夫が出張で、心細くて。ばったり道で会ったリナさんが『あんまり顔色よくないけど大丈夫?』と声をかけてくれたので、つい母が病気でと話してしまったんです。
そうしたら彼女、『何かあったらすぐ言って。私、いい葬儀屋さん、知ってるから』って。そのときはうっかりありがとうと言ってしまったんですが、あとから考えたら失礼な人だな、と。もちろん、母は今、すっかり元気になったのでよかったんですが」
彼女に悪気はないのだろう。だが、踏み込みすぎると思われる発言はその後も続いた。
「そのときもたまたま保護者会でリナさんに会ったら、『ダンナさん、歯医者さんを探してるの? うちの娘がお宅の息子さんに聞いたみたいで』と話しかけてきたんです。
だから、子どもたちが行っている地元の歯科医のほうがいいかもって話してるのと答えたら、『うちの夫が相談に乗るわよ』って。『歯のことに詳しいの』というから、歯科医なのかと思ったら、夫のいとこが医療関係の雑誌記者なんだそう。
関係が遠い上に、そういう人に何を相談したらいいのやら(笑)。こちらに何のメリットもないですよね。むしろ時間の無駄。
『歯のことは歯科医に相談するからいいわ』と穏やかに断ったら、『なんで? 相談したほうがいいわよ』と強引なんです。そんな時間はないからと押しきりましたが、不思議な人だなと思いましたね」
歯科医選びで困っているというわけではない。子どもたちの通う歯科医へ行くつもりなのだし、夫は大人なのだから自分で相性もチェックできる。
リナさんからかなり遠い関係にある親戚に、しかも医師でもない人に相談してどこまでのメリットがあるのか確かにわからない。その親戚に対して、リナさんがいい顔をしたいだけなのだろうか。
「悪い人ではないし、親切なのはわかるけど、こちらが頼んでもいないことを押しつけてくる、わきまえずに親切を押し通そうとするのが理解できなくて」
「彼女の前ではうっかりものが言えないと噂されているようです。なるほどねと思いました。親切にしているのに人が離れていく。だからよけい親切にする。それが悪循環になっていることに彼女自身、気づいていないんでしょうね」
人間関係には「ほどよい距離」がある。彼女自身が気づかない限り、ますます人に疎まれることになるのだろうが、それを指摘してもわかってもらえるのかどうか。シュウコさんは密かに気を揉んでいる。
(文:亀山 早苗(フリーライター))
親切に教えてくれるのはいいけど
「3年前、越してきた当時にいちばん親切にしてくれたのがリナさんです。同じマンションで、私と彼女は同い年。しかも、彼女の長女がうちの長男と同じクラスになったこともあり、マンションでのルールから学校のこと、ママ友の人間関係まで教えてもらいました」そう言うのはシュウコさん(43歳)だ。10歳の長男と8歳の長女がいる。3年前に夫の実家と自分の実家の中間地点である今の場所に中古マンションを購入した。
息子の入学に合わせて越したが、やはりそれまで同じ幼稚園や同じ保育園に通っていた子たちが上がった小学校ではなかったから、長男にしてみれば「転校生気分」ではあっただろう。リナさんの娘が仲良くしてくれたのには助かったとシュウコさんは言う。
「ただ、最初からリナさんの言うことは、けっこう主観が強かったんですよね。近所の人間関係にしても、彼女が『あの家の奥さんには気をつけて』と言っていたけど、私が実際話してみるとすごくいい方だったりした。リナさんの親切には感謝しつつも、すべて鵜呑みにはするまいと思っていました」
ママ友の「度を越した」親切
シュウコさん夫婦は共働きなので、基本的に忙しく、時間がない。そんな中、リナさんの親切はたびたび度を超えることもあった。「2年前、私の母が倒れて入院していたことがあったんです。一時期、意識不明になり、そんなときに限って夫が出張で、心細くて。ばったり道で会ったリナさんが『あんまり顔色よくないけど大丈夫?』と声をかけてくれたので、つい母が病気でと話してしまったんです。
そうしたら彼女、『何かあったらすぐ言って。私、いい葬儀屋さん、知ってるから』って。そのときはうっかりありがとうと言ってしまったんですが、あとから考えたら失礼な人だな、と。もちろん、母は今、すっかり元気になったのでよかったんですが」
彼女に悪気はないのだろう。だが、踏み込みすぎると思われる発言はその後も続いた。
今度は「いい歯医者」をアドバイスしたがる
つい先日、夫が「歯が痛い」と言い出し、会社近くの歯科医に通うようになった。だが、どうも医師との相性がよくないようで、治療方法も納得がいかない様子。子どもたちが通っている地元の歯科医のほうがいいかもと話していた。「そのときもたまたま保護者会でリナさんに会ったら、『ダンナさん、歯医者さんを探してるの? うちの娘がお宅の息子さんに聞いたみたいで』と話しかけてきたんです。
だから、子どもたちが行っている地元の歯科医のほうがいいかもって話してるのと答えたら、『うちの夫が相談に乗るわよ』って。『歯のことに詳しいの』というから、歯科医なのかと思ったら、夫のいとこが医療関係の雑誌記者なんだそう。
関係が遠い上に、そういう人に何を相談したらいいのやら(笑)。こちらに何のメリットもないですよね。むしろ時間の無駄。
『歯のことは歯科医に相談するからいいわ』と穏やかに断ったら、『なんで? 相談したほうがいいわよ』と強引なんです。そんな時間はないからと押しきりましたが、不思議な人だなと思いましたね」
歯科医選びで困っているというわけではない。子どもたちの通う歯科医へ行くつもりなのだし、夫は大人なのだから自分で相性もチェックできる。
リナさんからかなり遠い関係にある親戚に、しかも医師でもない人に相談してどこまでのメリットがあるのか確かにわからない。その親戚に対して、リナさんがいい顔をしたいだけなのだろうか。
「悪い人ではないし、親切なのはわかるけど、こちらが頼んでもいないことを押しつけてくる、わきまえずに親切を押し通そうとするのが理解できなくて」
ママ友界隈に「被害者」が続々と
最近、親しくなった別のママ友によれば、リナさんの「被害者」はけっこういるらしい。このところ胃腸の調子が悪いと軽い雑談でつぶやいたら、「こういう病院に行ったら?」と病院リストを渡された人がいるという。足首をひねっただけなのに、その場で救急車を呼ばれてしまったという人も。「彼女の前ではうっかりものが言えないと噂されているようです。なるほどねと思いました。親切にしているのに人が離れていく。だからよけい親切にする。それが悪循環になっていることに彼女自身、気づいていないんでしょうね」
人間関係には「ほどよい距離」がある。彼女自身が気づかない限り、ますます人に疎まれることになるのだろうが、それを指摘してもわかってもらえるのかどうか。シュウコさんは密かに気を揉んでいる。
亀山 早苗プロフィール
明治大学文学部卒業。男女の人間模様を中心に20年以上にわたって取材を重ね、女性の生き方についての問題提起を続けている。恋愛や結婚・離婚、性の問題、貧困、ひきこもりなど幅広く執筆。趣味はくまモンの追っかけ、落語、歌舞伎など古典芸能鑑賞。(文:亀山 早苗(フリーライター))
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