4月の歓迎会シーズンが到来 「職場の飲み会」はどうなる?
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新型コロナで下火になった「職場の飲み会」。感染拡大とテレワークの普及で回数が激減し、禁止になったままという企業もある。しかし、3月の「まん防」解除以降は、都内のどこでも会社帰りに飲み会を開いているサラリーマンたちの姿を見かけるようになった。従来なら歓迎会シーズンの4月だが、都は飲食店に「同一グループ・同一テーブルへの案内は4人までにして」と「お願い」している状況だ。……飲み会は今後どうなるのだろうか? 首都圏で働く人たちに聞いてみた。(文・取材:昼間たかし)
あくまで「自主参加」だが……
職場はテレワークが標準だという男性(千葉県・40代前半)は語る。
「同僚と飲みにいくことは、まったくなくなりました。自分は法務関係の部署にいて、出社は月一回程度。リアルで顔を合わせるのは、月に1回程度の出社日が重なった時くらいで、誘い合う機会がありません。昨年、今年と部署に配属された新入社員の顔も、画面越しにしか見たことがありません。職場の飲み会というのは完全に消滅した過去の文化だと感じています」
テレワーク開始当初は、上司の提案で「オンライン飲み会」が試みられたが、まったく盛り上がらずに自然消滅したそうだ。
一方で、コロナ禍でも「飲まないと仕事にならない」というスタンスの会社も。映像関連の企業に勤める男性(東京都・40代前半)は、まん防中も連日、飲んでいたという。
「仕事柄、出来上がった素材を見てディスカッションが欠かせません。自宅でチェック程度はできるでしょうが、やはり対面でないと話にならない。それも会議室よりは飲み屋のほうが話は盛り上がります。時短営業が実施されていた時期には、飲みにいく時間を早めて対応していましたよ」
会社側は飲み会を控えるよう通達しているそうだ。男性も若手を無理に誘うということはせず、「あくまで自主参加」というスタンスらしい。
「とはいえ、飲まないと話にならないのはわかっているようで、仕事デキるヤツはいわなくても積極的に飲みに参加していますよ」
というわけで、会社や上司の言葉を鵜呑みにすると、「仕事ができない」扱いされる職場もあるようだ。恐ろしい話である。
さて、しばらく飲み会から離れてみて、その「重要性」に気づいたケースもあるそうだ。感染を恐れて飲み会を避けていたという出版社勤務の男性(東京都・30代後半)はこう語る。
「基本的に出社していますが、自宅と会社を往復する毎日です。特に営業と飲む機会がなくなったので編集部と営業部の間に大きく溝ができたような気がしています。外部の人と飲む機会も減ったので、世界が狭くなっていくのにそろそろ耐えられそうもありません」
いくら時代が変わったといっても、これまでのコミュニケーションを手法を、パッと変えられる人ばかりではない。テレワークが進んだといっても、飲み会も全滅という風になるわけではなさそうだ。いやはや「同じ空気を吸う」ことが、ここまで難しい時代になるとは……。
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