ある日急に速読ができるように…「速読こそ人生」を謳う速読歴25年のルサンチマン浅川インタビュー
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人間の能力開発法の1つとして有名なのが「速読」である。本をパラパラっとめくるだけで一瞬で本が読めるという速読術は、画期的な読書法として昔から注目を集めてきた。だが、速読に対しては「本当に読めるようになるのか?」「内容を理解できるのか?」といった疑問の声も多く、どこかうさん臭いイメージもつきまとっている。
そんな速読業界で最近刊行された1冊の本が密かに話題になっている。日本一の速読芸人であるルサンチマン浅川が書いた『誰でも速読ができるようになる本』(平成出版)である。彼こそは日本一の速読芸人だ。芸歴16年、速読歴25年の彼は「速読こそ人生」であると断言する速読マニアでもある。
今回は彼の自宅でインタビューを行うことにした。そこには彼が蒐集した300冊を超える速読本のコレクションが所狭しと並べられていた。
——すごい量の速読本ですね! これでもまだこの世にあるすべての速読本を集めたわけではないんでしょうか?
浅川:多分、9割ぐらいは集めていると思うんですけど、全部じゃないですね。まだ僕が知らないとんでもない本がある可能性があるんですよ。1980年代後半くらいからちょっとした速読ブームというのが起こったときがあって、そのときにインディーズの速読本がいっぱい出たんです。
だから、そこでまだ拾えていないのがちょっとあるかな、という。今でも自分が持っていなかった速読本をブックオフとかでたまに見つけたりしますからね、こんな本あったんだ、っていう。それも楽しみの1つですね。
——速読を始めようと思ったきっかけは?
浅川:高校生の頃に『スーパーエリートの受験術』という本をたまたま読んだんです。発売後すぐに絶版になってしまった伝説の受験本と言われている本なんですけど。
その本では勉強法のことだけじゃなく、記憶術とかいろいろな能力開発のノウハウが紹介されていたんですよ。その中に「速読術を身につけろ!」という項目があって。僕はその本に感動していたので、書いてあることは全部ちゃんとやってみようと思って、その本で勧められていた『決定版!速読トレーニング』という本を買って読んでみたんです。
その本にも感動して、そこに書かれていた「ジョイント式速読法」のトレーニングを自分でやり始めたんです。そこから速読そのものにも興味を持つようになって、ほかの流派の速読本もちょっとずつ買うようになりました。
——速読のトレーニングって具体的にはどういうことをやっていたんですか?
浅川:ジョイント式速読法では3つの訓練しかないんですよね。目を速く動かす「眼筋トレーニング」と、ページを速くめくる「高速ページめくり」と、文字をまとめて読む「ブロク読み」です。そればっかりずっとやっていましたね。
——1日でどれくらいやっていたんですか?
浅川:ヒマさえあればずっとやっていました。2時間とか、いや、もっとやっていたかもしれないです。授業中でも黒板の枠を目で追って眼筋トレーニングをしたりしていましたから。休み時間にも本のページをひたすら速くめくったりしていたので、友達にもだいぶ怪しまれましたね。
——トレーニングを重ねているうちに、ある日急に速読ができるようになったそうですが、それは訓練してどのくらい経ったときだったんですか?
浅川:はっきり覚えていませんが、高1から始めて、高2のときにはもう音読せずに文字が読める「速読脳」の状態になっていましたね。
——浅川さんは、読んだことがない本を渡されていきなり速読するとしたら、1冊読むのにどのくらい時間がかかるんですか?
浅川:本の種類によりますね。一般的な内容の本だったら1分くらいです。知っているジャンルだと超速いですね。例えば、速読の本を速読してくれと言われたら、たぶん10秒くらいで読めます。あと、小説はちょっと難しいというのはあります。
——本の中でもそのことを書かれていましたね。
浅川:「速読ができる」って言うと、みんな小説を速く読めるっていうイメージを持つみたいなんですよね。でも、僕は、小説は速く読めないというより、速読する意味がないと思っているんです。やっぱり内容を味わって、楽しんで読むものだから、速くバーッと読んでも仕方がないじゃないですか。ただ、僕が普通に読んでも、ほかの人の2〜3倍程度の速さで読めているとは思います。
——私も速読をやってみようと思って少し練習したこともあるんですが、訓練の効果がわかりづらいんですよね。こんな練習をするだけで本当にできるようになるのかな、と思ってすぐ挫折してしまったんです。
浅川:それは本当に「速読あるある」ですね。効果がわかりづらいんですよ。できていたとしても「本当にできているのかな?」って疑心暗鬼に陥っちゃったり、できているのにできていないと思っちゃったりするというのがよくあって。
あと、できかけていても、そこで引き返しちゃう人もいるんですよね。頭の中で音読しないで文字を読むっていう普段使っていない能力を使っているから、なんか気持ち悪く感じてしまうんです。そこで引き返す人もいるんですよ。
——でも、浅川さんはどこかの段階で「あ、できてる」って気付いたんですよね。
浅川:気付いていましたね。そこからはずっと「できて当然」みたいな感じでした。「本当に読んでいるの?」ってよく言われるんですよ。普段から(超高速で本のページをパラパラめくりながら)こうやって読んでいるから。
——速読って、できていてもそれを証明しづらいそうですね。本に書かれていた、オフィス北野に所属するための面接で速読を披露した話が面白かったです。
浅川:あれは本当に怖かったですね。ビートたけしさんのマネージャーだった専務取締役の方がいらっしゃったんですけど、その方と個人面談をすることになって。僕が履歴書の特技の欄に「速読」と書いていたので、「君、速読できるのか?」という話になって。
ビートたけしさんの書かれた『下世話の作法』という本を持ってきて「ここで速読をやってみてくれ」と言われたんです。緊張しながらも何とか1分間で速読をしたところ、内容を聞かれたので、僕が「『下世話の作法』についてですね」って答えたら、しばらくの沈黙の後、「君、面白いやつだな」と言われました。
——それって、浅川さんとしてはボケで言ったわけじゃないんですよね?
浅川:ボケたつもりはないんです。本当に読めていたんですけど、緊張もあったし、内容を一言で要約してと言われたら、結局はタイトルと同じになってしまうんです。
——でも、それだと読んでないみたいですよね。
浅川:そうなんですよね。あれは怖かったです。
——そもそも速読って普通のスピードで読むのと同じだから、一度読んだだけで内容を全部覚えられるわけではないんですよね。
浅川:そうなんです。速読すれば全部記憶できるっていうことはないんです。そういうことができる人も本当にごく一部いるんでしょうけど、それはもう天才ですよね。
——ただ、1冊の本を速読で何回も読めば、1回読むだけよりも内容は頭に入るから、そういう意味では便利ですよね。
浅川:僕が今回の本で一番推しているのもそういうところなんです。世間では、読書っていうと1回で終わらせるものというイメージが強いんですよね。でも、本っていうのは別に何回読んでもいいわけですから。速読だったらスピードを上げているから普通の人が1回読む時間で何回でも読めるんです。1回読んでわからなかったことも、2回目、3回目だとどんどんわかるようになりますよ。
——浅川さんの本の中で、能力開発法として紹介されていた「高速音読」というのが面白そうだなと思っていました。
浅川:あれはいいですよ。高速音読っていうのは、普通の本を自分の唇が動く限界の速さで音読していくことなんですけど、これって要するにインプットとアウトプットを同時にやっていることになるんですよね。文字を見ながら声に出しているから。
しかも、同時に頭の中で情報処理もやっていることになるから、頭の回転が速くなるんです。音読すると口がよく動くようになってしゃべりやすくなるし、滑舌も良くなる。いいこと尽くめなんですよ。
——音読しているときに内容を理解しようとしなくてもいいんですか?
浅川:いいんです。ただ最高速度で読むことだけに集中していればいい。僕は一時期これにハマっていてずっとやっていたんですけど、頭の回転が速くなりすぎてヤバかったですね。相手の言うことがわかるから、ボケる前にツッコんだりしていました。
——どれくらい続けていると覚醒するんでしょうか?
浅川:毎日15分くらいやっていたら、2週間くらいでたぶん覚醒すると思いますよ。とにかくデメリットがないのでおすすめですね。
——音読自体がいいっていう話はありますよね。英語の勉強法でも音読が推奨されていたりするし。
浅川:そうですね。速読と矛盾しているじゃないかと言われることもあるんですけどね。速読って文章を読むときに頭の中で音読してしまうのを排除するものなんですけど、高速音読では実際に声に出して読みますから。
でも、この本でも書いたんですけど、両極端なことをやり続けると、振れ幅が大きくなって覚醒すると思うんです。速読で目だけで理解するの疲れたと思ったら音読に切り替えて、音読で口が疲れたと思ったら速読に切り替える。それを繰り返していると、両極端の能力がどんどん上がっていくと思います。
(つづく)
<イベント情報>
5月20日開催「最恐! 速読トレーニング講座」トカナプレゼンツ
[出演者]
ルサンチマン浅川(速読マスター)
ラリー遠田(東大出身お笑い評論家)
角由紀子(TOCANA編集長)
(イベント内容)
●速読の効果
●速読ができすぎて能力が開発しすぎるようになる方法
●会場が来てくれた人のアンケートをもとに、タイプ別のやり方を指南
●メディアでは言えない、真似してはいけない危険な速読トレーニング
●速読とオカルトと能力開発!超能力と速読の関係
[日程]
2021年5月20日(木)
OPEN 18:00〜/18:30〜20:30(予定)
チケット:2500円
チケットのご購入はこちらから
[定員]
40名
※ 定員に到達し次第、販売を終了します。
[会場]
東京都渋谷区道玄坂1-20-9
寿パークビル2F・WHITE ROOM
★ルサンチマン浅川プロフィール
ルサンチマン浅川 1981 年徳島県生まれ。2004 年早稲田大学社会科学部卒業。大学卒業後、友人と漫才コンビ「ルサンチマン」を結成し、2006 年M-1グランプリで準決勝進出。 芸能事務所「オフィス北野」を経て、「ワイエムエヌ」所属。 現在は、ピン芸人としてライブ活動の傍ら、「日本唯一の速読芸人」として、日本に速読ブームを起こすため、日々 奮闘している。高校時代より毎日続けている速読トレーニングは25 年を超え、300 冊以 上の速読本を所有している自他共に認める「速読マニア」である。 本書が、初の著作である。
★ラリー遠田プロフィール
1979年生まれ。東京大学文学部卒業。テレビ番組制作会社勤務を経て、ライター、お笑い評論家として多方面で活動。お笑いムック『コメ旬』(キネマ旬報社)の編集長を務める。主な著書に『この芸人を見よ!』(全2巻、サイゾー)、『THE 芸人学』(東京書籍)、『M-1戦国史』(メディアファクトリー新書)、『ダウンタウンvsナイナイ最強考察』(晋遊舎)、『バカだと思われないための文章術』(学研パブリッシング)、『なぜ、とんねるずとダウンタウンは仲が悪いと言われるのか?』(コア新書)、『逆襲する山里亮太 これからのお笑いをリードする7人の男たち』(双葉社)、『とんねるずと『めちゃイケ』の終わり 〈ポスト平成〉のテレビバラエティ論 』(イースト新書)、『お笑い世代論 ドリフから霜降り明星まで』(光文社)がある。
★角由紀子プロフィール
上智大学中退後、白夜書房、BABジャパンを経て株式会社サイゾーに入社。2013年に「TOCANA」を立ち上げる。能力開発研究家。「ケンドーコバヤシの絶対に観ない方がいいテレビ」「超ムーの世界R」「すみっこオカルト研究所」「猟奇事件暴露ファイル」「ネットで噂のヤバいニュース超真相」などに出演。
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