医師や看護師に「少しでも安らぎを」 病院に「白い恋人」寄贈、メーカーの粋な計らいに称賛
「白い恋人」が全職員分届きました——
北海道のとある総合病院で働く看護師による、こんな投稿がツイッターで話題になっている。
「白い恋人」は石屋製菓(札幌市)が製造・販売を手掛ける北海道銘菓。これが、新型コロナウイルス感染が拡大する中で活躍する道内の医療従事者に送られたというのだ。
ツイッターユーザーのazu(@azu_6314)さんは2020年4月24日、届いたお菓子と石屋製菓からのメッセージを撮影した写真を投稿した。
「職場に石屋製菓さんより白い恋人が全職員分届きました
休憩中ほっこり 皆んなに笑顔が届きました
本当に医療職も大変ですが、お菓子屋さんも大変だと思います!
そんな中北海道の医療職への心遣いありがとうございます」
この投稿にツイッターでは、
「なんとか支え合い協力しようとする姿勢に感動しました」
「心がほっとします 素晴らしい企業ですね」
「モノというよりもその気持ちがありがたいですよね。応援してくれてる人がいるってわかる」
といった温かいコメントが寄せられた。
なぜ寄贈?メーカーに聞くと...
Jタウンネットは27日、投稿者のazuさんに詳しい話を聞いた。
azuさんは道南地方の総合病院に勤める看護師。白い恋人は24日、azuさんの部署に看護師長が突然持ってきた。事前に連絡があったのかは分からないそうだが、約900人いる全職員分のお菓子が届いたという。
「2月後半から実際にコロナの患者様を身近に感じ、院内感染やクラスターが発生しないよう、日々感染症予防対策を続けていても不安が募っていました。
殺伐とした仕事が続く中で素直にとても嬉しくて、思わず笑顔になりました。こんな素敵な粋な計らいをしてくれる企業が北海道にはあるんだなとありがたかったです」
白い恋人を受け取ったときの思いをこのように語るazuさん。他の職員の間でも「コロナが落ち着いたらたくさんお菓子買おう」といった感謝の声が出ていたという。
届けられた「白い恋人」には石屋製菓からのメッセージも同封されており、そこには、
「感染予防対策・感染患者様への治療等で懸命に活躍されている姿に心から敬意を表させていただきます」
「感謝の意を込めて、微力ながら協力をさせていただきたく、下記の通り弊社商品『白い恋人』を寄贈いたします。これらのお菓子で少しでも安らぎの時間をお持ちいただければ幸甚です」
と記載されている。
石屋製菓は28日、Jタウンネットの取材に対し、北海道内の医療機関に白い恋人を送ったことは事実と認めた。寄贈の理由を聞くと、
「厳しい立場にある医療従事者様に、微力ながら協力させていただきたいという趣旨でお送りしました」
とのこと。寄贈先や量などは公表していないとした。
石屋製菓が商品を寄贈したのは医療従事者だけではない。公式サイトでは、子ども達を勇気づけるためだとして、道内の小中高校の新入生約12万に「白い恋人」を贈呈したことを発表している。
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