【GW特集「お好みソース万能説」】 1日目:「お好みソース」原理主義の記者が唱える仮説
「おかしい......」
2018年4月の中旬も過ぎたころ、広島出身の記者は悩んでいた。Jタウンネットに掲載された、ある記事の結果がどうしても理解できなかったのだ。
その記事とは、エビフライとカキフライ、アジフライに何をかけるのかを調査した、「エビフライにもやっぱりタルタル しょうゆは伸びず、マヨネーズ、何もかけない派が伸長」「カキフライ+タルタルソースはテッパン ウスター&中濃ソース連合に大差つける」「アジフライにかけるのは『ソース』が主流、だが東京は...」の3本。
いずれも興味深い結果だが、この調査では「お好みソース」という選択肢がないのだ。揚げ物にお好みソースをかける以外の選択肢があるというのか——広島出身であり、オタフク・カープ両ソースで育ってきた記者には理解しがたい状況だった。
お好みソースのポテンシャルはすごい
説明するまでもないかもしれないが、お好みソースとは「お好みでかけるソース」のことではなく、「お好み焼きにかけるソース」だ。日本農林規格(JAS規格)では、「濃厚ソース」に分類され、中濃ソースよりも粘度が高い。
ウスターソースや中濃ソースに比べると酸味と塩気が抑えられており、甘みが強いのが特徴で、全国的にも知られている広島のソースメーカー、オタフクのサイト上では、
「こだわり原料『デーツ(編注:ナツメヤシのこと)』の、コクのある甘さが特徴のまろやかなソースです」
と紹介されている。お好み焼きに合う味を求めた結果だが、別にお好み焼き以外にかけてはいけないわけではない。というか、記者の実家ではソースと言えばお好みソースであり、それ以外の選択肢はなかった。
ソースをかける食べ物といえば、豚カツ、エビフライ、カキフライ、アジフライ、コロッケなど揚げ物類が多いが、記者は子どものころからすべてにお好みソースをかけてきたし、今でもそうしている。ついでに言うと、揚げ物の付け合せのキャベツにもかけていた。キャベツとの相性がとてもいいのだ。
そう、お好みソースはあらゆる揚げ物(とキャベツ)に合う。タルタルソースやウスターソースを用意するまでもなく、お好みソース1本あれば、それですべて事足りる、はずなのだ。とはいえ、記者の強烈なバイアスがかかっている可能性もある(というか、かかっている)。
そこで、普段は揚げ物に中濃ソースやウスターソースをかけているというJタウンネット編集部のメンバーや他編集部の記者らを交え、ゴールデンウィークの目玉として、まさかの全7回というシリーズ構成でお好みソースと揚げ物の検証をお送りしたい。
検証第1弾となる明日(5月1日17時配信予定)は、「アジフライ」をお届けする。
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