変わった形の遊具だな→近づいてみると... まさかの「下水ポンプ」だった
神戸の公園には、「排水ポンプで作られた遊具」があるという。
排水ポンプのような形...、ではなく排水ポンプをそのまま再利用した遊具である。その姿がこちらだ。
この写真は、ツイッターユーザーのK.Fukudaさんが2020年6月1日に撮影したもの。場所は、神戸市垂水(たるみ)区にある芝生広場である。
全体が青色に塗られた土管のような物体が見えるだろう。その脇には、はしごが取り付けられ、登り降りが可能だ。
この姿を見た投稿者は
「変わった形の遊具だと思ったら、もと排水ポンプだった」
と呟く。そんなこと、あるのだろうか...。遊具の中央に、説明書きがあるので近づいて見てみよう。
読んでみると、たしかに遊具は元「排水ポンプ」だったことがわかる。説明には、
「この遊具施設は、東灘区の魚崎ポンプ場
で昭和37年から30年以上にわたり、
雨水を排水していたポンプです」
と書かれ、ポンプの口径や揚水量も明記されている。1962年から活躍し続けたポンプが遊具になったのだ。
本物の排水ポンプを遊具にしてしまうとは...。この遊具を見た人達からは、ツイッターに「楽しそうな遊具」「ドラえもんかと思った」といった反応が寄せられている。
「下水に親しみを...」
いったいなぜ、排水ポンプを遊具に再利用したのだろうか。Jタウンネットは、この遊具を管理している西水環境センター(神戸市役所・建設局)に話を聞いてみることにした。
担当者は、芝生広場のオープンと同時に遊具も設置されたと話す。1993年のことだ。
「神戸市が下水に親しみを持って欲しいとのことで、業者に委託をしました」(担当者)
下水に親しみとは、一体どういうことなのだろうか。その理由は「分かりかねる」という。詳しい経緯は不明なようだ。ただ担当者は、
「下水は目に見えない所にあるため、見える形で設置することで親しみを持っていただきたかったのでは」
と推測した。日常生活の中で、排水ポンプを見る機会はなかなかないだろう。
ちょっとした社会科見学(?)気分で、遊んでみるのもいいかもしれない。
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