広島を再発見『ひろしま地歴ウォーク』がおもしろい
[みみよりライブ5up!−広島ホームテレビ] 2018年8月14日放送の広島HOMEテレビ「みみよりライブ5up!」で、広島の歴史と地理を再発見できる本が紹介されました。
地理と歴史で楽しむ
まずやってきたのは中区の本通り。そういえばこの通り、気になったことはありませんか。
『ひろしま地歴ウォーク』の著者の一人で、広島経済大学で非常勤講師などを務める、広島地理教育研究会代表の竹本伸さんは「ぼくだけかもしれませんが、ここはなぜ曲がっているのか、すごく興味があるというか、不思議に思ってますね」と言います。
本通り商店街を金座街にまっすぐ行く道と、金座街から並木通りに向かう道、そして並木通りから本通り商店街に向かう道。合流地点がなぜか曲がりくねっているのです。
ちょっと中途半端なこの形状には、理由がありました。
並木通りには、昔は「平田屋川」という運河がありました。江戸時代には、広島城築城用の物資などを運搬していたそうです。1980年頃から現在のような若者のファッション街になっていったという経緯がありました。
広島パルコの南西、本通りと並木通りの合流地点には、今はない「幻の橋」がかかっていたとか。2018年3月に発売された『ひろしま地歴ウォーク』は、大学教授など15人の専門家が、知られざる広島の地理と歴史を集めた本です。
「いわゆる観光地とか皆がよく知っている場所ではなくて、広島の人が意外と知らないようないろんな項目を選んでみました」と竹本さん。
三角州などの自然についてや、戦時中の広島、そしてカープの秘話などがつづられています。
相生橋はかつてH形だった
原爆ドームそばにある相生(あいおい)橋は、明治11年に、中州に1つ、さらに中州から対岸へ2つ木造の橋がかけられていて、2つが広がるので1つの根元から幹が伸びることをいう「あいおい」という名前がつけられたとのこと。現在の相生橋は、人と路面電車が通る橋として、1932年に完成。その2年後には、橋の中央から、現在の平和公園とつながったため、一時はH形になっていました。1940年に、古いY字の橋は取り除かれ、現在のようなT字形になったということです。
「広島をもっと好きになっていただけるきっかけになったら」と竹本さんはいわれていました。
広島の土地の移り代わりや地名の秘密など、読み応えもありそうですが、ぜひ本を片手に街歩きしてみたいですね。(ライター・石田こよみ)
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