【大学受験】定員割れ私大46.4%に上昇…河合塾が解説
リセマム2021年10月1日(金)17時15分
河合塾は2021年10月1日、大学入試情報サイト「Kei-Net」の入試・教育トピックスに「私立大 定員割れ大学の割合が大きく上昇」を掲載した。定員割れの私立大学が46.4%まで上昇し、小規模大学や地方大学で特に深刻な状況である等、2021年度入試の特徴をまとめている。
「私立大 定員割れ大学の割合が大きく上昇」は、日本私立学校振興・共済事業団が9月28日に発表した2021年度私立大学・短期大学等入学志願動向の調査結果をまとめたもの。調査結果から浮かび上がった2021年度入試の特徴を振り返っている。
2021年度の私立大学の延べ志願者数は、前年度より約53万3,000人減の383万4,862人。受験人口減少に加え、コロナ禍による感染拡大への懸念や家庭の経済状況悪化で出願校をしぼった受験生が例年以上に多かったとみられるという。
一方、合格者数は前年度より約9万人増の143万7,906人。各大学が入学者を確保するため、多くの合格者を出したようすがうかがえるという。規模別では、入学定員1,500人以上の大規模大学で合格者数が大きく増加した一方、入学定員400人未満の小規模大学は合格者数が減少した。入学者数は、前年度より約9,600人減の49万4,213人。定員充足率は99.8%。
定員割れ大学の割合は、2017年度から下降を続けていたが、2021年度は46.4%まで上昇した。河合塾は、前年度までの定員割れ大学の減少について「定員超過のペナルティが厳格されたことで、都市部の大規模大を中心に定員超過が是正されたためで、その結果、他大学の入学者が増えていた」と指摘。2021年度は志願者の減少幅が大きかったため、入学者の確保ができなかった大学が増えたものとみている。
定員充足率が80%未満の大学も増えており、入学定員100人未満の小規模大学では全体の4割が該当。定員割れ短期大学の割合も前年度の73.9%から83.6%に大きく上昇している。
定員充足率を大学の規模別にみると、入学定員600人以上の大学は100%に近い数字である一方、定員規模が600人未満の大学では充足率が100%を割り、入学定員100人未満の大学は87.2%。大学の所在地別では、東京や京都・大阪等の都市部の充足率は100%に近い数字だが、北陸や九州等では100%を割った。中でも四国の充足率は87.2%と低さが目立ち、中国の充足率も広島県を除けば87.9%となった。
学部系統別にみると、歯学系(75.8%)や薬学系(88.6%)の定員充足率の低さが目立った。歯学系は、約半数の大学が充足率80%を下回った。農学系(96.4%)、家政学系(94.1%)、教育学系(94.4%)等も充足率はやや低かった。また、国際学部(94.0%)、国際教養学部(92.3%)、国際関係学部(96.7%)といった国際系の学部の充足率も低かった。倍率(志願者数÷合格者数)は、全学部系統が前年度からダウン。河合塾では「多くの学部系統で倍率が1.0ポイント以上のダウンとなり、競争緩和のようすが色濃く現れた」と分析している。
「私立大 定員割れ大学の割合が大きく上昇」は、日本私立学校振興・共済事業団が9月28日に発表した2021年度私立大学・短期大学等入学志願動向の調査結果をまとめたもの。調査結果から浮かび上がった2021年度入試の特徴を振り返っている。
2021年度の私立大学の延べ志願者数は、前年度より約53万3,000人減の383万4,862人。受験人口減少に加え、コロナ禍による感染拡大への懸念や家庭の経済状況悪化で出願校をしぼった受験生が例年以上に多かったとみられるという。
一方、合格者数は前年度より約9万人増の143万7,906人。各大学が入学者を確保するため、多くの合格者を出したようすがうかがえるという。規模別では、入学定員1,500人以上の大規模大学で合格者数が大きく増加した一方、入学定員400人未満の小規模大学は合格者数が減少した。入学者数は、前年度より約9,600人減の49万4,213人。定員充足率は99.8%。
定員割れ大学の割合は、2017年度から下降を続けていたが、2021年度は46.4%まで上昇した。河合塾は、前年度までの定員割れ大学の減少について「定員超過のペナルティが厳格されたことで、都市部の大規模大を中心に定員超過が是正されたためで、その結果、他大学の入学者が増えていた」と指摘。2021年度は志願者の減少幅が大きかったため、入学者の確保ができなかった大学が増えたものとみている。
定員充足率が80%未満の大学も増えており、入学定員100人未満の小規模大学では全体の4割が該当。定員割れ短期大学の割合も前年度の73.9%から83.6%に大きく上昇している。
定員充足率を大学の規模別にみると、入学定員600人以上の大学は100%に近い数字である一方、定員規模が600人未満の大学では充足率が100%を割り、入学定員100人未満の大学は87.2%。大学の所在地別では、東京や京都・大阪等の都市部の充足率は100%に近い数字だが、北陸や九州等では100%を割った。中でも四国の充足率は87.2%と低さが目立ち、中国の充足率も広島県を除けば87.9%となった。
学部系統別にみると、歯学系(75.8%)や薬学系(88.6%)の定員充足率の低さが目立った。歯学系は、約半数の大学が充足率80%を下回った。農学系(96.4%)、家政学系(94.1%)、教育学系(94.4%)等も充足率はやや低かった。また、国際学部(94.0%)、国際教養学部(92.3%)、国際関係学部(96.7%)といった国際系の学部の充足率も低かった。倍率(志願者数÷合格者数)は、全学部系統が前年度からダウン。河合塾では「多くの学部系統で倍率が1.0ポイント以上のダウンとなり、競争緩和のようすが色濃く現れた」と分析している。
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