1万7000冊以上も未返却!「松本清張全集」が盗まれた!図書館の悲鳴が止まらない
[めんたいワイド- 福岡放送] 2018年10月18日放送の「特報! めんタイムズ」では、相次ぐ本の未返却について取り上げました。
催促するにもお金がかかる
全国的に公立図書館で借りた本の未返却が相次いでおり、福岡市早良区にある福岡市総合図書館でも本の未返却問題を抱えています。
利用者数は年間35万人、130万冊以上の本が貸し出されています。今年5月末の時点で、貸し出し期間が過ぎた本が3万5000冊。ほとんどの本が2週間以上の延滞ですが、3年以上返却がない本は1万7000冊にも及んでいます。
現在、返却期日が過ぎているものに関しては借りた人に、メール・はがき・電話で督促をしている状況です。図書館に置いてある本は税金で購入されたもの。返却の催促にも税金が使われています。
福岡市総合図書館の場合、本の貸し出し期間は2週間(10冊まで)。延滞した場合は、返却当日のみ貸出停止という対策をとっています。
一部の自治体では、督促をかけて本の返却がない場合は、業者が自宅を訪問して本の返却を促す措置をとっています。しかし、交通費や業者への委託費など、かなりのお金がかかります。
防犯対策に4000万円
それ以外にも図書館に大きな損害を与えているのが窃盗事件です。北九州市立中央図書館では、9月に「松本清張全集」62冊が盗まれるという事件が起こりました。
この事件のあと、北九州市立中央図書館では、本にICタグをつけたり、出入り口に専用ゲートを設置したりなど防犯対策をしました。費用は総額4000万円を超えました。もちろん、市民の税金が使われています。
図書館では、本の延滞や窃盗だけではなく、本を傷つけるという事件も起こっています。本を買うより借りた方がいいと利用する人も多いので、やはり厳しいルールも必要とされています。公立図書館の本は税金が使われているという認識が薄いのか、扱いが雑なのは以前から気になっていました。延滞や本を傷つけた場合は、罰金にするなどの対策も必要なのでしょうが、公立図書館はお金の徴収は禁止されているそうなので、歯がゆいところですね。(ライター:ぴよこ)
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