人気ラーメン店の店主も通う! 荻窪『五稜郭』の「函館塩ラーメン」の魅力とは?
食楽web
先日、東京・荻窪に店を構える、行列ができる大人気のラーメン店のご主人に「通っているオススメの店はありますか?」と聞いてみました。
すると、気前よくいくつか面白いお店を教えてくれたのですが、その中に、同業であるラーメン店の名前が一つ挙がりました。それが、同じ荻窪にある函館塩ラーメンの『五稜郭』というお店。
いわく「都内にはいろんなタイプの塩ラーメンがあるけど、あそこのが一番好きなんですよね」とのこと。
荻窪の教会通り商店街の先にお店はあります
たった一言でしたが、ラーメンを毎日作っている人の発言はそれだけで重みがあります。そして言葉のニュアンスに、強いリスペクトも感じました。しかも、荻窪といえば、ラーメンの激戦区です。一体どんなお店なのか気になって、実際に行ってみることにしました。
函館愛をひしひしと感じる一杯
「いかめし」(250円)を注文している人もたくさんいました
午後2時という昼の遅い時間でしたが、店前には数人の行列ができていました。並んで待つこと15分ほど。入店すると、券売機スタイルで、麺は「ラーメン」と「ラーメン大盛り」だけ。トッピングに「かごめ昆布」という珍しい食材があったので、ラーメンとそれを選び、着席しました。
店内のTVモニタには、道南地方産昆布を採る漁師のVTRが流れています。カウンターに置かれていた「函館ラーメンとは」というパンフレットを読みつつ、ラーメンの登場を待つことに。その冊子によれば、函館のラーメンといえば塩ラーメンが定番であり、ストレートの細麺と、澄んだ色のあっさりスープが特徴で、トッピングはチャーシュー、メンマ、ネギ、そして、お麩が定番とのこと。
また、店で使用している函館の老舗製麺屋『出口製麺』についてや、「道南地方産の真昆布」、「北海道最北端の猿払産ホタテ」、トッピングの「かごめ昆布」や「お麩」についても細かく載っています。ふむふむ。勉強になります。
そして何より興味を惹かれたのは、この『五稜郭』では、「丼を両手で持ち上げて最後までスープを飲み干す“昔ながらの函館塩ラーメン”」を理想としているという点。“函館愛”の強さをひしひしと感じ、いやが上にも期待が高まります。
昆布とホタテの上品な味わいに感動
ラーメン(750円)に、玉子(100円)、かごめ昆布(150円)をトッピング
登場した塩ラーメンは、引き込まれるように透き通った色あい。スープを一口飲むと、昆布やホタテのエキスがギュッと凝縮されていて、とろみがついているわけではないのに、口の中でトロンとした甘みが広がる感じがします。
そしてストレートの麺はツルッツル。喉越しがよく、噛むと麺の小麦の味がふわっと広がり、得も言われぬ美味しさです。
次第にスープにとろみがついて、濃厚な旨味と甘みが生まれます
そしてトッピングに追加した「かごめ昆布」がスープに溶け出すことで、味わいも刻々と変わっていきます。スープにとろみが生まれ、濃厚な旨みと甘みをより感じられるようになるんです。
チャーシューは、程よい薫香をまとい、しっかりとした食感。そして、「函館塩ラーメン」の定番と言われるトッピングのお麩。これを後半に食べてみると、丼の中のすべての食材のエキスを吸い込んでいて、最高のひと言です。
定番のトッピングのお麩
食べ続けて、最後のほうになると、塩味と脂が積み重なってややキツく感じる塩ラーメンも多いものですが、この「函館塩ラーメン」は、塩気も脂っぽさも最後まで意識すらせずに済みます。まさに出汁の極みを堪能できました。
パンフレットに書かれていたように、確かに両手で丼を持ってスープを飲み干したくなります。そして一滴も残さず完食しても、ラーメンを食べた後に感じる罪悪感めいたものがありません。むしろ、体に良いものを吸収した気がしてきました。
皆さんもぜひ『五稜郭』の塩ラーメンを食べてみてください。絶品ですよ!
(撮影・文◎土原亜子)
●SHOP INFO
店名:函館塩ラーメン 五稜郭
住:東京都杉並区天沼3-28-7
TEL:03-6364-0649
営:11:30〜17:00(※営業時間は変更の可能性があるので要確認)
休:月・火(祝日は営業)
https://twitter.com/ramen_goryokaku
(c)TOKUMA SHOTEN@All Rights Reserved
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