トヨタのエバンスが首位浮上。オジエは4本のSS制すもパンクでタイムロス/WRCモンテカルロ

2021年1月23日(土)11時35分 AUTOSPORT web

 WRC世界ラリー選手権の2021年シーズン開幕戦モンテカルロは1月22日、競技2日目“デイ2”のSS3〜7が行われ、TOYOTA GAZOO Racing WRTのエルフィン・エバンスが前日からふたつポジションを上げ総合首位に浮上した。


 ラリー・モンテカルロのデイ2は、サービスパークの置かれるギャップの西側に設定された5本のステージで争われ、その最初のステージとなったSS3は夜明け前の暗闇のなかレインコンディション下でスタートが切られた。


 前日、ブレーキトラブルに見舞われ思うようなペースを発揮できなかったセバスチャン・オジエ。モンテ通算7度の優勝を誇る“モンテマスター”はこの日、朝からその強さを遺憾なく発揮した。


 最初のSS3でトップタイムを記録したオジエは続くSS4とSS5でもベストタイムをマークし、一部区間では路面の凍結が見られた午前中の3ステージで他を圧倒。その時点で総合2番手となっていたエバンスに11秒のリードを築いて総合トップに立つ。


 しかし昼のサービスを経て迎えたSS6で、オジエは左前輪のパンクに見舞われ30秒以上のタイムを失う。これで3番手に交代した前年王者だったが、デイ2最後のステージとなったSS7では3本のスノータイヤとスタッドタイヤ1本の組み合わせて出走。このチョイスが功奏し、ふたたびステージ優勝を飾ったオジエはチームメイトのエバンスと7.4秒差の総合2番手で競技2日目を終えている。


「タイムを多く失ってしまったのはアンラッキーだったが、それを除けば自分の力を出しきれたと思う」と語ったオジエ。


「勝つためにこのラリーに出場しているので、全力を尽くして戦う」


 絶好調のチームメイトを上回り、総合首位に立ったエバンスは午前中の3ステージすべてでトップ3フィニッシュを飾る安定感をみせ、SS6ではベストタイムをマーク。僚友の後退も手伝い、この時点でラリーリーダーとなった。


 しかし、SS7ではオジエと同じタイヤ選択をしたものの、そのアンバランスさに苦戦しSS6番手に。順位はキープしたが、その差を23.4秒から7.1秒へと大きく縮められている。


 初日の2ステージを制してトップに立っていたオット・タナク(ヒュンダイi20クーペWRC)はSS5で3番手、SS6で2番手タイムを記録したものの、その他のステージでは精彩を欠き総合3番手に後退。首位とのギャップは25.3秒だ。

セバスチャン・オジエ(トヨタ・ヤリスWRC)
オット・タナク(ヒュンダイi20クーペWRC)
ピエール・ルイ・ルーベ(ヒュンダイi20クーペWRC)はSS7でクラッシュを喫しデイリタイア


■午後のステージで速さをみせた勝田貴元


 同じく前日から順位を落としたカッレ・ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC)は総合4番手に。3台目のヤリスWRCを駆るフィンランド人はSS3終了時に総合首位に立ったが、路面状況の悪化とSS4での延着による10秒ペナルティを受け順位を落とすこととなった。
 
 総合5番手以下はティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)、ダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)、アンドレアス・ミケルセン(シュコダ・ファビア・ラリー2エボ)と続き、総合8番手に勝田貴元(トヨタ・ヤリスWRC)がつけている。


 初日に2回のスピンを喫した勝田はこの日、徐々にペースを上げていき午後のSS6でステージ5番手タイムを記録。続くSS7では4番手タイムを記録し、前日の総合11番手から8番手に順位を上げてみせた。


 1月23日(土)に迎えるデイ3は、ギャップの東側に設定された3本のSSで争われる。そのスタートはデイ2と同様に夜明け前だ。午前中に2本、ギャップでの最後のサービスののち1本のステージを走行後、部隊は200km以上離れたモナコへと向かい最終日のラリーに備えることになる。3本のSSの合計距離は57.1km、リエゾン(移動区間)を含めた総走行距離は491.42kmだ。

カッレ・ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC)
ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)
アンドレアス・ミケルセン(シュコダ・ファビア・ラリー2エボ)
勝田貴元(トヨタ・ヤリスWRC)
ガス・グリーンスミス(フォード・フィエスタWRC)

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