横浜FMのDF角田涼太朗、英2部カーディフ完全移籍が決定…今季はコルトレイクへ期限付き移籍

2024年1月23日(火)18時9分 サッカーキング

横浜FMで最終ラインの柱に成長した角田涼太朗 [写真]=清原茂樹

写真を拡大

 横浜F・マリノスは23日、同クラブに所属しているDF角田涼太朗がイングランドのカーディフ・シティへ完全移籍することを発表した。また、ベルギーのコルトレイクへ期限付き移籍することも併せて伝えられている。

 角田は1999年6月27日生まれの現在24歳。浦和レッズのジュニアユースを経て前橋育英高校へ進学し、主力として第95回全国高校サッカー選手権大会で準優勝、第96回全国高校サッカー選手権大会で優勝に貢献した。その後は筑波大学へ進学。同大学の2年次にはイタリアのナポリで開催された第30回ユニバーシアード競技大会のメンバーに選出され、優勝を経験した。

 筑波大学3年次の2020年10月には、2022シーズンからの横浜FM加入内定が発表。2020シーズンのJFA・Jリーグ特別指定選手に認定されると、明治安田生命J1リーグ第21節の大分トリニータ戦に途中出場し、プロデビューを飾る。翌シーズン途中の2021年7月には当初より前倒しで横浜FMとプロ契約を締結した。同シーズンは明治安田生命J1リーグで1試合に途中出場。翌2022シーズンの第3節清水エスパルス戦で初スタメンを飾ると、同シーズンは主力の一角として18試合出場を記録。本職のセンターバックや左サイドバックだけでなく、左利きながら右サイドバックも経験するなど最終ラインの全ポジションを器用にこなし、横浜FMの3シーズンぶり5度目の優勝に貢献した。

 迎えた2023シーズンは開幕直後から不動の立ち位置を確立。最終的にはケガの影響で辞退したものの、同年3月には日本代表にも初招集された。一方で、シーズンが半ばに差し掛かると負傷の影響で欠場する試合も増え、10月に行われたJリーグYBCルヴァンカップ準決勝第2戦の浦和レッズ戦では下顎骨骨折という大ケガに見舞われる。だが、驚異のスピードで復帰を果たし、第32節セレッソ大阪戦ではヘッドギアを装着してピッチに立つと、以降はシーズン最終盤の3試合にスタメン出場。同シーズンは明治安田生命J1リーグ通算で16試合に出場した。

 横浜FMでは特別指定選手だった時代も含めると約3年半プレー。明治安田生命J1リーグ通算で36試合出場、JリーグYBCルヴァンカップ通算で5試合出場、天皇杯JFA全日本サッカー選手権大会通算で2試合出場、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)通算で8試合出場1得点を記録した。



 海外挑戦に際し、角田は横浜FMを通してコメントを発表。「愛するマリノスファミリーの皆さまへ」と記した上で、ケガに悩まされた2023シーズンの終了後に移籍を決めた自身の率直な心境、クラブへの感謝、新天地での意気込みなどを綴った。

「この冬、海外への挑戦を決断しました。新シーズン始動のタイミングになってしまい申し訳ありません。優柔不断な自分なりにたくさん考えて、考えて、考えて、強い覚悟を持ち今回の決断に至りました。昨シーズンは怪我を繰り返し、なかなか貢献も出来ずに大好きなチームを離れることは本当に心苦しく、情けないという気持ちがあり決断にブレーキをかけていました」

「ただ、この先ステップアップをして、より大きな選手になることで恩返しをしたい、横浜F・マリノスで育った選手として世界の舞台で戦いたいという想いでチームを離れる決断をしました。横浜F・マリノスに関わるすべての方々に、言葉に表せないほど心から感謝をしています」

「海外に行かずにF・マリノスでずっとやり続けたいと本気で考えていたこともありました。このチームとまだまだ成長していきたいし、見たい景色があります。海外志向がある自分を少し恨めしく思う自分もいました。そう思わせてくれるほど充実した時間を過ごし、F・マリノスでの日々とファミリーの存在が僕の支えでした。それでも、自分が納得するまで上を目指し挑戦し続けたいとも思えました。それもF・マリノスでともに戦った仲間と、日々高いレベルで切磋琢磨できたからです。F・マリノスが僕にすべてを与えてくれました」

「今の角田涼太朗があるのは、間違いなくF・マリノスでの2年半、JFA・Jリーグ特別指定選手の期間を含めると、3年半近くの時間があったからです。2020年10月、大学3年生でこのクラブへの加入を決めた自分に、心から大きな拍手を送りたいです」

「このチームで経験したすべての出来事が、人生においてかけがえのない宝物になりました。ここからキャリアは続いていきますが、いつでも僕の心の中心にトリコロールの存在があると確信しています。皆さんの胸のどこかに少しでも角田涼太朗という存在を刻む事ができたでしょうか?」

「このチームで、トリコロールのユニフォームを着てピッチに立つ為なら、自分がどうなっても良いと、そう本気で思えるチームに出会えたことを心から誇りに思っています。言いたいことがありすぎてどれだけ考えても上手くまとまりません」

「キリがありませんので、夢の続きは未来の自分に託すことにします。F・マリノスでプレーした自信と誇りを胸に、より大きな選手となって再会できるように、まずは世界の舞台で大きく力強く羽ばたいてきます!本当にありがとうございました!行ってきます!」

 角田の新天地となるカーディフ・シティは、ウェールズ最大の都市であるカーディフを本拠地としているクラブ。2010年代に入ると2度のプレミアリーグ昇格も経験しながら、現在はチャンピオンシップ(2部)に身を置いている。

 一方、角田の期限付き移籍先となるコルトレイクは、カーディフ・シティのオーナーを務めるマレーシア人実業家のヴィンセント・タン氏が保有するクラブだ。今季は角田の他にも、イングランド人FWセイ・オジョとウェールズ人FWイサーク・デイヴィスがカーディフ・シティからのレンタル移籍で加入している。なお、過去には日本代表DF渡辺剛(現:ヘント)やMF田中聡(現:湘南ベルマーレ)が所属していたことでも知られ、今冬の移籍市場では名古屋グランパスからの期限付き移籍でDF藤井陽也を迎え入れていた。

サッカーキング

「移籍」をもっと詳しく

「移籍」のニュース

「移籍」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ