バルサ、10分間で一時は逆転も…後半ATの2発もありビジャレアルに5失点、公式戦2連敗

2024年1月28日(日)5時11分 サッカーキング

まさかの5失点惨敗となったバルセロナ [写真]=Getty Images

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 ラ・リーガ第22節が27日に行われ、バルセロナとビジャレアルが対戦した。

 現在、バルセロナはラ・リーガ20試合を消化した時点で13勝5分2敗を記録し、勝ち点「44」で3位につけている。スーペルコパ・デ・エスパーニャに参戦していた影響で消化試合数が「1」少ないものの、暫定首位のジローナとは勝ち点が「8」離れており、2連覇に向けて黄色信号が灯っている。

 このような状況の中、24日に行われたコパ・デル・レイ(スペイン国王杯)準々決勝では、延長戦までもつれ込む激闘の末に、アスレティック・ビルバオに2ー4で敗北。4シーズンぶりにベスト8敗退という憂き目を見ていた。残されたタイトルがラ・リーガとチャンピオンズリーグのみとなった中、まずはラ・リーガでジローナとの差を詰めていきたい。ラ・リーガに限定すると4連勝を目指す今節は、ここまで5勝5分11敗の勝ち点「20」で14位に沈むビジャレアルを本拠地に迎える。

 バルセロナを率いるシャビ・エルナンデス監督は、スターティングメンバーにロナルド・アラウホ、イルカイ・ギュンドアン、ロベルト・レヴァンドフスキらを送り出した。アレハンドロ・バルデ、マルコス・アロンソを負傷で欠く左サイドバックには、バルセロナBを主戦場としているエクトル・フォルトが起用され、ラ・リーガデビューを飾った。一方、ビジャレアルのマルセリーノ・ガルシア・トラル監督は、フランシス・コクラン、ジェラール・モレノ、アレクサンダー・セルロートらを先発の11名にチョイスしている。

 試合は立ち上がりからホームチームが個人のクオリティでチャンスを作り出すシーンが目立つ。8分、セットプレーのクイックリスタートから、右サイドから中央へカットインしたラミン・ヤマルが左足でミドルシュート。さらに14分にはペナルティエリア手前からジョアン・フェリックスが左足で狙ったが、GKフィリップ・ヨルゲンセンに阻まれた。

 対するビジャレアルは22分、敵陣右サイド開いた位置でパスを受けたキコ・フェメニアが左足でクロスボールを送ると、アレックス・バエナがボレーシュートを狙う。ブロックされたボールを拾ったジェラール・モレノが左足でニアサイドを撃ち抜いたが、オフサイドポジションにいたセルロートがプレーに関与したとみなされ、得点は認められなかった。

 前半はこのまま終盤に突入したものの、41分に均衡が破れる。ビジャレアルは敵陣左サイド高い位置でスローインを獲得すると、アルベルト・モレノからボールを引き取ったセルロートが巧みなキープから前へ持ち出し、中央へグラウンダーのボールを送る。マイナスで待っていたジェラール・モレノがダイレクトで左足を振り抜き、強烈な一撃を突き刺した。“エース”が今季のラ・リーガでの2桁得点を達成し、ビジャレアルが先手を取った。

 ビジャレアルの1点リードで折り返した54分、GKヨルゲンセンからのロングフィードが前線へ流れると、ジョアン・カンセロの処理が中途半端になったところを見逃さなかったイリアス・アコマシュがGKと1対1のチャンスを迎える。イリアスは飛び出してきたGKイニャキ・ペーニャをかわし、無人のゴールに流し込む。イリアスの“恩返し弾”で、ビジャレアルがリードを広げた。

 2点ビハインドとなったバルセロナもここから反撃へ。60分、敵陣中央でペドリからのパスを受けたフェラン・トーレスが右足アウトサイドで斜めの方向へ繋ぐと、ボックス中央で待っていたレヴァンドフスキは収められなかったものの、後方から走り込んできたギュンドアンがセカンドボールに反応。左足で狙い澄ました一撃を流し込み、バルセロナが反撃の狼煙を上げた。

 勢いに乗ったバルセロナは68分、敵陣でボールを回収したペドリが右サイドへ繋ぐと、パスを受けたヤマルが縦へ破って中央へ折り返す。このボールは通らなかったものの、こぼれ球に反応したペドリが左足で強烈な一撃をニアサイドに突き刺し、バルセロナが試合を振り出しに戻した。

 続く71分には、敵陣左サイドでカンセロが倒され、フリーキックを獲得する。ギュンドアンが右足でインスイングのボールを放り込むと、中央へ飛び込んだアラウホの頭を超えて、奥にいたエリック・バイリーに当たってゴールイン。バルセロナがわずか10分間で試合をひっくり返し、本拠地のファン・サポーターを熱狂の渦に巻き込んだ。

 その後はバルセロナがより多くのチャンスを作ったものの、リードを広げる4点目を挙げるには至らない。すると84分、ビジャレアルは自陣中央でのパスカットから細かくボールを繋ぎ、うまくターンしたホセ・ルイス・モラーレスが斜めの方向へ預ける。下がってサポートしたセルロートが右へ繋ぐと、待っていたゴンサロ・ゲデスがファーストタッチから右足一閃。パワフルな一撃を叩き込み、ビジャレアルが終盤に同点に追い付いた。

 ラ・リーガの優勝争いのことを考えると勝ち点「1」では納得できないバルセロナは90分、右コーナーキックのこぼれ球を拾ったペドリが胸トラップから左足で浮き球のボールを入れると、ペナルティエリア右で待っていたギュンドアンがダイレクトでボレーシュート。これがブロックに入っていたサンティ・コメサーニャの手に当たり、バルセロナにPKが与えられた。しかし、OFR(オンフィールドレビュー)を経て、判定が変更。コメサーニャは腕を閉じ、不自然に体の一部を広げていたわけではなかったことが影響してか、PKは取り消しとなった。

 バルセロナはその後も猛攻に出て、ヤマルやギュンドアンがシュートまで持ち込むが、勝ち越しゴールを挙げることはできない。すると後半アディショナルタイムに入って9分が経過した頃、バルセロナは自陣ペナルティエリア内でアラウホがボールを繋ごうとしたものの、このパスをエティエンヌ・カプエに引っ掛けられる。横へ繋がれ、セルロートに放たれたシュートはパウ・クバルシがブロックしたものの、こぼれ球をセルロートに押し込まれ、バルセロナは土壇場で再びリードを奪われた。

 さらに、続く90+12分にはビジャレアルがカウンターへ。右サイドを突破したゲデスがマイナスへ折り返すと、後ろから走り込んでいたホセ・ルイス・モラレスが落ち着いてコースにシュートを転がし、ビジャレアルが勝利を決定付けた。

 試合はこのままタイムアップ。アディショナルタイムに様々なことが起こった一戦は、5−3でビジャレアルの勝利に終わった。バルセロナはコパ・デル・レイのアスレティック・ビルバオ戦に続いて公式戦2連敗。ラ・リーガでは5試合ぶりの今季3敗目を喫しただけでなく、今季初の5失点という結果になった。一方、今季はなかなか調子の上がらないビジャレアルにとっては貴重な勝ち点「3」。公式戦5試合ぶりの白星を飾った。

 この後、バルセロナは31日、第20節延期分のオサスナ戦がホームで開催される。一方、ビジャレアルは2月4日、次節のラ・リーガでカディスをホームに迎える。

【スコア】
バルセロナ 3ー5 ビジャレアル

【得点者】
0ー1 41分 ジェラール・モレノ(ビジャレアル)
0ー2 54分 イリアス・アコマシュ(ビジャレアル)
1ー2 60分 イルカイ・ギュンドアン(バルセロナ)
2ー2 68分 ペドリ(バルセロナ)
3ー2 71分 エリック・バイリー(OG/バルセロナ)
3ー3 84分 ゴンサロ・ゲデス(ビジャレアル)
3ー4 90+9分 アレクサンダー・セルロート(ビジャレアル)
3ー5 90+12分 ホセ・ルイス・モラレス(ビジャレアル)

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