日韓両代表の後塵を拝した中国 母国OBはアジア杯での“惨敗”に警鐘「将来的に世界はおろか、アジアでもついていけなくなる」

2024年1月29日(月)16時0分 ココカラネクスト

アジア杯で苦闘が続いた中国。そのパフォーマンスにはOBも嘆くほかにない。(C)Getty Images

 去る1月28日、カタールで開催中のアジアカップは決勝トーナメントに突入。ベスト16では優勝候補の一角と目されるオーストラリアがインドネシアに4-0と快勝すれば、パレスチナがPK戦の末にUAEを撃破。初日から熱戦が繰り広げられている。

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 負けたら終わりのノックアウトラウンド。緊張感が高まるなか、東アジア勢で参戦しているのは、日本と韓国だ。グループDを2位で突破した前者はバーレーンと、グループEを2位通過した後者はサウジアラビアとの対戦が、それぞれ決まった。

 中東勢との対戦で真価を問われる形となった東アジア勢の中にあって、“蚊帳の外”となったのは中国だ。2分け1敗でグループステージ敗退が決まったチームは、3試合で無得点と内容も低調。攻守に精彩を欠き、国内からは大きな批判が集まっている。

 レジェンドOBからも辛辣な意見が飛んだ。1992年から約2年間、Jリーグのガンバ大阪でプレーしていた賈秀全氏は中国の国営通信社『新華社通信』で母国代表に対する総評を展開。「3試合におけるサッカー代表チームの戦術が明確ではなかったと考えている。戦術を策定した後も、選手たちは考えを統一し、それをトレーニングで実践する必要があり、途中出場の選手もフィールドに出てからのプレー方法を理解しなければならない」と指摘し、「今大会のチームは全員の考えが統一されていない。攻撃したい人もいるし、守りたい人もいる。あえてボールに反応しないようなシーンもあった」と糾弾した。

 そのうえで批判を受けながらも勝ち残った“ライバル”のパフォーマンスをふまえ、母国代表に対する強い警鐘を鳴らした。

「最初の2チームの相手は世界ランキングが相対的に低く、日本や韓国のような伝統的な強豪チームではないため、選手たちの心理状態に問題があったと思う。中国の国内リーグでのリズムや対人能力も改善する必要がある。そうしなければと、将来的に世界はおろか、アジアの舞台でも激しさやプレーリズムについていけなくなるだろう」

 日本や韓国と比較しつつ、危機感を募らせた。そんなレジェンドの金言は、ボトムアップが遅々として進んでいない感が否めない母国サッカー界に影響をもたらすだろうか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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