菅原VS毎熊?日本代表が挑むバーレーン戦の見どころ【アジアカップ】

2024年1月29日(月)18時0分 FOOTBALL TRIBE

アブドゥラ・ユスフ(左)毎熊晟矢(右)写真:Getty Images

1月24日に行われたAFCアジアカップでインドネシア代表に3対1で勝利した日本代表は、グループリーグD組を2勝1敗として2位通過を決めた。優勝候補の一角として考えられていただけに、ベトナム戦(4-2)での苦戦とイラク戦(1-2)の敗北は、優勝への懸念材料を生む結果となった。


そんななか、日本代表が決勝トーナメント1回戦の相手として迎えるのは、韓国やヨルダンを押しのけてE組1位となったバーレーン代表。開催地カタールから程近い中東に位置するバーレーンとの対戦だが、実質的に日本代表のアウェーと言っても過言ではないだろう。アウェーの空気感に飲まれず本来の力を発揮することが、イラク戦の二の足を踏まないためにも必要である。


ここでは、1月31日20時30分から行われるアジアカップの決勝トーナメント1回戦、日本代表VSバーレーン代表の見どころを紹介していく。




バーレーン代表 写真:Getty Images

バーレーン代表の特徴


グループリーグE組の首位突破を決めたヨルダン戦(1-0)では、カウンターからFWアブドゥラ・ユスフ(ムラダー・ボレスラフ)がゴールを決め、その1点を守り切り勝利したバーレーン。ゴールを決めたユスフはこの試合でも194センチの高身長とそのスピードを活かし、ヨルダンにとっての脅威となっていた。


2023/2024シーズンのチェコリーグでは、ここまでリーグ戦18試合に出場し4ゴール2アシストを記録しているユスフ。日本代表は今回のアジアカップで未だ無失点試合がないだけに、バーレーン戦でもこの選手は十分に警戒したいところだ。


基本的に[4-2-3-1]のフォーメーションを採用し、丁寧なビルドアップを目指しているバーレーンだが、その完成度はまだまだ拙い印象。それでもヨルダン戦で見せたようなブロックの固い守備は、ゴール前での崩しに若干の不安が残る日本代表にとって不安要素だ。また、バーレーンがアディショナルタイムでの劇的な先制弾により見事勝利したマレーシア戦(1-0)では、ロングボールからのチャンスメイクが相手の脅威となっていた。バーレーン陣地で試合を進める展開となった場合、日本代表が前がかりになった瞬間に狙われるカウンターには注意したい。


日本代表 DF毎熊晟矢 写真:Getty Images

日本代表の右サイドバック問題


森保一監督が日本代表の右サイドバックに誰を指名するか、この試合の一つのポイントでもある。アジアカップ初戦のベトナム戦でも先発していたDF菅原由勢(AZアルクマール)が、これまで代表における右サイドバックの序列1番目であった。しかし、グループリーグ第1戦のベトナム戦と2戦目のイラク戦で菅原は本来の力を発揮することができず、低調なパフォーマンスを披露してしまった。そして3戦目となるインドネシア戦ではDF毎熊晟矢(セレッソ大阪)が先発。すると、毎熊は右サイドでMF久保建英(レアル・ソシエダ)やMF堂安律(SCフライブルク)と見事なコンビネーションをみせ、何度もチャンスを創出した。また、守備面でもインドネシアのFW陣を自由にさせない好プレーで90分を戦い抜いた。


毎熊の好パフォーマンスは、スタメン選考時の森保監督に新たな悩みを与えたに違いない。もちろん菅原に対する信頼はこの2試合で消えるものではないだろう。しかし、バーレーン戦を含めたアジアカップ優勝までの4試合が、残りおよそ10日間あまりで終了してしまうことを考慮すれば、菅原のコンディションが戻るのを待たず毎熊を起用することも考えられる。


同じトーナメントの山に、イランやカタールといった中東の強豪がいることも一つのポイントだ。日本代表がイランやカタールを倒して決勝に進むためには、これまでのパフォーマンスからもう一段階ギアを上げる必要があり、次の対戦はおそらく最後の調整的な意味も持つだろう。現時点での序列は菅原と毎熊がほぼ横並びの状態にあると捉えると、森保監督はバーレーン戦に菅原を起用し、そのパフォーマンスで今大会における同ポジションの序列を決定するのかもしれない。日本の右サイドバックには誰が出現するのか、パフォーマンスは良好か、そこに注目することで決勝に向けてのスタメンが予想できるだろう。




日本代表 FW三笘薫 写真:Getty Images

三笘薫の出場はあるか


優勝に向け今後さらにタフな試合が待ち受けていると考えれば、一つでも多くの不安材料を消しておきたいところだ。報道によると、怪我により欠場が続いていたFW三笘薫(ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオン)も全体練習に参加しており、バーレーン戦での復帰が期待される。


三笘の主戦場である左ウイングはやや手薄な状況が続いており、復帰すれば優勝に向けて大きな戦力になることは間違いないだろう。また、ここまで全試合に出場しているキャプテンのMF遠藤航(リバプール)については、バーレーン戦での負担をできるだけ軽減したいはずだ。そのためにも、なるべく早い時間帯に点差をつけ、安心して遠藤を交代させられる試合展開にもっていくことが重要だ。


勝つことは絶対条件とし、いくつかのオプションを試すことのできる最後の舞台になりそうなバーレーン戦。選手同士の組み合わせや戦術上のルール、そして自分たちの弱点などを明らかにし、来たるべき決勝に向けて磐石な体制で臨みたい。

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