『デイトナ500』参戦のパストラーナが67号車トヨタ・カムリを披露。ラリー活動は休止へ/NASCAR

2023年2月8日(水)17時11分 AUTOSPORT web

 自らのライフワークとして、今季からグローバル・チャンピオンシップに発展した『ナイトロ・ラリークロス(NitroRX)』の創設にも奔走したトラビス・パストラーナが、先月にも挑戦を表明した2023年のNASCARカップシリーズ開幕戦『デイトナ500』に向け、トヨタ陣営23XIレーシングの67号車トヨタ・カムリのカラースキームを公開。併せて、通算6回のシリーズチャンピオン獲得記録を持つARAアメリカ・ラリー選手権へのフル参戦を「今季は休止する」こともアナウンスした。


 先週末にはカナダのカルガリーに赴き、天候不順により急遽のノン・チャンピオンシップ戦とされた“ナイトロ・スタンピード”で3位表彰台を獲得した初代王者だが、その一方で同じ週末にNASCARカップシリーズの開幕前エキシビジョン『ブッシュ・ライト・クラッシュ・アット・ザ・コロシアム』を戦った23XIレーシング新加入のタイラー・レディックとダレル“バッバ”ウォレスJr.は、L.A.コロシアムでのファイナルをそれぞれ6位と22位でフィニッシュしていた。


 そのふたりと共闘するかたちで、2月16日には伝統の1戦に向けた出場枠を争う“デュエル”に挑み、同19日の本戦『デイトナ500』出場を目指すパストラーナは、チームのSNSを通じて67号車トヨタのレンダリング・アニメーションを公開。2022年からパーソナルスポンサーを務める“ブラックライフルコーヒー・カンパニー”のコーポレートCIに加え、パストラーナのトレードマークでもあるチェック柄のデザインを特徴としている。


 その同日には、長年にわたって所属するスバル・モータースポーツUSAも声明を発表し、2023年のARAには「パストラーナがフルタイムで参戦しない」ことを発表。自身も改めてNitroRXの活動に軸足を置くとともに、他のモータースポーツへの取り組みを縮小するという「家族との約束」を優先する決断を下した。

通算6回のシリーズチャンピオン獲得記録を持つARAアメリカ・ラリー選手権へのフル参戦を「今季は休止する」こともアナウンスした
そのトラビス・パストラーナは、エクスフィニティ・シリーズでは通算42回の出走を数える


■「ケン・ブロックの訃報は大きな影響を与えた」とパストラーナ


 その背景には、直近にも訃報が伝えられた無二の盟友でもあるケン・ブロックの急逝や、フロリダでのビデオ撮影中、ベースジャンプで骨盤を骨折する大怪我を負ったことなどが要因として考えられている。


「25年以上にわたり、プロとして2輪と4輪の両方で多くのレースを戦ってきた」と、リリースの書き出しに記したパストラーナ。「僕自身も2022年に重傷を負った後、ふたりの親しい友人が亡くなったのもあり、優先順位を再評価するために一歩後退する必要があると思ったんだ」


「僕は心からレースを愛しているし、今でもドライブが大好きだが、現時点では僕がなりたいドライバー、ライダー、父親、夫になるには、あまりにも『薄っぺら』だ。 今季はNitroRXに集中するが、ラリーの活動とオフショア・パワーボート・レーシングからは身を引こうと考えている」


 2019年にオリバー・ソルベルグを僚友に迎えて以来、国内のラリー・シリーズを追わないのは初のこととなるが、スバルUSAとしては昨季タイトルを獲得したブランドン・セメナックとともに、引き続きARAに参戦する。


「活動を休止するこれらシリーズの双方で、年間にいくつかのレースに参加する可能性は残されているけれど、完全なチャンピオンシップにふたたびコミットすることは、レーサーとしての……また家族の一員としての、僕の最善の利益ではないと感じている」と続けたパストラーナ。


「ケン・ブロックの訃報はコミュニティに大きな影響を与えた。彼の家族がラリーを続けることを選択した場合、僕は彼の家族を支援するためにそこにいるだろうし、そうあることを願っている。2023年のチャンピオンシップに挑む現在のチャンピオンであり、僕のチームメイトでもあるブランドン・セメナックの幸運を祈っている」

2023年のARAには「パストラーナがフルタイムで参戦しない」ことを発表。チームは今季中盤にも新型の投入を控える
「ケン・ブロックの訃報はコミュニティに大きな影響を与えた」とパストラーナ

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