ヒュルケンベルグ、新チームメイトのリカルドとの関係性や、2019年F1シーズンに向けた思いを語る
2019年2月14日(木)15時29分 AUTOSPORT web
ダニエル・リカルドといえば、満面の笑顔、ユーモアのセンス、親しみやすい性格でよく知られている。これは何もF1のパドックに限った話ではなく、世界中のF1ファンに良く知られたことだ。
ではルノーF1のニコ・ヒュルケンベルグは、新たにチームメイトとなるリカルドについてどう思っているのだろう?
「彼は王子様のようにチャーミングだよ!」とヒュルケンベルグは語り、以下のように続けた。
「楽しいよ。すでにチームのPRイベントで数日間一緒に過ごしたが、すごく楽しい時間だった。彼はトップドライバーのひとりであり、複数回の優勝経験を持っている。だからチームにも、有益で前向きな知見を数多く与えてくれると思う」
「彼は一流ドライバーだ。そのことに向き合い、どの部分で彼と競い合えそうかを見極めることは僕の個人的な挑戦になるだろう。僕自身の今後の競技人生にとって、とても重要なことなんだ」
あらゆるレースドライバーにとって、最初に成すべき仕事は自分のチームメイトを打ち破ることである。ヒュルケンベルグもそのことは承知している。
「チームメイト同士を比較することは、とても現実的で重要なことだと誰もが知っている。でも僕たちはいつでも気持ちを落ち着かせておくべきだ。僕はルノーで、自分と自分のキャリアにとってベストになることをやりたいと願っている」
「リカルドに立ち向かうのが難しいことは認識しているよ。彼は速くて頭が良いし、とにかく良いドライバーに求められる資質をすべて兼ね備えている。僕が逃げ隠れする必要などはなくて、彼に挑めるようにベストな走りをしなくてはならないんだ」
コース上では互いを打ち破るべく競い合うであろうヒュルケンベルグとリカルドだが、コースを離れれば仲の良い友人同士のままだ。
「ダニエルは良いやつだ。ともにF1で走ってきて、彼のことはずっと前から良く知っているよ」とヒュルケンベルグ。
「彼もモナコに住んでいるから、向こうにいるときはしょっちゅう会っているんだ。ふたりともテニスが好きで、何度か試合をしたこともある。互いに気が合うし、ずっと良い関係でやってきた。僕らは強さのあるラインアップで、強いチームのために走る。開幕にかけていろいろなことを順調に進め、良いシーズンを送ることを目指している」
ヒュルケンベルグはクリスマスから新年にかけて短い休暇を取った。だがその後はすぐに体作りを再開し、体と心を調和させるための厳しいトレーニングに励んできた。
ヒュルケンベルグはルノーの新車『R.S.19』についてはどのような印象を持っているのだろうか?
「エンストンで、シャシーを部分的に見ることはできた。良いパッケージを仕上げるために、イギリスとフランスの両本部にまたがるスタッフたちが懸命に努力を重ねてくれたんだ」と彼は話す。
「現在行なわれている作業や、どの部分に変更が加えられたのかについては分かっている。とにかく完成したマシンを実際に見て、乗ることが待ちきれないよ。ドライバーは常に新しいマシンに対して、より強いパワー、高いグリップレベル、より良いバランスを求めたいものなんだ」
2019年シーズンは個人的にどのような目標を持っているかについて、ヒュルケンベルグは次のように語っている。
「僕はいつでも、自分自身でできる最高のパフォーマンスを発揮することを目標にしている。自分の最高の力を引き出し、チームとマシンの持つポテンシャルを最大限に活かしたい。重要なことは、チームとして大きな一歩を前に進めることと安定したパフォーマンスを残すこと。上向きな調子を持続させ、開発作業も継続して進めていければ良いと思う」
もちろんヒュルケンベルグにとって最終的な目標は、グランプリレースでの優勝だ。
「最終的には、優勝や表彰台に挑むチャンスが得られるようなマシンがほしい。僕にはこれまでのキャリアで、そうした経験がない。だけど、それこそが2年前に僕がルノーと契約した理由なんだ。僕はこのチームにこそ、その機会があるだろうと感じた。ルノーには潜在的な力があると思ったんだ」