ドゥカティのメランドリがSBK開幕戦レース1で勝利。カワサキのレイ、タイヤに問題発生

2018年2月25日(日)12時45分 AUTOSPORT web

 2月24日、スーパーバイク世界選手権(SBK)第1戦オーストラリアラウンドがオーストラリアのフィリップアイランド・サーキットで決勝レース1が行われ、マルコ・メランドリ(Aruba.it(アルバ.イット)レーシング-ドゥカティ)が2018年シーズンSBKの最初のレースを制した。


 決勝レース1と同日に行われた予選では、トム・サイクス(カワサキ・レーシングチーム・ワールドSBK)がポールポジションを獲得。サイクスはフリー走行3までの総合結果により4番手でスーパーポール2に進出。20分間にわたり行われたセッション序盤にマークした、1分30秒099がポールポジションタイムとなった。


 2番手にはユージン・ラバティ(ミルウォーキー・アプリリア)、3番手にはメランドリがつけ、ディフェンディングチャンピオンのジョナサン・レイ(カワサキ・レーシングチーム・ワールドSBK)は2列目6番手から決勝レース1をスタートすることとなった。


 迎えた2018年シーズンSBK開幕レースは気温20度、路面温度31度のドライコンディション、曇天の下でスタート。ホールショットを奪ったのは、ポールポジションスタートのサイクス。しかし、抜群の加速を見せ1コーナーで早くも2番手争いに食い込んだのは4連覇をねらう6番手スタートのレイだった。


 レイはスタートでインサイドから一気にポジションを上げると、オープニングラップで2番手にまで浮上。カワサキの2台にメランドリ、ラバティ、チャビ・フォレズ(バーニーレーシングチーム)、チャズ・デイビス(Aruba.it(アルバ.イット)レーシング-ドゥカティ)が続く。


 3番手につけたメランドリは2周目で速くもレイの背後にぴたりとつけ、テール・トゥ・ノーズの展開。一時は2番手のレイのインを伺う様子を見せるも、その後しばらくは静観の構えをとる。トップグループはサイクス、レイ、メランドリのオーダーで周回を重ねていった。

ポールポジションから好スタートをきったサイクス


 一方、4番手争いは序盤から火花を散らす。4位を争ったのはフォレズ、デイビス、ラバティの3人。この3人はワンパックとなって何度も順位を入れ替える激しさを見せたが徐々にラバティが順位を落としていき、代わりに後方から迫っていたパタ・ヤマハ・オフィシャル・ワールドSBKチームのふたり、アレックス・ロウズ、マイケル・ファン・デル・マークがポジションを上げる。


 トップグループが動いたのはレース終盤の残り8周。ほぼ等間隔で周回を重ねていたサイクス、レイ、メランドリだったが、レイの後方で様子を伺っていたメランドリが仕掛けた。メランドリはレイの後ろをぴたりとマークすると、4コーナーでブレーキング勝負。レイのインにマシンを突っ込むとラインをふさぎ、ドゥカティマシンの加速でレイを突き放しにかかる。メランドリはさらに、トップを走るサイクスを追走。この時点で残り6周だ。


 残り5周、メランドリはサイクスとの差を0.194秒差にまで縮めていた。完全なテール・トゥ・ノーズ状態でサイクス、メランドリがホームストレートを駆け抜ける。メランドリはこのとき、サイクスのスリップストリームを利用してすばらしい加速を見せた。


 メランドリは1コーナー手前までにサイクスの前に出ると、1コーナーのブレーキングで完全にオーバーテイク。残り4周で、メランドリがついにトップに躍り出た。


 メランドリはそのままの勢いでチェッカー。2018年シーズン最初のレースを制すとともに、自身SBK通算21勝目となる優勝を飾った。2位にはサイクス、3位にはレース終盤でレイをかわしたデイビスが入り、ドゥカティ勢ふたりが表彰台に並んだ。

フォレズはインディペンデントチームながら4位フィニッシュと健闘


 4位に入ったのはフォレズ。フォレズはインディペンデントチーム最高位でのフィニッシュとなった。一方、3番手に順位を落としていたレイは終盤、リヤタイヤに問題が発生しペースダウン。何度も後方を振り返りつつレースを続けたが、デイビス、フォレズに相次いで交わされると5位でチェッカーを受けた。


 また、レース中盤にチームメイト同士で激しいオーバーテイク合戦を繰り広げたロウズとファン・デル・マークは、ロウズが6位、ファン・デル・マークが9位でゴールした。


 以下、SBK第1戦オーストラリアラウンド 決勝レース1順位結果。


■SBK開幕戦フィリップアイランド レース1順位結果






























































































































































Pos.No.RiderTeam/MachineTime/Gap
133M.メランドリAruba.it レーシング-ドゥカティ(Ducati Panigale R)33’40.354
266T.サイクスカワサキ・レーシングチーム・ワールドSBK(Kawasaki ZX-10RR)1.180
37C.デイビスAruba.it レーシング-ドゥカティ(Ducati Panigale R)9.265
412X.フォレズバーニーレーシングチーム(Ducati Panigale R)9.821
51J.レイカワサキ・レーシングチーム・ワールドSBK(Kawasaki ZX-10RR)13.896
622A.ロウズパタ・ヤマハ・オフィシャル・ワールドSBKチーム(Yamaha YZF-R1)17.028
72L.キャミアレッドブル・ホンダ・ワールド・スーパーバイクチーム(Honda CBR1000RR)21.514
850E.ラバティミルウォーキー・アプリリア(Aprilia RSV4 RF)23.662
960M.ファン・デル・マークパタ・ヤマハ・オフィシャル・ワールドSBKチーム(Yamaha YZF-R1)27.430
1036L.メルカドオレラック・レーシングVerdNatura(Kawasaki ZX-10RR)27.446
1176L.バズガルフ・アルテアBMWレーシング・チーム(BMW S1000RR)27.748
1245J.ガニュレッドブル・ホンダ・ワールド・スーパーバイクチーム(Honda CBR1000RR)28.466
1354T.ラズガットリオグルカワサキ・プッシェティ・レーシング(Kawasaki ZX-10RR)30.000
1440R.ラモスチームカワサキ・ゴー・イレブン(Kawasaki ZX-10RR)53.619
1537O.ジェゼックグアンダリニ・レーシング(Yamaha YZF-R1)02.682
1699P.ジェイコブセントリプルMホンダ・ワールド・スーパーバイク・チーム (Honda CBR1000RR)09.775
81J.トーレスMVアスグタ・レパルト・コルセ(MVアグスタ1000 F4)3 Laps(リタイア)
17T.ハーレスペネライト・ホンダ(Honda CBR1000RR)3 Laps(リタイア)
68Y.エルナンデスチーム・ペデルチーニ・レーシング(Kawasaki ZX-10RR)9 Laps(リタイア)
25D.ファルゾンヤマハ・レーシング・チーム(Yamaha YZF-R1)13 Laps(リタイア)
47W.マックスウエルヤマハ・レーシング・チーム(Yamaha YZF-R1)21 Laps(リタイア)


AUTOSPORT web

「レース」をもっと詳しく

「レース」のニュース

「レース」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ