辛口は期待の裏返し 巨人・阿部慎之助新監督が若手ナインに”激辛エール”を送る理由

2024年2月29日(木)16時0分 ココカラネクスト

阿部監督の辛口ゲキも注目されている(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 プロ野球の監督にとって、ファンに向けての情報発信も大切な仕事です。先週は『三流は無視、二流は称賛、一流には非難』の新たな指揮官に就任した阿部慎之助監督のコメントがネットニュースになり、SNSを騒がせました。

 2月24日に行われた広島とのオープン戦。チームは10−1と大勝しながら、プレー中の所作について、阿部監督が秋広優人と湯浅大に苦言を呈したとされるもの。スポーツ各紙は阿部監督が、「二人ほどプロ野球を知らない選手がいた」などの辛口発言で奮起を促したと報じています。

【関連記事】阿部巨人が強い!GT初戦で見えた「狙い」「置いていかれる選手の指標」とは

 すると、G党のなかでは「欠点を責めるのでは無く、長所に着目し伸ばして大きな選手に育て上げて欲しい」「良いところは褒めてあげないと」「知らないんだったら教えてあげればいいじゃん」と、厳しい談話に対して否定的な感想も投稿されているのです。

 昨年のWBCで世界一に輝いた栗山英樹監督がその最たる例ですが、現代に求められるリーダー像は選手のやる気を高める「モチベーション型」。そういう意味では阿部監督の談話がきついと印象づけられるのも、無理のない話ではあります。

 しかし、スポーツ紙のデスクはこう語気を強めるのです。

「栗山さんが選手を厳しく叱咤することなく、モチベーションを高めて頂点に立ったのは、日本の最高峰の選手が集うチームだったからです。このレベルには文句をつけることなく、いいフィーリングで勝負に向かわせれば、自ずといい結果が出る。でも秋広はまだまだ発展途上。激辛エールも必要だと思います」

 そして、こう続けるのです。

「かつて野村克也さんは選手の評価について『無視・称賛・非難』と3つのステップがあると話したことがあります。『三流は無視、二流は称賛、一流には非難』ということで、苦言を呈されることは期待の裏返しというわけです。逆にいえば、引退すれば誰も非難しなくなる。激辛口エールこそ、戦場に立っている証し。頑張ってスタメンを奪えよ、期待しているからな、と言っているに等しいんです」

 厳しい発言をすれば「パワハラ」認定されがちな今の時代。しかしそう言ってもらえるのも、短い現役生活の間の出来事です。

 これらの言葉をバネにして、さらに凄い選手になれるのか。

 勝負のシーズンは3月29日、幕を開けます。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

ココカラネクスト

「監督」をもっと詳しく

「監督」のニュース

「監督」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ