阪神4失策ゲームで浮上するリーグ連覇への課題 巻き返し必至な「若虎の存在」とは

2024年3月9日(土)13時18分 ココカラネクスト

前川は長打力も持ち味(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 阪神は3月8日に行われたヤクルトとのオープン戦(甲子園)に5−6の逆転負け。4失策がからんで8回に一挙6点を失うなど悪い流れを止められず、オープン戦はでこれで勝ち星なしの7戦全敗となった。

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 先発は開幕投手を務めることが明らかになった青柳晃洋。4回1安打無失点とまとめて、29日に迫る巨人との開幕戦に向け順調さを示した。

 打線も初回に主砲、大山悠輔の適時打、続く、2回にも近本光司、3回にも井上広大の適時打で得点を重ねるなど堅調な調整ぶりを示した。

 5点差をつけてワンサイドゲームになるかと思われた終盤に転機が訪れた。

 8回二死一塁から右翼のファウルゾーンへのボールを前川右京が落球。先の甲子園でのゲームでも守備難を露呈していた若虎のエラーでムードが代わると、二死満塁の場面で今度は遊撃を守る小幡竜平が二塁へ悪送球。さらに二死一、三塁では左中間の打球を森下翔太が落球、一挙に2人の生還を許した。2連続適時失策で4点を失うと、さらに二死一、二塁からまたも小幡が今度は北村恵吾の遊ゴロを後逸、このイニング2つ目となる失策で、6点目を失い逆転を許す結果に。

 試合後、岡田彰布監督は特にこの”守乱”を気にする様子は見せなかったが、何にせよオープン戦7連敗もあり、課題も見え隠れする。

 外野手争いの一角を占めるべく、猛アピールを続けてきた若虎、前川右京はここにきて失速、守備難も目立ち始めた。この試合では落球、6日に行われた楽天戦でも5回に左翼守備でファンブルする場面があった。守りから固める野球を信条とする岡田監督にとっては、打撃力とともにレギュラー陣には守備力も求められるとあって、目指す開幕1軍入りを果たすためにも、もう1段階ギアを入れる必要はありそうだ。

 遊撃を守った小幡にしても痛いプレーとなった。昨年開幕前までは木浪聖也との遊撃争いが注目を集めたが、フタを開けてみれば、「恐怖の8番打者」として攻守ともに存在感を示した木浪がシーズンを完走。ゴールデン・グラブ、ベストナインにも輝くなど遊撃レギュラーの座を奪われた。巻き返しを期す今季、1軍メンバーの本格的な絞り込みが進む時期とあって、ここから巻き返しを図りたいところ。

 チームにとってもVメンバーは20代後半と若いことで常勝軍団を築くことが期待されているが、レギュラーと控えの差が開きすぎてもチームの危機管理策としては不安も残る。

 開幕までの時間も進む中、チーム課題をいかに潰していくかも今後大事なポイントとなりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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