LMcorsa 2018スーパーGT公式テスト岡山 テストレポート

2018年3月19日(月)12時54分 AUTOSPORT web

S-GT2018 TEST1 Okayama
LM corsa REPORT
♯60 SYNTIUM LMcorsa RC F GT3


シーズン幕開けとなる公式テストが岡山国際サーキットで実施
SYNTIUM LMcorsa RC F GT3は、事前テストでの好調さとは打って変わりセットアップなどに課題の残るテストとなった
初参戦となる宮田莉朋選手はルーキーテストを無事にパスした。


 2014年から国内最高峰のスーパーGTに挑戦を続けている「LM corsa」。5年目となる2018年シーズンは、ドライバーラインナップを刷新して挑むことになった。これまで飯田章選手と吉本大樹選手のコンビで戦ってきたが、飯田選手は監督という立場からチームに関わる。新たにドライバーとして加わるのが、スーパールーキーとして各メディアでも報じられている宮田莉朋選手。若干18歳の宮田選手は、2年連続でジュニアフォーミュラのFIA-F4選手権を制した実力の持ち主で、スーパーGTは初参戦となる。ドライバーの体制は、吉本選手がAドライバーで、宮田選手がBドライバーを務める。


 マシンは、3年を掛けて熟成が進められた「SYNTIUM LMcorsa RC F GT3」。昨シーズンは、コンスタントに速さをみせ、予選Q1を突破することも多く、第6戦の鈴鹿サーキットラウンドでは、表彰台まであと一歩となる4位を獲得している。


 チームはシーズオフにも精力的に活動を行なっていて、2月にはセパン・インターナショナル・サーキットで4日間のテストを実施。その後も鈴鹿サーキットでメーカーテストに加わり、SYNTIUM LMcorsa RC F GT3のセットアップを進めてきた。


 そして、シーズンエントリーしている全車が集まった公式テストに参加した。2018年シーズン初の公式テストは、岡山国際サーキットが舞台で、3月17日(土)、18日(日)の2日間に渡って開催された。


 17日は、2時間の走行枠が2本設けられていて、まずは9時50分に1本目のセッションがスタート。最初は吉本選手が乗り込みコンディションをチェック。その後に、スーパーGT初参戦となる宮田選手がルーキーテストを受けた。内容は10周に渡って走行し、GT500マシンとの混走シーンでの譲り方やラップタイムなどが判断基準となる。すでにSYNTIUM LMcorsa RC F GT3に乗っている宮田選手は、難なくルーキーテストを突破し晴れてGTドライバーとなった。セッション中は、吉本選手も乗り込みマシンの状況を確認。1本目のセッションは、29台のGT300クラスの中で2番目に多い47周を走行し1分27秒504をマーク。結果は21番手となった。


 2本目のセッションも吉本選手と宮田選手が交互に乗り込み、最終盤には宮田選手が予選シミュレーションも体験。ややミスがあったというが、吉本選手と同等の1分27秒台をマークしている。


 一夜明けて、前日と同様にドライコンディションで実施された3本目のセッション。初日も想定していたより気温と路面温度が低く、タイヤの性能とセットアップが合わないとのことだったが、18日も同様の状況となってしまう。SYNTIUM LMcorsa RC F GT3は、ピットインを繰り返して最適なバランスとセットアップを求めてテストを行なうが、満足する状態まで状況を改善することができない。3本目のセッションは、49周を走行してタイムは1分27秒082となった。


 約2時間半のインターバルを経て行なわれた最終の4本目。午前中は日差しが照りつけていたが、お昼を過ぎるとサーキットを雲が覆い気温が下がっていった。セッションの最初には、GT500と300クラスが揃ったスタート練習が行なわれ、宮田選手がステアリングを握った。その後は、吉本選手が中心になって走行を重ねる。SYNTIUM LMcorsa RC F GT3は、ピットインを繰り返してセットアップを調整するが状況は変わらず、48周を周回して1分27秒627というベストタイムとなった。


 4回のセッションともに路面温度や気温といったコースコンディションと、セットアップやタイヤの性能がマッチしない結果に終わってしまったSYNTIUM LMcorsa RC F GT3。だが、課題は分かっていて、来週末に迫った富士スピードウェイでの第2回公式テストまでには対応するということなので、開幕戦までには本来のパフォーマンスを引き出すことができるとチーム全員が確信している。


●コメント


<飯田章監督>


 今年の2月に行なったセパンでのテストやメーカーテストでは好調を維持してきたのですが、今回は気温が寒かったこともあって、タイヤやセットアップに課題が残りました。ただ、本番ではなくテストで問題が見つかったことは、ポジティブに考えています。テスト内容としては想定していたプログラムをこなすことができましたし、濃いことをやっているので不安はありません。今シーズンは監督という立場でチームに参画するので、今までのドライバーとしての経験を踏まえてしっかりと引っ張っていきたいですね。


<吉本大樹選手>


 今回の岡山国際サーキットのテストは実りの少ない結果となってしまいました。セパンのテストでは多くの距離を走れ、鈴鹿サーキットでのメーカーテストでもウエットを走るなど、色々なシチュエーションでテストを行なってきました。そこで得たデータが上手く活きてこなかったのが原因かもしれません。今シーズンはスーパールーキーと呼ばれている宮田選手と組むことになったので、ぜひとも開幕戦から好結果を残して、良いシーズンの幕開けをしたいです。そのためにも、来週に迫った富士スピードウェイでの公式テストに向けて課題を解決して、レースへの準備ができればと思っています。


<宮田莉朋選手>


 個人的には、まずルーキーテストを突破できて良かったです。また、岡山国際サーキットをGTマシンで走ることや、シリーズ参戦する全車両と一緒に走るのも初めてでした。その中では上手く乗れたと思っています。4回の走行枠で想定していたプログラムは消化することができました。ただ、チームとしてはセットアップやタイヤの選択などで課題がでました。解決の方向性を見出せるように、少しでもチームに貢献できればと思います。次回の富士スピードウェイもGTマシンで走るのは初なので、色々と吸収したいと思います。


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